概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。別名「秘剣電光丸」。
コンピューター内蔵の剣。コンピューターが最適な行動を自動的に取らせるので、ド素人が適当に振り回しても剣の達人と対等に渡り合える様になる(むしろ人間の方がこれを動かすための部品と言える。ドラえもんも「これさえ持っていれば眠っていても勝てる」と言い切っている)。
耐久性も凄まじく、こん棒のような大きく硬い物で叩かれてもビクともしない。更に使用者の腕力や身体能力もお構いなしで敵を斬り倒していく(実際に非力なのび太でも大男が振り下ろしたこん棒を片手で受け止めており、後述の宮本武蔵も大勢の敵を自分でも気づかない内に一瞬で斬り倒している)。
原作ではのび太が誤って若き日の宮本武蔵に渡してしまったが、大長編『大魔境』ではドラえもんが新しく購入した電光丸が登場、サベール隊長と戦った(ちなみにこのサベール隊長、「所持者が寝ていても勝てる」はずの電光丸を持ったのび太と互角に渡り合うほどの剣の達人である。あるいは物語を盛り上げる為の演出かもしれない)。
相手の強さによって電光丸の攻撃力は変わるらしく、子供のチャンバラごっこならせいぜい相手にタンコブを作る程度に留まる(2010年版「夢まくらのおじいさん」)が、相手が本気で向かってくると本当にケガをさせかねない(2013年版「のび太vs武蔵 巌流島ちょっと前の戦い」ではのび太が宮本武蔵と対決した時、電光丸は武蔵の持っていた刀を容赦無く切断した)。
原作漫画・大長編では名刀電光丸の起動時間は永続とされているが、アニメ・映画版では電池式となっており、大抵は肝心な時に電池切れとなってしまうことが多い。
また、アニメ版では先述の電池式という設定だけでなく、どんな相手にも全勝している原作版の名刀電光丸と比べて何故か弱体化していることが多い。
2017年版「天井うらの宇宙戦争」では悪役が持っていたライトセーバーに対しても問題無く斬り合っているものの、原作でドラえもんが「使用者が眠っていても絶対に勝てる」と断言しているはずの名刀電光丸が、電池切れを起こしていないにも関わらず純粋な斬り合いで敗北している。他にも「アリガトデスからの大脱走」でも純粋な斬り合いで敗北してしまっている。
漫画『ザ・ドラえもんズスペシャル』では黄色いドラえもんがひみつ道具倉庫から手に入れた。「これさえあればドラえもんズのみんなに負けない強さになるぞ!」と判断したドラえもんだったが、向かって来た物を慈悲なく真っ二つにしてしまう習性を持つことを知り、電光丸を使うことを自らの手で止めた。