概要
- 将棋界の八大タイトル（白玲戦、清麗戦、マイナビ女子オープン、女流名人戦、女流王位戦、女流王座戦、女流王将戦、倉敷藤花戦）のひとつである。八大タイトルの棋聖戦と女流タイトル戦の清麗戦を主催していた株式会社ヒューリックが清麗戦の契約を大株主でもある大成建設に引き受けてもらったうえで2020年に賞金額1,500万円の女流最高峰棋戦として創設。
- 予選は女流順位戦という独立した名称となり、階級を分けて年度ごとに昇降級する制度を採用し、「名人戦・順位戦」の制度を女流棋戦において踏襲した形式となる。予選を勝ち抜いた女流棋士1名が白玲と七番勝負を行い、勝者が新白玲となる(女流棋戦初の七番勝負となる。第1期はクラスや順位を決める必要があるため、異なる方式で行う)。
システムについて
第1期
- 第2期以降の序列を決めるため、番勝負出場者以外は全員が10局を指す。参加者は64名（休場中に伴う欠場者2名がいる）。
順位決定リーグ戦
- 8名一組とするA～Hの8組に分かれての総当たりリーグ戦。持ち時間は2時間（チェスクロック方式）。全7局を行い、1位～8位の順位を決定する。
順位決定トーナメント戦
- A～Hの各組同順位者(1位の者同士、2位の者同士…8位の者同士)による順位決定戦を行う。
- 1位トーナメント決勝進出者2名は下記七番勝負へ進む。
- 順位を決定するため、トーナメント準決勝で負けた2名が3位決定戦へ、初戦で負けた4名が5位決定トーナメントに回り、5位トーナメント初戦で負けた2名は5位決定戦に回る。このためすべての出場者が3局指す。
- 以上により、1位トーナメントでは3位から8位、2位トーナメントでは9位から16位…8位トーナメントでは57位から64位を決定することになる。この順位がそのまま、次期A級2位から10位、B級1位から10位、C級1位から20位、D級1位から23位と決まる。
七番勝負
- 順位決定トーナメント戦1位トーナメント決勝進出者の2名による七番勝負。持ち時間は4時間（チェスクロック方式）。勝ったほうが初代白玲、負けた方は第2期A級1位となる。
第2期以降
女流順位戦
- 初代白玲を除く上位からA級B級が各10人、C級が20人、残りの全員がD級に分かれ、A・B級が9回戦総当たり、C・D級が事前抽選によって対局相手を決定する8回戦となる(これは、昇降級ありの順位戦と同じ制度である)。
- 第1期未参加者は女流棋士承認順にD級24位以下に位置付けられる。
各クラスの昇降級規定
※2021年度現在の基本規定。第2期開始時に変更の可能性あり。
| クラス | 定員 | リーグ方式 | 昇級人数 | 降級人数 | 持ち時間 | 上位クラスへの昇級による昇段 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| A級 | 原則10名 | 総当たり9局 | （優勝者が挑戦） | 2名 | 4時間チェスクロック方式 | 昇級で女流三段 |
| B級 | 原則10名 | 総当たり9局 | 2名 | 3名 | 4時間チェスクロック方式 | 昇級で女流二段 |
| C級 | 原則20名 | 8局 | 3名 | 4名 | 2時間チェスクロック方式 | 昇段で女流初段 |
| D級 | 定員なし | 8局 | 4名 | 若干名 | 2時間チェスクロック方式 | 昇級で女流1級 |
七番勝負
白玲位保持者と順位戦A級優勝者の2名による女流棋界初の七番勝負。持ち時間は4時間（チェスクロック方式）。
第2期女流順位戦(2022年度)
※2021年10月16日現在
| 白玲位 | 西山朋佳 |
|---|
A級(挑戦1名、降級2名)
| 順位 | 氏名 | 勝 | 敗 | 対局結果 | 新順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 渡部愛女流三段 | ||||
| 2 | 里見香奈女流四冠 | ||||
| 3 | 加藤圭女流二段 | ||||
| 4 | 伊藤沙恵女流三段 | ||||
| 5 | 石本さくら女流二段 | ||||
| 6 | 加藤桃子女流三段 | ||||
| 7 | 中井広恵女流六段 | ||||
| 8 | 鈴木環那女流三段 | ||||
| 9 | 甲斐智美女流五段 | ||||
| 10 | 山根ことみ女流二段 |
B級(昇級2名、降級3名)
| 順位 | 氏名 | 勝 | 敗 | 対局結果 | 新順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 千葉涼子女流四段 | ||||
| 2 | 中村真梨花女流三段 | ||||
| 3 | 伊奈川愛菓女流二段 | ||||
| 4 | 香川愛生女流四段 | ||||
| 5 | 上田初美女流四段 | ||||
| 6 | 岩根忍女流三段 | ||||
| 7 | 北村桂香女流初段 | ||||
| 8 | 塚田恵梨花女流初段 | ||||
| 9 | 武富礼衣女流初段 | ||||
| 10 | 小高佐季子女流初段 |
C級(昇級3名、降級4名)
| 順位 | 氏名 | 勝 | 敗 | 対局結果 | 新順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 室谷由紀女流三段 | ||||
| 2 | 野原未蘭女流初段 | ||||
| 3 | 宮宗紫野女流二段 | (休場中) | |||
| 4 | 本田小百合女流三段 | ||||
| 5 | 和田あき女流初段 | ||||
| 6 | 清水市代女流七段 | ||||
| 7 | 室田伊緒女流二段 | ||||
| 8 | 竹部さゆり女流四段 | ||||
| 9 | 藤井奈々女流初段 | ||||
| 10 | 矢内理絵子女流五段 | ||||
| 11 | 山田久美女流四段 | ||||
| 12 | 里見咲紀女流初段 | ||||
| 13 | 頼本奈菜女流初段 | ||||
| 14 | K・ステチェンスカ女流初段 | (休場中) | |||
| 15 | 和田はな女流1級 | ||||
| 16 | 藤田綾女流二段 | ||||
| 17 | 中澤沙耶女流初段 | ||||
| 18 | 磯谷真帆女流初段 | ||||
| 19 | 船戸陽子女流三段 | ||||
| 20 | 村田智穂女流二段 |
D級(昇級4名、降級点不定)
| 順位 | 氏名 | 勝 | 敗 | 対局結果 | 新順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 堀彩乃女流1級 | ||||
| 2 | 中村桃子女流二段 | ||||
| 3 | 島井咲緒里女流二段 | ||||
| 4 | 飯野愛女流初段 | ||||
| 5 | 山口恵梨子女流二段 | ||||
| 6 | 井道千尋女流二段 | (休場中) | |||
| 7 | 高浜愛子女流2級 | ||||
| 8 | 加藤結季愛女流初段 | ||||
| 9 | 上川香織女流二段 | ||||
| 10 | 石高澄恵女流二段 | ||||
| 11 | 相川春香女流初段 | ||||
| 12 | 脇田菜々子女流初段 | ||||
| 13 | 長沢千和子女流四段 | ||||
| 14 | 斎田晴子女流五段 | ||||
| 15 | 山口絵美菜女流1級 | ||||
| 16 | 渡辺弥生女流初段 | ||||
| 17 | 長谷川優貴女流二段 | ||||
| 18 | 山口仁子梨女流2級 | ||||
| 19 | 中倉宏美女流二段 | ||||
| 20 | 水町みゆ女流二段 | ||||
| 21 | 貞升南女流二段 | ||||
| 22 | 北尾まどか女流二段 | ||||
| 23 | 安食総子女流初段 | ||||
| 24 | 内山あや女流2級 | ||||
| 25 | 山口稀良莉女流2級 | ||||
| 26 | 大島綾華女流1級 | ||||
| 27 | 田中沙紀女流2級 | ||||
| 張出 | 山田朱未女流二段 | (休場) | |||
| 張出 | 早水千紗女流三段 | (休場) |
※宮宗と井道はいずれも産休・育休による休場。うち井道は休場期間が2021年10月から22年11月までの1年2ヶ月の予定で、抽選時期によっては第3期も休場の可能性がある。
