ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

レコア・ロンドの編集履歴

2021-05-19 22:36:51 バージョン

レコア・ロンド

れこあろんど

テレビアニメ『機動戦士Ζガンダム』に登場する女性士官

CV: 勝生真沙子


「男達は戦いばかりで、いつも女を道具に使うことしか思いつかない。…もしくは…女を辱めることしか知らないのよ…っ!」


プロフィール

性別 女性

年齢 23歳

階級 少尉

所属 エウーゴ→ティターンズ(ジュピトリス)


概要

主な任務は諜報活動や兵器輸送などであり、物語後半にはモビルスーツパイロットも務める。

搭乗機体はメタス、ゲルググ、メッサーラ、パラス・アテネなど多岐にわたるが、どの機体にもそつなく順応しており、基礎対応能力の高さを示している。


性格

テレビアニメ版

テレビアニメ版におけるレコアの性格は基本的に穏やかであり、エウーゴ在籍時には本作の主人公であるカミーユ・ビダン(以下カミーユ)やファ・ユイリィ(以下ファ)にも強く慕われていた。

特にカミーユにとってレコアは「(アムロにとっての)マチルダ的存在」であったと情報誌誌『模型情報』でも紹介されており、「憧れのお姉さん」的なポジションにあったようである。


正義感のためというよりは成り行きで軍に所属しているといった体であり(後述)、思想や信念などというものは持たないとカミーユやファに漏らしている(33話、45話)。

ティターンズからエウーゴに寝返ってきた女性士官のエマ・シーンとは何かと対比的に描かれることも多いが、そこでも「正義感に突き動かされるエマ」と「自分の心に従おうとするレコア」といった描かれ方をしている。


後述の理由から男性不信の感が強く、物事をすべからく「男」と「女」でわけて考える傾向にある。

エマからは後に「女でありすぎた」という評価を受けている(49話)が、それに関しては本人も「そうよ、私は女よ。だからここにいる、あなたの敵になった。ーだから戦うのよ!」などと返答しており、自身が「女」に、そして「男」に囚われていたことは認めていたようである。


また「強い女」「落ち着いた女」として描かれることの多い彼女だが、実際は弱い部分も多くみられる。


ティターンズへの転向後には司令官であるバスク・オムの命令でコロニーへの毒ガス作戦を実行させられ、当初激しく抗議して辞退を試みるものの最終的には暴力と脅迫に屈する形で決行に踏み切っている。

しかし我が身可愛さとはいえそうした自身の行為に深い嫌悪感を抱いていたことも事実であり、最後の瞬間までエウーゴが止めに来てくれることを願っていた。


死や拷問の恐怖に屈した他力本願の身勝手と言われてしまえばそれまでだが、人間は実際にそれほど強い生き物では無い。

レコアの「弱さ」や「人殺しへの嫌悪」は、それまでのアニメや漫画で描かれていたような「ヒーロー的な(もしくは完全に悪役じみた)軍人像」を打ち壊す「ガンダム的リアリティ」の一つであったとも言えるだろう。



劇場版

劇場版ではテレビアニメ版とは違い、穏やかというよりは少々勝ち気でキツめの性格に描かれている。

その背景には設定の大幅変更(後述)が存在するが、それによって本来のキャラクター像とは大きく異なってしまっている。


テレビアニメ版と比較して大きく尺の短い劇場版の中で変更した設定を織り交ぜて物語を完成させるには致し方ないことであり、設定の変更を考慮してみるならば非常に一貫したキャラクターになってもいるため一概に否定することはできないが、あくまでテレビアニメとは違う世界線の物語として観ることが勧められる。



過去

一年戦争の際に両親と故郷を失い、ゲリラ兵として戦いながら生き延びてきた。

一時は連邦軍にも所属していたとのことだが、その後はエウーゴに転向しおそらくは叩き上げで少尉の階級にまで上り詰めている。

その理由は「気づいたら」ということらしく、本人も認めるようにエウーゴの理念に賛同したからなどというわけではないようである(テレビアニメ第34話における本人談)。


軍人としては相応しくない行動の目立つレコアに対し「なら軍人なんてやめて仕舞えば良かったのだ」などとネット上では否定的な意見も多いが、上記の事情を踏まえるならば15で両親と故郷を失った(レコアが23であることを踏まえるならば一年戦争時は15ということになる)少女にそれを言うのは酷だろう。

戦争以外に出来ることも、戦場以外に帰れる場所もなかったというのは彼女にとっても大きな不幸であったはずである。



男性関係

「辱め」に関するトラウマ

上でも述べたようにレコアにはいささか行きすぎた男性不信、男性嫌悪の傾向がある。

実際カミーユや倒れそうになった体を支えてくれた男性士官に対しても、体に触れられると大きく不快感を表して「離して!」などと振り払っており(32話、38話)、「男が苦手」などというような可愛らしい類のものではない。


その直接的な原因があるとするならば、ジャブロー潜入時の一件が挙げられるだろう。


お茶の間の子供向けアニメということもあり当然直接的な描写はないが、本編第12話において協力者でもあり自身とともに捕縛されていたカイ・シデンに対して「あんな辱めを受けて!」と発言しているのが確認される。

その後もカイの口から「レコアさんの協力者のつもりだったんだが…どうやら彼女を苦しめてしまったようで」などとカミーユに対して洩らされており、それに対してレコアは深く掘り下げるのをあえて避けているように見受けられる。


小説版ではもう少し細かい描写も存在し、カイからは「あんたの体を傷物にしてしまった」と謝罪されてもいることから、おそらくはなんらかの性的被害に遭ったのではないかというのが一般的な解釈である。


その後長くに渡って引きずっている男性不信や恐怖症とも見られる態度、死ぬ間際に叫んだ言葉(トップの「男達は…」にあたる台詞)などを踏まえて考えれば、その被害がどこまでのものであったのかに関わらずその出来事が彼女の心に大きな負担を与えていたことは間違いなく、「戦時における性搾取」というそれまで、そして現代に至ってもタブー視されることの多い問題に大きく切りこんだ内容になっていると言える。



クワトロ・バジーナとの関係

クワレコ参照。


ハプティマス・シロッコとの関係

シロレコ参照。



まとめ

『機動戦士Ζガンダム』は数あるガンダム作品の中でも女性を軍人として登場させた初めての作品である(ファーストでも女性軍人は存在したが、パイロットスーツで前線に出て戦うことを一般に女性にも担わせるようになったのはΖが初である)。

レコア・ロンド、エマ・シーンファ・ユイリィフォウ・ムラサメロザミア・バダムサラ・ザビアロフマウアー・ファラオライラ・ミラ・ライラ

男女雇用均等法制定年の世相を反映してか、作中に大量投入されたという彼女達は男顔負けにモビルスーツを操り人を殺した。


彼女達はその思いも戦い方もそれぞれであり、それぞれの形で「女の戦争」を見せてくれた。

レコア・ロンドはその中でも一際「女」を色濃く醸し出したパイロットであると言えるだろう。


マスキュリズムの波の中で、2015年のノルウェー以来各国で女性徴兵の気運が高まっている。


作中でカミーユは「男の戦場にこんなにまで女性が前に出てくることは異常だ」と発言している(23話)が、しかし時代はすでに「男の戦場」を男にも、そして女にも許さなくなってきているのかもしれない。

まさに「世界が変わってきている」のである。


「この世界には昔から、男と女の二つのセックスしかないのよ。だとしたら、それには何か意味があるわけでしょう?」

34話、アーガマを抜ける直前にレコアはファにこう語りかけた。


時は21世紀。令和が幕開け、男と女が意味をなくしていこうとする現代。しかしそれでも、男と女はこうも違う。


「男が子を育て、女が銃を握る」


それが求められる時代。

私たちは「刻の涙」を見るのかもしれない。


関連タグ

機動戦士Ζガンダム エゥーゴ ティターンズ

エマ・シーン クワトロ・バジーナ カミーユ・ビダン

パプテマス・シロッコ

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました