概要
ゴッホの名画「ひまわり」シリーズを巡り江戸川コナンと怪盗キッドの攻防戦を描く。
シリーズ初の「アートミステリー」と位置づけられている。
しかし今回のキッドは今までとは違ってかなり得体の知れない怪人として描かれており、犯行の手口もこれまでのやり方とは全くかけ離れているような描写がされた。
本作では、鈴木次郎吉のボディーガードである後藤善悟と、元々は兄弟作品の登場人物で怪盗キッドの助手である寺井黄之助が劇場版名探偵コナンに初登場。
ゲスト声優として絵画鑑定士役で女優の榮倉奈々と、美術館職員役で知英が出演。また現実でも「ひまわり」シリーズの1枚を所有する新宿区の損保ジャパン日本興亜美術館が登場することから、当時の館長の氏名と肩書をモチーフにした人物が護衛対象者として登場する。
本作以降、2014年に急逝された永井一郎氏に代わり富田耕生氏が鈴木次郎吉を担当。また劇場版シリーズにおいて、2018年に逝去された石塚運昇氏が演じる中森銀三の登場はこの作品が最後となった。
ストーリー
大富豪が集まるニューヨークのオークション会場で、鈴木財閥の相談役次郎吉がある美術品を落札する。それはかつて太平洋戦争末期日本へ行われた空襲で焼失したとされている、ゴッホの7枚の名画「ひまわり」の一つ、通称「芦屋のひまわり」だった。
そのビッグニュースは全世界に中継され、江戸川コナンも観入る。そして日本での展示まで絵画を護る専門家たちである「7人のサムライ」が発表されたその時、突如会場に怪盗キッドが出現。会場を派手にかく乱し、ニューヨークの空に飛び立っていった。
残されたカードには「ゴッホの『ひまわり』を頂く」というメッセージがあった。
特定の宝石しか狙わないはずのキッドが何故絵画の「ひまわり」を狙うのか。キッドの不可解な行動にコナンが挑む。
ゲストキャラクター
名前 | 声優 | 職業 |
---|---|---|
圭子アンダーソン | 榊原良子 | 企画プロデューサー |
東幸二 | 磯部弘 | 学芸員・絵画修復士 |
岸久美子 | ゆかな | 学芸員・演出家 |
石嶺泰三 | 宝亀克寿 | 学芸員・運送担当 |
チャーリー | 咲野俊介 | ニューヨーク市警警部・警備担当 |
宮台なつみ | 榮倉奈々 | 学芸員・絵画鑑定士 |
キャスト | 知英 | レイクロック美術館の案内係 |
関連イラスト
余談
本作はコナンとキッドの対決がメインとなっているが、多くのファンからはそちらに力が入りすぎて真犯人の人物像や、ある準レギュラーキャラの年齢設定が緻密ではないなどと指摘する声も大きいようである。
実は本作に登場している『ゴッホの7つのひまわりの絵』は、徳島県鳴門市にある大塚国際美術館に、レプリカではあるが7枚全てが一緒に並べて飾られている。
コナン気分を味わいたい方は是非一度訪れてみては如何だろうか。