ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

芹沢達也の編集履歴

2022-11-24 12:30:55 バージョン

芹沢達也

せりざわたつや

芹沢達也とは、料理漫画『ラーメン発見伝』および続編となる作品群の登場人物。

概要

ラーメン店『らあめん清流房』の店主。

眼鏡とスキンヘッド(料理に髪の毛を混入させないため)が特徴的な人物で、本作におけるライバルキャラクター。

フードコーディネーター兼経営者としても名を馳せており、その手腕で数々の功績を叩き出してきた。

ラーメンおよび経営に精通しており、自身の経験と腕前に裏打ちされた数々の持論を持つ。


来歴

ラーメン屋になる前は妻帯持ちのサラリーマンだったが、脱サラしてラーメン屋になったことを機に離婚。

かつては理想に燃える料理人で、研究の末にたどり着いた鮎の煮干しを使った渾身の自信作「淡口(うすくち)らあめん」を完成させた。良い物なら必ず評価されるという自負のもと「淡口らあめん」一本で勝負し続けるが客足は伸びず、不渡りを出し廃業寸前まで追い込まれる。


そんな中グループで来店した若い客に「薄くてコクがない」「腹を満たすためだけのエサ」と酷評されたのをきっかけに自棄になり、「そんなに脂が食いたきゃこれでも食ってろ」と鮎の繊細な風味をぶちこわすラード(豚脂)を大量に入れたラーメンを提供したところ、芹沢の思いに反してこれが好評であった。そこで芹沢はラードに代わりニンニクをあげた牛脂を使用した「濃口らあめん」を開発したところこれが評判となり、店は人気店となる(一流の芹沢が作っただけあって濃口らあめんも芹沢からの評価は低いながらおいしいラーメンである、というか芹沢の流儀に反するだけで最高峰の一品ではある)。

しかし、牛脂にかき消されあるはずのない(一応、隠し味程度にはあるが相当敏感でないと感じ取れない。事実鮎の煮干しがすり替えられた際、濃口を食べながら鮎の煮干しの風味がないと気付いた客がおり、それをきっかけに話が動く回がある)「鮎の煮干しの香り」がするなどと評価する客を見て、「こいつらはラーメンじゃなくて情報を食っている」という結論に至る。


それにとどまらず、自分のラーメンの理解者だと思っていた恩人にも濃口らあめんの方を高く評価された(しかもあろうことか恩人すらほぼありもしない「鮎の煮干しの香り」を評価した、芹沢の鮎の煮干しへの拘りを知っていたからこその思い込みである)ことにより、渾身の自信作が否定された現実に絶望。店を存続させるためには理想とは正反対のラーメンを作り続けなければならないジレンマから決別するため、現在のようなリアリストへと変貌した。

とはいえ、その後もあまり売れず赤字を伴う淡口らあめんも出し続けているように、「分かっている客を大事にする」理想者としての一面も残っている。(濃口らあめんを頼む客は淡口らあめんを作る金を持ってくる家畜と看做している)


主人公の藤本浩平は「濃口らあめん」を食べ「美味しいラーメンではあるが牛脂で香りなんか飛んでしまっているからこれに鮎の煮干しの看板を掲げるのは誇大広告だ」と芹沢の本心そのままの評価をした事で一目置いており、何かとちょっかいをかけるが、藤本の事は結構気に入ってる模様で、彼に様々なヒントを嫌味と一緒に与えたり、逆に藤本からのアドバイスを受け入れることもある。


なお、勘違いされがちだが「単に濃口の方が好き」なだけな客のことも見下しているわけではなく、あくまで「濃口らあめんを食っときながらありもしない鮎の煮干しの風味を魅力としてドヤ顔で語るエセラーメンオタク(本当に鮎の煮干しを魅力とするなら淡口の方を頼むハズ)」を軽蔑しているだけである。


さまざまな挑発や勝負などの紆余曲折を得た末に藤本との最終決戦に「ラーメン界の店も客もレベルアップしてようやく時代がオレに追いついた」とし、自身のらあめん人生の集大成「淡口らあめん 極」で挑むも敗北、納得がいかない芹沢は猛抗議するも、藤本のラーメンを試食し、上記の来歴を語り始める。

淡口らあめん 極は鮎の煮干しの旨味を最大限に引き出す為に「スープは鮎の煮干しではなく大量の焼き鮎から取った出汁のみに限定。 〆に薄口醤油タレにうるか(鮎の内蔵の塩辛)を混ぜる」ととことん鮎由来のものしか使用しておらず、具も白髪ねぎと糸唐辛子くらいしか分からない、麺も北海道産の地紛を使った自家製麺によりスープとの自然な調和に拘った、など、とにかく考え抜かれたラーメンだったが、「適度なコッテリ感を与える為に垂らした鶏油(=バカでもわかりやすい味)」が完璧な調和を乱してしまっており、客を信頼した藤本と対照的に客を信じきれなかったことを自覚、ついに敗北を認めた


らーめん才遊記

敵役、ライバル役だった前作と異なり、今回は主人公・汐見ゆとりの上司として登場

自身の創作ラーメンを売る『らあめん清流房』のセカンドショップ『麺屋せりざわ』店長や、 フードコンサルタント企業『(株)清流企画』社長を務める多忙ぶりとなり、同時に表舞台で活躍する機会(実際にラーメンを作製して誰かを叩きのめす様な活躍)はめっきり減った。

しかし『ラーメン発見伝』と立ち位置は変わっておらず、悪態はそのままに社長として活躍している。

この時自分にとっての師匠というべきラーメン職人である石原玄二郎や、右腕として信頼を寄せるも横領に手を染めて自身を裏切った元部下の安本高治なども登場した。


最終話では汐見の案内で藤本が開業した「らーめん藤本」に偶然行く機会が発生。

藤本の店に「本物のラーメン屋だ」と最大級の賛辞を送る一場面もあった。


らーめん再遊記

ついに筆頭主人公に抜擢。

重度のスランプに陥り、これまであった覇気を完全に失うとんでもなく落ちぶれた姿を披露。

ミドルエイジ・クライシス(ある一定の分野で相応の地位にまで上り詰めた事で目標を失って迷走し始めてしまう中年にありがちな燃え尽き症候群の亜種)を患い、これまでの創作意欲と熱意をめっきり失ってしまう。結果、自身の創作ラーメン披露の舞台であった『麺屋せりざわ』の業績のみが低迷。


結果自身の嫌っていた不味くて古臭いラーメン屋に入り浸り、不味いラーメンを満喫しながらダラダラ飲んだくれる醜態を晒していた。

しかし、見かねた武田のおやじに発破をかけられた事で、進退をかけた決闘で勝利したことで意欲を取り戻し、自分が様々なレッテルや立場に縛られていることを自覚し突然社長業を引退

「自分の好きなようにラーメンを作るだけのラーメンバカに戻る」と宣言し、前作主人公の汐見に社長を押しつけ「年を食って衰えた自分にはこれ以上自分の個性を突き詰めたラーメンは創作できない」「どんな独創的なラーメンを作るラーメン屋も必ず力を入れているオーソドックスな醤油ラーメンや塩ラーメンのような、万人に広く愛される普遍的な"ラーメンの形式"を新たに見つけ出す」と最高のラーメンではなくスタンダードの普及という新しい目標に邁進する事となる。


そして広く愛されるラーメンに繋がるヒントを得るため、人気ラーメンチェーン店でアルバイトとして裸一貫で働いてみたり、 大学で客員講師をしたり、休日には図書館に繰り出したりサウナや昼飲みを満喫するなど、大学生活を彷彿とさせる自由気ままな半隠居生活をエンジョイするようになり「ラーメン屋のアルバイトで上司に笑顔でヘコヘコし、仕事終わりに同僚と仲良く宴会する、外面だけはとんでもなくフレンドリーなラーメンハゲ」が爆誕


が、丸くなったわけではなくバイト先での同僚の人間関係のトラブルを酒の肴にして気持ちよくビールを飲み干す、いがみ合っていた二人の社員の決戦の場の社内コンペでお互いがお互いを見直し、和解ムードになった途端「なんか面白くないな」と宣いラーメンカリスマの力量全開で殴り込み同点トップの二人を蹴散らしぶっちぎり優勝を掻っ攫う(正体を知る数人からは「ちびっこ相撲大会に貴乃花や白鵬が乱入して優勝したみたいなもの」と呆れていた)など外道節も衰えていない。


まだ開業前の髪が生えていた頃が度々映し出されており、アフロヘアーの如きボリュームのあるモジャモジャの天然パーマの髪質であった模様。(そりゃラーメンを作る上では邪魔になるわけである。)

更にはメタリカのファンであったりプロレスマニアで作中度々思い入れを語るなど意外なオタク気質を発揮させている。


名言

  • ヤツらはラーメンを食ってるんじゃない。情報を食ってるんだ!
  • いいものなら売れるなどというナイーヴな考え方は捨てろ
  • ほとんどのバイトは一時間あくせく働いてようやく千円前後の時給を貰える…その大変さを知ってる人間なら「タダでもいい」などと、軽々しく口に出したりしない。そいつはロクに働いたこともない怠け者で、一時の気分で舞い上がっているだけだ。
  • いいか汐見。「金を払う」とは仕事に責任を負わせること、「金を貰う」とは仕事に責任を負うことだ。金の介在しない仕事は絶対に無責任なものになる。
  • お客様は神様などではありません。人間です。我々は、客が払った代金分のサービスを提供しているのだからフィフティフィフティ。感謝するもされるもない。ビジネスを通した対等な人間関係です。
  • 報酬と労働交換しているだけなのだからフィフティー・フィフティー…役割が違うだけで、上も下もない対等な人間関係だ。
  • "常識"にとらわれているようではまだまだだな。
  • 新しい何かとは、構造を疑い破壊することなくしては生まれないのだ!
  • まずは、どんな形であれ勝つこと。勝たなければ何も始まらない。
  • まだプロになる気があるのなら、覚えておけ。厨房だけがラーメン屋の全てではない!
  • オマエの言ってることは「マニアの理論」であって「店の理論」ではない。自分の店を持ったこともないから、そんな甘っちょろい正義感を恥ずかしげもなく振りかざせるんだ。
  • クズに親身になったところで裏切られ不愉快な思いをするだけだ。
  • 嘘を演じている内に自分の嘘に酔ってしまう…別によくある話だから気にしなくていい。涙なんてただの体液だよ。
  • 若き日の小さな勲章は、時として大いなる呪いと化します。
  • 「1時間が30分より長いとは限らない」。オマエにこの言葉の意味がわかるか?
  • あるファミリーレストランの接客マニュアルにはこうあるそうだ…「客の回転が良すぎて厨房のオーダーが追い付けなくなった場合、客が帰った後のテーブルの食器類はあえて片付けないようにせよ」「そして、新規の客はテーブルに案内せず、厨房が立ち直るまで待ち合いスペースで待たせるようにせよ」と。つまり客としては…店の外や待ち合いスペースで待っている間は自分はまだ客ではなく、店にサービスされる立場にはないと考えている。だが、一旦客席についたからには客なのだから何のサービスもされず長時間放っておかれるのは不愉快だという心理があるんだよ。
  • 客の真理というものは、そして接客というものは、オマエが言うような単細胞な思考で理解できるものではない。
  • いいか?わざわざクレームをつけてくるようなヤツは無能ゆえにヒマを持て余していて、そのくせ無暗にプライドだけは高く、嫉妬深いクズのような人間だ。
  • 店をやるということは常に時代の嗜好の半歩先を行く姿勢が必要だ。
  • 「やる」というクライアントに「やるな」という助言だけはしてはならないのだ。
  • 「うまいラーメン」で満足しているのはアマチュアに過ぎない。「うまい店」を目指してこそ、プロなのだ。

余談

ネット上(稀に作中でも)ではラーメンハゲのあだ名で知られる芹沢だが、実際は料理に髪の毛を混入させないために剃りあげているのであり、ハゲているわけではない。


『発見伝』の頃はタラコ唇で描かれていたものの最終話あたりでは殆ど描かれなくなり、「才遊記」からタラコ唇は一切無くなり現在の容姿になっている(人気が増すにつれて容姿を整えようとしたと思われる)。


関連項目

ラーメン発見伝

スキンヘッド


ラーメンハゲ:上記の通り実際はハゲではなくスキンヘッド

若き日の小さな勲章は、時として大いなる呪いと化します。:作中の台詞。

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました