概要
武内直子の原作漫画『美少女戦士セーラームーン』を原作としたアニメシリーズの第4作目で、原作第四期「デッド・ムーン編」に相当。
1995年3月4日から1996年3月2日まで放送。全39話(シリーズ通算第128~第166話)。スペシャル版が1995年4月8日に放映された。
月野うさぎたちをストーリーの中心からやや遠ざけ、ちびうさとペガサス(エリオス)の交流をメインにした。本作でスーパーセーラーちびムーンが初登場、内部太陽系戦士の全員がスーパーセーラー戦士に変身するのでタイトルも「SuperS」である。
悪役のオネエ三人組・アマゾントリオが人気を獲得するが、夢の鏡を覗き込む際の羞恥プレイを連想させる描写は物議を醸した。
本編では外部太陽系戦士は登場しないが、スペシャル版に限り天王はるかと海王みちるが登場している。劇場版では2人に加え冥王せつなも登場する。
前作『セーラームーンS』のスタッフ陣の最終体制が引き継がれ、ここから完全な2代目体制に移行。シリーズディレクターは幾原邦彦、シリーズ構成は榎戸洋司、キャラデザは伊藤郁子が担当した。
しかし、この2代目体制は本作終了と同時に幾原が離脱し、次作『セーラースターズ』ではさらにスタッフ総とっかえで代替わりされた3代目体制で臨むこととなった。
シリーズ当初からの制作プロデューサーだった東伊里弥が別作品制作と東映動画内の人事都合を理由に本作をもって降板が決定し、有迫俊彦が共同プロデューサーに就任した。
ストーリー
日本で数世紀ぶりの皆既日食の日、十番街は月が太陽をさえぎり完全な闇に包まれる。
この大自然のアトラクションに、霊感の鋭い火野レイや地場衛は何か不吉な予兆を感じずにいられなかった。
そして日食の終わりと同時にサーカス団の飛行船とテントが現れる。実はデッドムーンサーカス団は、ペガサスの隠れた夢の鏡を探して世界征服を狙っているデッドムーンのアジトだった。
セーラーチームたちの新たな戦いが始まろうとしていた。
登場人物
四守護(内部太陽系戦士)
水野亜美 / セーラーマーキュリー(CV:久川綾)
外部太陽系戦士
海王みちる / セーラーネプチューン(CV:勝生真沙子)
猫たち
アマゾントリオ
アマゾネスカルテット
デッド・ムーン
その他
主題歌
オープニングテーマ
「ムーンライト伝説」(128 - 166話)
作詞 - 小田佳奈子 / 作曲 - 小諸鉄也 / 編曲 - 林有三 / 歌 - 桜っ子クラブさくら組
エンディングテーマ
「私たちになりたくて」(128 - 140話)
作詞 - 秋元康 / 作曲 - 井上望 / 編曲 - 岩﨑文紀 / 歌 - 藤谷美和子
「“らしく”いきましょ」(141 - 166話)
作詞 - 武内直子 / 作曲 - 水野雅夫 / 編曲 - 林有三 / 歌 - Meu
余談
- 声優の桑島法子は第18話(シリーズ通算第145話)の女生徒役でデビュー。桑島は後に『美少女戦士セーラームーンCrystal』でエスメロードを演じている。
- 本作は前作の『美少女戦士セーラームーンS』に続き、本作も特番休止に度々泣かされ、場合に拠っては3週連続特番休止も発生。『筋肉番付』の開始前から視聴率も二桁を割る様になり、後のシリーズ終了の遠因を作ったと言われている。
- 噂によると、幾原監督の「セーラームーンは原作者無しでもやっていける」という発言が原作者を激怒させ、周囲の説得でスタッフを解任してもう1年だけ放送延長になったという。原作者とアニメスタッフが緊張関係にあったのは事実だが、この噂の真偽はソースが見つからず不明である。本作をもって降板した幾原監督は東映を退社・独立し、本作の一部スタッフと協力しながら原作者チームのリーダーを自ら務めた『少女革命ウテナ』を1997年に発表する。ただし、東映動画は所属アニメーターの他社作品参加を禁じていたため、自由な活動を求めて東映を退社・フリーランスになるアニメーターは少なくなかったという。また本シリーズの場合、独自路線に進もうとしても原作付きアニメの宿命によって原作漫画版の進行に縛られてしまったことも特筆すべき点である。
- テレ朝がセラムンを続行したかったのは、翌年完成予定だった当時の局戦略(ANNネットワーク拡大運動)完成まで続ける必要があったからであった。
関連イラスト
関連タグ
シリーズ
美少女戦士セーラームーンS → 美少女戦士セーラームーンSuperS → 美少女戦士セーラームーンセーラースターズ