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うそつきノーランドの編集履歴

2021-08-07 11:44:02 バージョン

うそつきノーランド

うそつきのーらんど

『ONE PIECE』に登場する北の海に伝わる絵本。

要旨

昔々、とある王国にモンブラン・ノーランドという冒険家がいました。

ノーランドは広いに旅立ち、様々な知識や舶来品を持ってきて人々に尊敬されていました。

ある日、ノーランドは偉大なる航路の長い旅から帰って来て、王様に見渡す限りの黄金の町を知らせました。

王様は勇敢な探検隊を結成し、ノーランドと共にその黄金を探しに行きました。

ですが激しい嵐を乗り越えた先には、何もないジャングルだけの無人島が広がっていました。

王様は怒り、ノーランドが嘘をついて探検隊を無駄死にさせたことを咎めて処刑しました。

処刑前にノーランドは「そうだ! 黄金は海に沈んだんだ」と言い訳しましたが、国民は呆れました。

もう誰もノーランドの言う事など信じはしなかったのです。

こうして嘘をつき続けたノーランドは殺されてしまいました。

勇敢な海の戦士にもなれないうちに。


「オイこら、最後の1行はお前が付け加えただろ」


概要

ONEPIECE』における北の海に伝わる絵本ウソップ曰く「良いタイトルだ」。

実在した冒険家モンブラン・ノーランド主人公としており、「嘘をつくことは身を亡ぼす」という寓意が込められている。北の海の住人ならサンジ(北の海出身であることはこのシーンで判明し、彼が実際に本書を読むに至ったシーンは50巻近く先である)やベラミーを始めとして誰でも知っているほど有名である。


本作のジャヤ空島編で最も重要なワードの一つであり、前半の主要人物であるモンブラン・クリケットはノーランドの遠い子孫にあたる。クリケットはその出自故に周囲から虐められ続けていたためノーランドを嫌悪しており、ノーランドの風評被害との「決着」を付ける為、過去の資料を紐解き、ノーランドの主張していた海底沈没説を証明するために無謀な潜水を続けていた。クリケットを慕うマシラショウジョウは…単なる絵本のファンである。


関連項目

ONEPIECE 民話 寓話 作中作/劇中劇

トンタッタ:ノーランドが訪れた小人の国。現地ではこの絵本は全く知られていないので、ノーランドは英雄として祀られている。























以下、ネタバレ注意




さて実際の所、英雄伝説や民話には何らかの誇張が含まれているのが多々あるが、この絵本に関しても虚偽や印象操作が多く含まれている。

まずノーランドは嘘などついていない。実際にノーランドは黄金都市シャンドラに到達しており、そこで原住民シャンディアと出会い、疫病から救い、カボチャの栽培技術を教え、大戦士カルガラと不滅の友情を誓ったのである。

しかし、突き上げる奔流は非常にもその手を分かつ。島の半分が引き裂かれ、黄金都市のある側…すなわちシャンディアの住まう村は空へと打ち上げられてしまったのだ。

また国王軍は騙された被害者のように描かれ勇猛さが誇張されているが、実際の所国王は身内びいきの為にノーランドの探検隊員を悉く調査隊から弾いており、実際の所足手まといのような扱いだった。せめてもう少し付近海域に詳しいノーランド組を入れておけば、半ば全滅しかけるような事態には陥らなかったのである。

そして国王はその徒労と黄金が無かった怒りを全てノーランドにお仕着せ、裁判において「ノーランドの部下」として仕立て上げた全然関係が無い役者「島に黄金などありませんでした」と虚偽弁論を行わせた。つまりはうそつきは国王の方であった。ノーランドの部下たちは猛抗議をしたが全て弾圧され、その声は国民には一切届かなかった。

絵本では処刑の際にアホ面を晒しているノーランドであるが、実際は国王に濡れ衣を着せられた哀しみと怒りに染まった無念の表情で死を迎えたという。


これらの歴史的事実に関しては、『ワンピ』の物語開始時点で既にモンブラン家の子孫は把握していた(黄金都市消滅の真相以外)。しかし、この絵本が有名になりすぎていたため誰も信じようとはしなかった。

結局、ノーランドの無実を証明するには400年もの時が必要となり、その事実も麦わらの一味猿山連合軍以外は知る由もない事であった(恐らく、現時点においても北の海での風評被害は殆ど変わっていないものと思われる。空島の存在が有名になったのも今の所偉大なる航路だけである)。

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