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ニュータイプ

にゅーたいぷ

直訳すると「新しい型」
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解説

多くは機動戦士ガンダム、または宇宙世紀のガンダムにて用いられるタグ。
人類の革新とも言われており、他者との意思疎通や直感能力が他の人間に比べて鋭い事を言う。
またその脳波を利用した兵器(サイコミュシステム)を使用でき、敵の殺気などを感知すると額から閃光を発する(無論アニメ的な演出である)。

作中で「ニュータイプとは戦争なんぞせずに済む人間のことだ、エスパーのことではない」とも言われており、その定義は一定ではない。メタ的な設定が曖昧と言うより、「ガンダムUC」では「定義が曖昧で人によって様々な解釈が語られている」という設定となっている。
他の人間とあまりにも能力が異なる故にニュータイプとは孤独な存在でもある。先述の通り高い感受性と直感能力を有するため、精神的に不安定になってしまうニュータイプも少なくない。

富野由悠季監督の「ニュータイプ」

ガンダムシリーズの生みの親である富野由悠季監督は『機動戦士ガンダム』にて、主人公アムロ・レイと宿敵シャア・アズナブル、そしてララァ・スンの三人のニュータイプが繰り広げる悲劇を通じて、互いを理解し合える力を持ちながらそれでも殺し合ってしまう「人間の業」と「人類の革新とは何か」という遠大かつ哲学的なテーマを描き上げたことで、ロボットアニメでもその枠組みを破綻させることなく高年齢層の視聴に堪えうる作品作りが可能であることを提示してみせた。
その後、『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』にかけての富野のガンダムシリーズ作品において物語の中で大きな比率を占めるテーマとなっていく「ニュータイプ」であるが、富野は最初から明確な概念像を持っていたわけではなく、当初はあくまでも「戦闘の素人である筈のアムロが、いきなりモビルスーツを操縦して超人的な活躍ができることの言い訳でしかなかった」と語っている(当時は「我ながら凄いものを思いついた!」と歓喜したらしい)。

ところが、『機動戦士ガンダム』の劇中ではニュータイプの実体について敢えて明確にせず断片的で抽象的な描写や言及を行ったため、ガンダムが社会現象となると共に「ニュータイプとは結局何だったのか?」「真の人類の革新とは何か?」とファンの間で様々な議論と解釈がなされ始めて「ニュータイプ」という言葉が一人歩きするようになってしまう。
さらにSF作家高千穂遙が自らのコラムの中で劇中のメカニック描写やニュータイプの存在を論拠に富野の『SFマインド』の欠落を指摘し、「ガンダムはSF(サイエンスフィクション)ではない」と批判したことを皮切りとしてガンダム論争が勃発。その中で当時の守旧派のSF作家やSFファン、評論家によってニュータイプの存在と演出を批判されたことから、富野は「完全に失敗だった」と後悔するようになる(一応補足すると、この頃はまだミノフスキー物理学やニュータイプ周りの後付け設定が充実してなかったことや、『ガンダム』が当初の予定話数を短縮されてしまったという制作上の事情もあった。なお富野自身は高千穂らの批判を概ね肯定している)。

こうして富野はガンダムと並んで自らが生み出したニュータイプ概念と向き合い悪戦苦闘するようになり、以後の富野作品ではニュータイプ概念の肯定と否定が同時に行われているような奇妙な様相を見せ、一時は「結局、ニュータイプ論はオールドタイプ(大人)とニュータイプ(若者)の対立という世代論でしかない」と結論づけたこともあった。

だがその後も富野は「ニュータイプとは何か?」「どうしたらなれるのか?」という問いに自分なりの解釈を用いて答える試みを続け、小学館より発売されている山田玲司のインタビュー漫画「絶望に効くクスリVol.5」において、山田の「ニュータイプとはなんですか?」という質問に対し、「洞察することの出来る力」「相手の思っていることを間違いなく理解できること」だと答え、山田はそれを総じて「他者を理解できる人」がニュータイプだと結論している。

そして富野は2005年・2006年に発表された劇場版『機動戦士Ζガンダム』(新訳Ζ)において「真のニュータイプとは、今までのニュータイプ論で描いた精神的な共感に加えて肉体的な体感を持ち、それらを隣の人を大事にするために活かすことができる人である」という隣人愛の結論を描き、新訳Ζのカミーユ・ビダンこそ究極的なニュータイプと発言している。

作中での歴史

作中で最初にニュータイプの存在を提唱したのはシャア・アズナブルの実父ジオン・ズム・ダイクンであり、U.C.0050年代にその思想『ジオニズム』の中で出現が予言された。
ジオニズムによればニュータイプとは過酷な宇宙環境に進出・適応し、生物学的にも社会的にもより進化した新人類であるとしている。
ダイクンが如何なる経緯でニュータイプ論を唱えるに至ったのかは今のところ不明だが、彼はこれを「第三のルネッサンス」(第一はサルから人へ、第二は中世から近代へ)と評し、「スペースノイドからこそニュータイプが生まれる」としてスペースノイド(宇宙居住民)の希望を煽ると共に宇宙移民の正当性を主張、当時地球連邦政府の専横に苦しめられていたスペースノイドの独立を訴えてジオン公国の前身であるジオン共和国を建国した。

ニュータイプの存在については当時のジオン政府関係者の間でも懐疑的な見方をする者も多く、どちらかと言えばジオン公国総帥ギレン・ザビのようにジオンのナショナリズムを補強し国内の反連邦の気運を高める政治的方便としては使える程度の認識の者の方が多数派であった。
しかしU.C.0079年に一年戦争が始まると、高速で飛んでくるメガ粒子砲を高確率で回避するパイロットがいるという報告がなされるようになり、ニュータイプ論に一定の理解があったジオン公国軍突撃機動軍司令キシリア・ザビによってニュータイプ研究所フラナガン機関が設置され、本格的な研究が開始された。
そして並外れた認識力や直感力、感応波(サイコ・ウェーブ)と呼ばれる特殊な脳波を持った人間の存在が実証され、ジオニズム信奉者は彼らこそ予言された「ニュータイプ」と捉えてジオニズムの正当性を確信し、その理念をより強固なものとしていった。
だが、ダイクンの理想のニュータイプ像である「お互いに判り合い、理解し合い、戦争や争いから解放される新しい人類の姿」とは裏腹に、ニュータイプが機動兵器のパイロットとして高い適性を示していた事から、サイコミュ・システム及びこれを利用したニュータイプ専用機が開発され、ニュータイプはその能力を戦争の道具として利用されていく。

一年戦争開戦前こそニュータイプの存在について否定的ないしは軽視していた地球連邦であったが、ニュータイプパイロットと目されたアムロ・レイが驚異的な戦績を挙げたことから、戦後はニュータイプに注目せざるを得なくなった。
とはいえ、元々ダイクンの説いたニュータイプの定義が漠然としたものであったことや、アムロの証言があまりにも抽象的であったことから、連邦関係者やアースノイド(地球居住民)の間ではジャミトフ・ハイマンのように「エスパー、またはミュータントみたいなもの」という即物的な見方をする傾向が支配的で、中には寧ろその存在を危険視する勢力もあった。
それでも戦闘におけるニュータイプの有用性は無視できないものであり、連邦がジオンのフラナガン機関のノウハウを吸収する形でムラサメ研究所を始めとするいくつかのニュータイプ研究所を設立、そこからさらに民間にもニュータイプ及びサイコミュに関する基礎データと技術が流出・拡散し、様々な勢力によって数多くのニュータイプ専用機やサイコミュ技術、そして人為的にニュータイプ能力を発現させた強化人間が生み出されていった。

一方、この「ニュータイプ」が機械的手段で「強い直感力と感応波を持つ特殊な人間」であることはわかっても、ニュータイプへの進化が個体の認識や意識によって齎される変革であるとする以上、それが本当に「人類の進化形」であるかどうかを生物学的に証明することは不可能であった。
さらに言えば、実際にはアムロやララァ・スンを始めとして、地球で幼少期を過ごした者やアースノイドの両親を持つ者などからもニュータイプは現れており、肝心のダイクン自身がニュータイプの実在を確認することなく死んでしまったこともあって、ビスト財団創始者サイアム・ビストが言及したように「ニュータイプは、本当にジオニズムで語られたニュータイプと同一の存在(=人類の革新)なのか?」という根本的な疑問を残すことになる(アナザーガンダムの世界線ではあるが、後述する『機動新世紀ガンダムX』はこの疑問に対する一つの解答を示したといえる)。

MSパイロットの中から現れる実例や軍事利用の実態から、時代の流れや度重なる戦争と共にニュータイプ本来の定義は人々の間で忘れられていき、U.C.0096(UCの時代)の時点で既に、「大衆は明確な定義を持たず、可能性しか示さないニュータイプに飽きた」「撃墜王と同意の存在になっている」とカーディアス・ビストの口から語られている。
さらに後年のU.C.0123(F91の時代)では本来の意味に近い認識を持つ者はザビーネ・シャルのようなほんの一握りの者達に限られ、『ニュータイプ=パイロット適性の高い人間、モビルスーツに関するエキスパート』という認識が一般的となる。
やがてU.C.0153(Vの時代)に地球で生まれ育った生粋のアースノイドでありながら高いニュータイプ能力を持つウッソ・エヴィンが現れたことで、ニュータイプを根拠にスペースノイドの優位性と正当性を説いたジオニズムは根底から崩壊する。

宇宙世紀から数世紀後のリギルド・センチュリーでは半ば伝説としてその名を残すのみであった。

宇宙世紀におけるニュータイプと兵器

上述の鋭い直感による反応速度やサイコミュに対する適性など、兵士としてみた場合のニュータイプは、常人(オールドタイプ)と比較して様々なアドバンテージを有する。中でも最大のアドバンテージはレーダーが無効化された有視界戦闘下において、超長距離の敵機を的確に補足可能とする感応力である。
モビルスーツの推進剤、空気(バイタル)の積載量は小さく、艦艇による運搬・補給が必須となる。このため宇宙世紀における戦略は、「如何に多くの敵艦を撃沈するか」が主題となるが、ミノフスキー粒子下ではセンサーや長距離誘導ミサイルが無効化されているため、敵艦に近づくには前衛(モビルスーツ部隊)を突破せねばならない。
ニュータイプは高い感応力によって、モニターにドットサイズでしか表示されない(場合によっては完全に視認外の)超遠方に位置する対象を正確に把握する事が可能なため、戦闘機動を行いながらの精密狙撃や、敵機のアウトレンジから一方的な攻撃を行うことが出来る。例として、ニュータイプ部隊の有用性を示したエルメスのテスト戦結果は、モビルスーツの移動可能範囲外から戦艦十二隻撃沈、モビルスーツ四機撃墜であり、この戦果は熟練の兵士が命がけで挙げた戦果が「遊び以下」となる程のものであった。
百式のメガバズーカランチャーによるドゴス・ギア狙撃のような直接的な戦果は無論であるが、戦場の広域をリアルタイムで把握できる優位性は語るまでのないものであり、事実、ガンダムタイプに搭乗したニュータイプのパイロット達は、敵要塞の急所や敵艦隊の旗艦を正確に捉えて強襲する事によって戦局を自軍優位に傾けている。
最終的に宇宙世紀150年代には、サイコミュ・センサーの高精度化に伴い、それまでミノフスキー粒子下における戦闘ではナンセンスとされた、メガ・キャノンによる超長距離からの艦艇撃沈を目的としたザンネックゴトラタンなどの開発、運用に至っている。

アフターウォーにおけるニュータイプ

アフターウォー(『機動新世紀ガンダムX』の世界)でも同じニュータイプという言葉が出てくるが、宇宙世紀と意味合いがやや違う。
基本的には宇宙世紀のそれとあまり変わりはないが、その上に予知能力や動物と会話する能力などいわゆる超人的な能力を秘めている。
作中では過去の精神的なショックで能力を失った者や、強化人間に相当する人工ニュータイプ、更にはニュータイプ能力を有したイルカも登場する。
また、宇宙世紀以上に戦争の道具としての扱いが強くなっているのも特徴で、連邦・革命軍ともにニュータイプの能力を利用したシステムやそれを搭載した機体を多数開発して実戦に投入した。
本編から15年前に起きた第7次宇宙戦争で双方が壊滅状態になった後もこの傾向は変わっておらず、連邦も革命軍もニュータイプを追い求め続けている。

新旧連邦のニュータイプ研究所においては、ニュータイプとは無人MSを脳波で操るフラッシュシステムを使用できる能力者を指し、フロスト兄弟のように例え特異な能力を持っていようとフラッシュシステムに適応できなければカテゴリーFとして扱われる。このFはFake(偽物、紛い物)の頭文字であり、即ちカテゴリーFとはニュータイプの出来損ないという差別的な意味を持っている。
対する宇宙革命軍ではニュータイプ主義という考え方が浸透しており、ニュータイプが思想統制や選民思想の道具としても利用されている。この主義におけるニュータイプとはスペースノイドのことを指す言葉としても使われ、特異な能力を有する者は力が早くに発露した存在として扱われる。
この場合、ティファ・アディールのような地球生まれ育った者は能力を有していてもニュータイプと扱われない。

AWでも対NT用MSの開発は行なわれており、ガンダムベルフェゴールが開発されている。

メタ的に込められた意味は、『ガンダム』という作品群そのものである。
最終的に、『ガンダムX』の世界におけるニュータイプは、ファーストニュータイプと呼ばれたD.O.M.E.によって「ニュータイプとは人々の幻想に過ぎず、特異な力の発現と人類の革新は別物である」と否定され、「前を向いて未来を切り拓き、世界を変えていこうとする者は誰でも『人類の革新』たりうる」と結論づけられている。

オールドタイプ

ニュータイプの対義語としてオールドタイプという言葉が登場することがある。
これは従来の人間を指す言葉で、やや軽蔑的な意味合いを含んでおり、地球に住んでいる人間を指す言葉として使われることもある。
ただし、スペースノイドであろうとみんながみんなニュータイプになれるわけではない。他者とわかり合うことをせず、自らが理解し得ないモノを拒絶する人間は地球人であろうとスペースノイドであろうとみなオールドタイプであると言える。

サイキッカー

U.C.0153の時代を描いた『機動戦士Vガンダム』では、新たにサイキッカーという概念が登場するが、時代の変遷と共にニュータイプの呼称が変化したものなのか、それとも亜種や全くの別物なのかは語られていない。
また、Vより約20年前の世界が舞台の『鋼鉄の7人』にもサイキッカーが登場する。

その他の意味

雑誌

角川書店のアニメ情報誌、月刊ニュータイプ(正式には英字表記の「Newtype」)。
語源はガンダムの「ニュータイプ」で、創刊号の表紙もガンダムが飾っている。

石鹸「ニュータイプ」

牛乳石鹸が発売するデオドラント石鹸のひとつ

115系体質改善40N施行車

新車並に改装された115系JR西日本広島支社が「山陽シティライナーは転換シートを備えたニュータイプ115系で運転」と謳ったことから。

関連タグ

ガンダム サイコミュ サイコ・フィールド

アナザーガンダムにおける類近種

SEED イノベイター Xラウンダー

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