「それぞれのスペースコロニーが自分たちの独立を望んで勝手に戦争を初め、宇宙は戦国時代になってしまいました。この混乱を纏め、収めたいというのが私の考えなのです」
CV:篠原恵美
概要
ザンスカール帝国を統べる女王にして、宗教団体「マリアの光の教団」の教祖。29歳。
9つ下のクロノクル・アシャーは実の弟。シャクティ・カリンの実の母親でもある。
初登場は17話で、「聖母」と称される温厚で慈愛深い性格に卓越したサイキッカーでもあり、国民からは殆ど崇拝に近い程の絶大な支持を得ている。
上述の通りザンスカール帝国の最高指導者ではあるものの、実際には首相フォンセ・カガチに傀儡として擁立された象徴君主に過ぎず、実務的な権力は一切有していない。
来歴
女王になる前はサイド1アルバニアンに在住し、しがない占い師をしながら(小説では売春もやっていた)貧しい生活を送る一介の民間人に過ぎなかったが、娘のシャクティを妊娠した事を切っ掛けにサイキッカーとしての能力に目覚め、神がかり的な占いを見せる様になり、更にはその能力で病人や怪我人を治療したりした事で一転して有名人となる。
更に、これが作中の荒廃寸前の不安定な世情も重なり、次第にその人柄を慕う周囲の人々から「聖母」として崇められる様になり、マリア自身もこれに応える様に行動した事から、マリアを中心とする新興宗教団体が形成される程の影響力を得るに至る。
その能力とカリスマに目を付けたフォンセ・カガチと彼が属するガチ党の支援と擁立により、母性の尊重と女系社会への回帰を説く宗教色の強い政治思想「マリア主義」を提唱し、コロニー間規模にまで人々の支持を拡大させる事に成功した。
そして、それ等を基盤にして建国されたザンスカール帝国の女王に即位し、本格的に争いの無い世界を目指す事を決意する。
以降、ギロチン等、カガチの非道なやり方は認めなかったものの、元より彼女にそれを止める術等無く、所詮はガチ党の独裁を担保する為の神輿に過ぎなかった。
それでも、シャクティをカガチの魔手から遠ざける為に地球へ下ろしている。
終盤にはエンジェル・ハイロゥを利用した人類統合を目指すも、その行いはカガチ達を始めとした歪んだ野心家立ちの道具にしかならず、自身もその道具に過ぎない事に気が付く。
そしてウッソ・エヴィンとサイキッカー同士の交信でマリアの真意を知り、それに気付いて人質としたタシロ・ヴァゴによって射殺される。
遺体はタシロ諸共V2ガンダムのビームライフルでブリッジごと焼き払われ消滅した。
漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダムゴースト』では、彼女以外の「マリア」、マリア・エル・トモエが登場している。彼女以外にも複数のサイキッカーが女王候補になっており、選定でふるい落とされた失格者の一人と推測されている。
関連タグ
機動戦士Vガンダム クロノクル・アシャー シャクティ・カリン
エギーユ・デラーズ:部下の裏切りで死亡した指導者繋がり。