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F1jpの編集履歴

2022-09-08 02:13:10 バージョン

F1jp

えふわんじぇーぴー

F1jpとは、主に日本でF1を視聴する人々がSNS(特にTwitter)上でつぶやくための専用ハッシュタグである。この記事ではF1における日本勢の活躍について記載する。

主な日本勢の戦績

ホンダトヨタがチーム/エンジンメーカーとして、ヤマハ発動機SUBARUがエンジンメーカーとして参戦した経歴があり、トヨタとヤマハは最高2位、ホンダはチームとして3回のレース優勝の実績がある。またホンダはエンジンメーカーとして、供給したコンストラクターのエンジンとして6連覇。ドライバーズタイトルを獲得したエンジンとしては5連覇を含む計6回を獲得する結果を残している。

自動車メーカー以外のチューナー・コンストラクターとしては、事実上のホンダ有志による活動となった無限が有名である(4勝)。


日本人ドライバーとしては鈴木亜久里佐藤琢磨小林可夢偉の3位が最高記録である。その次には中嶋悟角田裕毅の4位、片山右京の5位が並ぶが、優勝とポールポジションはまだ無い。また、高木虎之介や山本左近、井出有治といった日本のカテゴリーで活躍したドライバーも参戦したが、目立った成績は残せなかった。しかし、中嶋悟は日本人最初のフルタイムF1ドライバーとして日本人がドライバーとなる道を切り拓いたほか、雨天のレースに滅法強かったことから「雨のナカジマ」の異名を取っていた。また、角田は日本人初のデビュー戦入賞を果たし、片山右京はその速さから「1995年の注目ドライバーはウキョウ・カタヤマだ」と、かのアラン・プロストに言わしめるなど、光る活躍を見せたドライバーもいる。


タイヤメーカーではブリヂストンが参入し、フェラーリ×ミハエル・シューマッハとの組み合わせで黄金時代を経験。1999~2000年と2007〜2010年はワンメイク供給も担った。


21世紀のF1動向

チーム関連(00年台)

バブル崩壊後の2000年に、ホンダは初参戦から数えて第3期のF1活動を開始。2000年から2005年のワークス供給を経て、2006年にそのチームを買収しワークスチームへ切り替えて参戦。2008年にサブプライムローン問題に端を発する世界金融危機(リーマン・ショック)を理由に撤退するまで8年間活動した。

なおホンダはこの時自社チームを解散させず、コンストラクター所有権をある人物へ手放した…のだが、このチームは後々巡りめぐって、復帰したホンダの最大のライバルとして立ちはだかることとなる(後述)。

2002年にはトヨタも初参戦するが、ホンダと同じ理由で2009年に撤退。トヨタのF1参戦はこの期間が最初で最後となっている。

また、2006年から2008年までは鈴木亜久里が立ち上げた、ホンダエンジンを積み日本人ドライバーの佐藤琢磨・山本左近らを擁する「純日本製チーム」である「スーパーアグリF1チーム」が参戦していた。資金難から型落ちのマシンを改造した車両で参戦せざるを得ず苦しい戦いだったが、それでも佐藤琢磨がしばしば快走を見せ、日本は疎か世界の度肝を抜いた。しかし健闘むなしく、慢性的な資金難が深刻化し、2008年シーズン途中で止む無く撤退となった。


ドライバー関連

佐藤琢磨はスーパーアグリ撤退後、レッドブルの姉妹チームであるスクーデリア・トロ・ロッソとの交渉に臨む。2008年シーズン終了後の2日間に渡ってトロ・ロッソのテストでステアリングを握り、初日、2日目の午前といずれも全体のトップタイムをマークするなどしたものの、結局レギュラードライバーに選ばれることは無かった。琢磨はこの後インディに転向し、45歳となった現在でも活躍している。

トヨタ撤退直前に才能を示した小林可夢偉が、日本人で初めて持ち込み金無しでF1チーム(ザウバー)に加入。「オーバーテイク・キング」の異名を取った可夢偉は、日本メーカー無きF1で孤軍奮闘。しばしばシューマッハ、アロンソ、ライコネン、ハミルトン、バトン、ベッテルらチャンピオン経験者たちとも互角に渡り合う活躍を見せ、日本人ファンは疎か世界中を沸かせた。

しかし持ち込み金不足やチームメイトに勝る点も含め、特筆する成績を残せなかったことからシートを喪失。1年かけてクラウドファンディングやスポンサー活動で資金を得て2014年にケータハムから参戦するが、すでにオーナーのやる気のないこのチームで最下位争いに甘んじた。シーズン終了後にチームは解散し、以降可夢偉はF1に戻ることはなかった。

可夢偉の後を追って松下信治がF1直下のGP2(FIA F2)へ参戦。数回の優勝を飾るものの、スポンサー不足もありあと一歩届かず帰国。その後も伊沢拓也、佐藤公哉、牧野任祐、福住仁嶺がF2に挑戦したものの、満足な結果は得られなかった。

2018年には山本尚貴がSUPER GTとスーパーフォーミュラのダブルタイトルを獲得し、F1参戦に必要なスーパーライセンス発給条件を満たした。国内では山本のF1参戦を熱望する声が多数上がり、山本自身もF1挑戦に強い意欲を示し、翌年の日本グランプリで、トロ・ロッソ・ホンダから金曜の一回目のフリー走行に出走した。

しかし、これまで国内のレースをメインにしていた山本には海外レースでの経験や実績が不足しており、加えて当時31歳という年齢もネックとなり、F1シート獲得には至らなかった。


2021年からはスクーデリア・アルファタウリ(前述のトロ・ロッソがリブランドされたチーム)に7年ぶりの日本人F1ドライバー・角田裕毅が参戦している。ホンダF1が活動終了(後述)した2022年も引き続きアルファタウリのドライバーを務めている。


第4期ホンダF1

可夢偉と入れ替わる形で、ホンダは第4期活動として、かつての実績も含め、2015年よりマクラーレンとタッグを組み、パワーユニットサプライヤーとしてF1に復帰。当初は異例の長期契約と報じられていたが、後年に明かされた内容によれば、2017年までマクラーレンへ供給する義務とその年以降も延長できる権利が含まれた内容で契約されており、2018年以降の契約は実は未定であった。そして、この2017年で両者違約金もなく契約を終了できる手段があったことが思わぬ展開を生むこととなった。しかし、2015年はマクラーレン側の車体設計とホンダのパワーユニットの設計の両方に無理があり、フェルナンド・アロンソ、ジェンソン・バトンというタイトル経験者二人をもってしても最下位に近い成績しか残すことが出来なかった。その反省を生かした2016年は成績こそ向上したものの、タイトルを争うどころかレースでの優勝争いからも遠かった。そのため、2017年、ホンダはエンジンの戦闘力向上のため新設計のエンジンを投入。だが、新開発のエンジンは初期不良も含めたトラブルが頻発し、マクラーレン側の車体設計も当時は言及されていなかったが、この年の設計も上手くいったとは言えず、負の相乗効果とも言うべき状況に陥った。この時期にチームに在籍していたフェルナンド・アロンソが、2015年シーズンの際、あまりの戦闘力の無さに「GP2エンジン!」という罵声を無線で発したことは語り草となっている(この言葉と同時に、シャシーに対しても「GP2シャシー!」とも発言しているが、あまり知られていない。この背景は「GP2エンジン!」の方だけメディアに切り取られ、その言葉だけ独り歩きした影響も大きい。他にもマクラーレンは政治的判断で自分たちの設計に欠陥がある事を公にならないようにするため、その発言だけ問題視することで他の問題に気付かれないようにしたかった点、ホンダはPUの性能に対し負い目があったため、必要以上に反論しなかったこともある。このように火種を作ってしまったアロンソだったが、後年ホンダMDに対し「絶対チャンピオンを取れ」と激励するなど、ある程度関係は修復された模様)。


そして、この状況に業を煮やしたマクラーレンは、延長の権利を行使せず、2017年を以てホンダとの契約を終了する思惑がうごめいていた。ホンダのほうは2018年以降はザウバーにもPUを供給する契約がまとまった。表向きは課題はあるものの、マクラーレンとの契約が終了しても、ザウバーへの供給を行う形でF1参戦を継続するのだろうと思われていた。


Red Bull Hondaの挑戦

2010年から2013年までの間、ルノーとのエンジン供給契約を結んでいたレッドブル・レーシングはF1界を席巻していたが、2014年以降、ルノーエンジン(この年からパワーユニットという呼称になった)の戦闘力不足をきっかけに関係が段階的に悪化しており、新たに戦えるエンジンを求めていた。

姉妹チームのトロ・ロッソも含めた両チームは2016年もルノーとの契約期間が残っていたのものの、しびれを切らしてその契約の破棄を宣言。だが、メルセデスとフェラーリはライバルチームということもあり拒否。この年のホンダは後述の理由で使用できなかったため、代わりのPUが見つからず、2016年に関しては、レッドブルはルノーとの契約を存続するものの、PU名を別名義にするという苦肉の策で合意(このやり方をバッジネームと呼ぶ。このときはレッドブルのスポンサーの時計メーカーであるタグ・ホイヤーの名義に変更した)。トロ・ロッソはフェラーリから前年型のPUを供給してもらうことで急場を乗り切った。その関係で両チームが2017年以降使用するPUは未定扱いとなっていたが、2016年のルノーの性能を評価し、レッドブルは2018年までルノーとの契約を結ぶことで合意。トロ・ロッソもルノーPUを再使用することで合意し、この問題は一旦決着がついた。だが、17年のトラブルにやはり苛立ちを隠せず、メディアを通じた批判が多数展開。このとき、レッドブルは2017年でマクラーレンとの契約が終わるかもしれないホンダに目をつける。話はさかのぼり、レッドブルはホンダPUの供給を2016年から受ける計画も立てており、この時はマクラーレンへの独占供給が求められる契約内容でもあったため、実現しなかったものの、その計画の一端でトロ・ロッソにテスト的な役割も兼ねて供給してもらう案もあり、当時の段階でトロ・ロッソとホンダが契約するのではという噂は流れていた。また、ホンダもマクラーレンの1チームのみ供給では限界を感じ、2チーム目の供給をし、異なるチームによってシャシーの違いを得られる環境を作り、開発の効率化を目指したいという思惑があり、トロ・ロッソとは立ち話程度ではあるものの、供給に関する話をしていた。


話は戻ってホンダとザウバーの契約だが、表向きはホンダ用のギアボックスの調達が難航することからザウバー側がこれに白紙にすることを表明し、間を置かずにザウバーはフェラーリPUの供給を継続することも発表された。その関係でホンダはこの年で撤退かと噂されたが、その水面下では、かなりの駆け引きが行われ、結果だけ見れば、2018年以降のPUの供給先がマクラーレンとトロ・ロッソで交換される形で決着となった。


2018年からトロ・ロッソとホンダでタッグが組まれ、シーズン中にシニアチームのレッドブルも、2019年よりホンダのパワーユニットの供給を受けることを決定した。


結果として、レッドブルとホンダのタッグは大正解であったと言え、彼らは年を追うごとに成績を向上させていく。トロ・ロッソのみの供給となった2018年は、第二戦で若手のピエール・ガスリーがいきなり第4期最高位となる4位入賞を記録し、パワーユニット交換先のマクラーレンを個々のレースでは上回るものの、全体としては上回ることはできず、PUのトラブルも解消しきれず、レース前のPU交換が多かった。だが、レッドブルにもパワーユニット供給することとなった2019年からは万全の体制となり、開幕戦でレッドブルのエースドライバーのマックス・フェルスタッペンがホンダにとって11年ぶりの表彰台(3位)を獲得。その後レッドブルのホームサーキットであるオーストリアGPにて実に13年ぶりの優勝を上げ、2020年シーズン終了までに計5勝する。


マクラーレンと組んでいた頃のホンダの失敗の原因だが、現代のパワーユニットの開発に不慣れであるという点やシャシーに関する見識の少なさも確かにあったが、マクラーレンが自分たちの設計コンセプトを頑として曲げず、ホンダの意見を殆ど聞き入れなかったのも大きいと言われている。他にも、マクラーレンを選んだのは第2期の再現やかつての実績を評価したものだが、この頃のマクラーレンはチーム力が低迷していた時期でもあり、その内情をホンダが把握しきれていなかった側面もある※。

その一方でレッドブルは「ホンダに対して言うべきことは言うが、私達がすべきことがあるならホンダ側からも遠慮なく言ってほしい。一緒にやっていこう」という言葉の通り、チーム内で日本文化についての講習会を開くなど、終始お互いが協力的であった点、トロ・ロッソの供給に合わせ、ホンダ側も2018年以降の開発体制を見直したことが成功の大きな要因である。

※ただし、マクラーレンの問題はF1専門のメディアからたびたび指摘されており、この時期のマクラーレンの状況に不安視する声やチームの問題も知る人ぞ知る状況であったため、その観点からホンダを擁護する声もあった。


しかしホンダは2020年10月に、2050年のカーボンニュートラル社会実現に向け経営資源を集中することを理由に、2021年シーズンを最後にF1参戦を終了すると宣言。全世界に衝撃が走った。


悲願のチャンピオンへ

そして訪れた2021年、ホンダは2022年投入予定だった新技術を前倒しする形で導入。ここまで7連覇していたメルセデスAMG(このチームこそが、冒頭で述べた第三期ホンダF1の系譜にあるチームである)と互角に戦えるまでにパワーアップを遂げる。フェルスタッペンは、メルセデスの王者ルイス・ハミルトンとタイトルを巡って一進一退の攻防を展開。そして、ドライバーズタイトルのポイントにおいて全くの同点という47年ぶりの状況で、2021年12月12日の最終戦、アブダビグランプリを迎える。


レース序盤、スタートダッシュで遅れを取ったフェルスタッペンはトップのハミルトンに徐々に離されていくも、チームメイトのセルジオ・ペレスは自分のタイヤ交換を遅らせ、フェルスタッペンがハミルトンに追いつくための時間を稼ぐために、ペレスより先にタイヤ交換を終えて出てきたハミルトンをブロックする作戦に出た。このペレスの活躍により、フェルスタッペンは一時はハミルトンの約1秒後方まで追いすがる。このとき、フェルスタッペンはペレスに対して「チェコ(ペレスのニックネーム)はレジェンドだよ!」と最大限の感謝と賛辞を送った。

Checo is a legend!

しかしその後はまた突き放される展開となり、誰もが諦めかけた最終盤、下位勢のクラッシュによりセーフティカーが投入され、フェルスタッペンとハミルトンの差はゼロとなる。

フェルスタッペンはセーフティカーが入ったタイミングですぐさま新品のソフトタイヤに履き替えて最後のチャンスにかけた。一方のハミルトンはタイヤ交換に入ることで順位を落とす可能性が非常に高く、使い古したハードタイヤで走ることを余儀なくされていた。そしてファイナルラップ突入時にセーフティカーは終了しレースが再開。フェルスタッペンは新品のソフトタイヤのトラクションとグリップというアドバンテージを活かし、ハミルトンのスキを突いてオーバーテイクをかけてトップとなり、そのまま劇的なチェッカーを受けてワールドチャンピオンとなった。コンストラクターズチャンピオンこそメルセデスに譲ったものの、ホンダは実に30年ぶりの総合優勝という有終の美を飾り、F1活動に終止符を打ったのであった。

レッドブルホンダF1チャンピオン記念せつ菜ちゃん

この日、ホンダは最後のF1レースにあたり1つの広告を出していた。

そこには、これまでホンダを応援してきたファン、一緒に戦ってきたレッドブルとアルファタウリだけではなく、共に競い合ってきたライバルにさえも感謝するメッセージが刻まれ、多くの人々を感動させた。

同じ日本の自動車メーカーとしてバチバチにやりあう関係でもあり、かつてはF1で競い合ったトヨタも公式ツイッターで「行ってらっしゃい!」とエールを送り、フェルスタッペンがチャンピオンに決定した後は「感動をありがとう!」と、「#ありがとうホンダ」のハッシュタグを付けて健闘をたたえた。


ありがとうフェラーリ

ありがとうロータス

ありがとうブラバム

ありがとうマクラーレン

ありがとうウィリアムズ

ありがとうルノー

ありがとうメルセデス

ありがとうトヨタ


初めてF1に挑戦した

1964年のあの日から今日までの、

すべてのライバルに感謝します。

すべての応援してくれた人、

すべてのドライバー、

厳しい戦いをともにくぐり抜けてきた、

レッドブル、アルファタウリ、

すべての仲間に感謝します。


じゃ、最後、行ってきます。




レッドブル・パワートレインズへのバトンタッチ

2022年以降だが、当初はホンダPUに関する権利はレッドブルが新設したパワーユニット開発のための新会社「レッドブル・パワートレインズ(RBPT)」に引き継がれ、その年以降ホンダPUはRBPTが生産し、RBPT製ホンダPUとしてレッドブル・アルファタウリの両チームに供給され、ホンダは必要に応じてサポートするという計画であった。

ところが、RBPTがPUの生産を行うには準備もノウハウも足りないことはもとより、ホンダPUに関する知的財産権が一時的にレットブルの権利となることで、場合によってはレットブルが許可すれば別メーカーにホンダPUの情報を開示できるという不安要素が生まれることとなった。そこで計画は変更され、ホンダPUに関する知的財産権は譲渡ではなく、使用許可の契約という形へ変更され、エンジンの生産、PUの開発や分析、重整備も2021年までと同様、栃木県さくら市にある「Honda Research and Development(通称:HRD Sakura)」で行うものの、そこの管理は新たに再編された「HRC」(ホンダ・レーシング・コーポレーション。ホンダがレース事業を分離した別会社)が担うこととなり、現場の保守点検に関してはRBPT側が行うことで合意した。


その結果、新たなレギュレーションが適用されデザインが一新されたレッドブル、アルファタウリのマシンには「HRC」のロゴが刻まれているほか、レッドブル・アルファタウリの両チームの制服には、小さいながらもHONDAのロゴが引き続き入れられている。

名義はRBPTに変わったものの、RBPTにホンダの開発者が数名移籍して協力しており、実質的にはホンダ製エンジンといえる。そうした事情もあり、2022年に発表された新型アキュラ・インテグラのプロモーション映像に、アルファタウリのエースドライバーであるピエール・ガスリーが出演する、本田技研工業の公式Twitterが普通にレッドブルやアルファタウリの活躍についてツイートする、鈴鹿サーキットで行われる2022年日本グランプリの冠スポンサーをホンダが務めるなど、ホンダとは引き続き蜜月関係にある。肝心の戦績も非常に好調で、最初期こそトラブルによるリタイヤがあったものの即座に問題を解決。オランダGP終了時点で15戦中12勝・勝率80%と2022年シーズンを支配している。


こうした関係からSNS上で「撤退したとは()」「公式の活動終了は株主を納得させるための方便だったのでは?」と好悪の印象問わず言われている。


2026年以降はどうなる?

一方、一部のファンやモータースポーツ関係者からは「ホンダは撤退を撤回して電撃復帰するのではないか」という予測が囁かれている。これには次のような理由がある。

  • 2026年からのF1レギュレーションの大幅改訂に伴い、レッドブルはポルシェとタッグを組むことが予測されており、F1は新規参入チームやPU供給するメーカーに対し、前者は空力テストのための風洞実験の時間、後者はPUの試験運転の優遇などを多く取れるなどの特典を与えている。当初RBPTはホンダPUの使用しているPUメーカーではあるが、あくまで2026年から新規参戦するPUメーカーの予定であり、2022年から2025年のRBPTの活動はホンダ(HRC)から供給されているPUに対し、RBPTのバッチネームを使用してそのPUを管理するだけのメーカーに過ぎないという計画であった。だが、ホンダとRBPTの活動内容や各チームの政治的思惑によって、RBPTは生産活動こそしていないが、PUを管理運用していることからすでにPUメーカーとして活動しているとされるのでは?という噂や見方がされるようになり、この影響でその恩恵を受けられなくなる可能性が出てきた。そこで2025年まで再びホンダ名義に戻し、2026年からポルシェと組むことが正式決定した場合、再びRBPT名義に変更するか「レッドブル・ポルシェ」として参戦することで、新規参入チームとしての恩恵を受けたいという見方。
  • 昨今のカーボンニュートラル社会実現に向けた取り組みとして、2026年からは、F1で使用される燃料は100%再生可能燃料に変更されることが決まっている。ホンダのF1撤退理由は「カーボンニュートラル社会の実現に集中する」ことであるが、F1がこれを実現できるのであればホンダの企業目的に合致しており、将来に向けたテクノロジーの蓄積にも役立つ。

しかしながら、これらの理由について反論もある。

  • そもそも、前述のRBPTに関する内容は、FIAが公式声明として出したものではなく、あくまでゴシップ記事や噂に過ぎないものである。仮にそれが事実の場合、極端に言えば、RBPTがPUメーカーとして参戦していない状況を作ればいい話ではある。例を上げるとバッチネームを採用して記録上RBPTとして参戦していない形を取れば、理論上何とかなるはずである。
  • 将来に向けたテクノロジーの蓄積という目的で復帰するという見方だが、そもそも、ホンダはPUメーカーとしての活動は終了しているものの、HRCという形でF1に関与しており、それによってその目的はある程度達成されている以上、わざわざホンダがPUメーカーとして復帰する意義が薄いこと。
  • それ以前に2022年以降もホンダがPUメーカーとして活動を続けた方がいいメリットの方が大きいなら、むしろ撤退せず、F1関連の部門の再編やレットブルに対し有償での供給に変更するなどの条件を追加するなどの契約内容の見直しをしたうえで参戦を継続していればいい話であり、2026年以降の復帰計画ならまだしも、2025年以前、それも最短1年の休止で復帰するのは非合理的であるという見方。

以上の理由から、2025年以前にバッチネームなどのスポンサー活動としてホンダの名が復活する可能性はあるものの、PUメーカーとして復帰するという見方は懐疑的ではある。とはいえ、ホンダは公式上撤退したにも関わらず、ホンダの動向に少なからず注目が集まる状況が続いていた。


そんな中、ハンガリーGP終了後HRCとレッドブルのパートナーシップが2025年まで延長されることとなり、これにより現行レギュレーション終了までレッドブルとアルファタウリにホンダPUを搭載することが決まった。そのため、2022年以降、上記のような形でHONDAの名前が戻ってくる可能性も生まれることとなった。その後、通称サマーブレイク期間にて2026年からのPUの新レギュレーションの方針が決定する。


他方、レッドブルとタッグを組むとされていたポルシェに関する続報は少なくなっている。2022年の指定日までに参戦を表明しない場合、2027年以降の参戦しかできなくなるため、既に交渉は決裂or決裂気味なのでは?という噂もあり、レッドブル側もそれを否定していない。一説にはポルシェの方は、親会社が同じで先んじて参戦を発表したアウディのように分業や協業する形ではなく※、レッドブルの運営に関与したい方針やポルシェのワークスチームとして再編・所有したいという方針があるとされ、RB親会社側も参戦支持派の役員の高齢化もあってか、大規模なレギュレーション改訂のタイミングで売却したいという案があってかある程度状況を容認している模様。しかし現場のF1チーム側はその方針に不満をもってしまい、交渉が難航しているのではと言われている。

※アウディはザウバーのチームの株式を買収し、シーズンの成績に応じてもらえる分配金の権利を得られるようにするものの、アウディとしてはPUの開発に特化し、シャシーの方は供給しているチームに任せ、必要な支援も行うという分業のような方針になるとされている。なお2022年現在ザウバーはアルファロメオとして参戦しているが、2023年を持っての提携解消が発表されている。


とはいえ、ホンダが2026年以降に復帰するにしても変わらずハードルは高い。

  • 現実的な問題として、参戦費用の問題がある。そもそも、費用の問題も撤退した間接的な理由として挙げられるため、はたして会社がそれに耐えうる資金を用意できるのかという点や株主がそれに同意するのかという壁もある。
    • 一方で予算制限の導入、シーズン終了時の分配金の額が増額されている点、F1全体で見れば、スポンサーの参入が増えているため、それを参戦チームが活用できるかはともかく、支出の額が以前に比べれば減っているため、莫大な費用が必要という見解に反論する見方もある。
  • 費用の問題はクリアできても、ホンダがワークスとして再参戦する場合、買収候補となっているレッドブルもしくはアルファタウリのチーム側に課題がある。手っ取り早いのはどちらかを買収しホンダのワークスチームとして再スタートする方法だが、レッドブルの方はRBPTの活動をスタートしている関係でホンダのワークスチーム化については以前に比べれば積極的ではないという見解もある。また、親会社は先述した通り売却自体は肯定的ではあるが、優勝争いをしているF1チームを長期参戦の保証ができていないホンダに売却することには難色を示しているうえ、レッドブルとして参戦している実績がなくなることは惜しいものがあり、親会社の不振といったと特別な事情がない限りありえないに等しいと言われている。
  • そのため、F1復帰を優先する観点からアルファタウリへの供給ないし買収してのホンダのワークス参戦するという見方もあるが、こちらも噂の域にとどまっている上、こちらも課題がある。
    • アルファタウリのレッドブルから多数の部品を購入して開発する体制になっている点にどう対応すべきかも考慮する要因の一つだが、身もふたもない言い方をすれば、アルファタウリ自体、前身も含め、シーズンの成績としてはある程度の位置を記録しているものの、入賞の方は好不調が激しいチームである。復帰のためとはいえ、同チームのワークス供給ないし買収はそれ自体にリスクがあり、第3期のような乱高下の激しい成績や2015年~2017年のマクラーレン時代のような状況が起きる可能性もある。
    • 仮にマクラーレン時代の迷走劇の再来はなかったとしても、成績不振が続き資金の持ち出しだけ続くような状況になれば、ホンダ第5期(仮)は活動期間は今までの中で最小の期間になってしまうという事態も起きかねない。

この様に、2026年以降のF1の方針は固まりつつあるが、ホンダが復帰するとしても、そのハードルは大きいことを考慮する必要がある。


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