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我田引水の編集履歴

2024-01-25 12:55:30 バージョン

我田引水

がでんいんすい

四字熟語のひとつ。様々な状況や理論を「強引に」自ら(あるいは自分が所属する団体)「のみ」の利益とするため、本来の在り方とは捻じ曲げて用いること。

概要

四字熟語および慣用句のひとつ。


単に文字面だけなら「自分(我)の田んぼに水を引く(注ぐ)」事。


しかし「自分の田んぼに水を引く」というのは農村であれば、そのための地域毎の取り決めが存在していた。水源が確保され致命的なロスもなく水道が完備される現代の都会であるならばいざ知らず、農村における水(農業用水)とは紛れもなく地域産業の生死を握る要である。

ゆえに昔は(地域によっては今も)水の利用には村落集落内部の各家はもちろん、村落間ひいては地域共同体間・国家単位間で計画的な取り決めが成されていた。


で、そんな中で「自分の田んぼに水を引く」行為とは、つまりは村落間で争い(戦争)が起こらないように皆が頑張って取り決めてきた事を「自分だけがいい思いをする」ために破る迷惑な行為なのである。

もちろん取り決めを守ってきた側からすれば「よろしい、ならば戦争だ」というレベルの無法行為。このために人死にが出るのは人類の歴史上、あるいは現在でも決して珍しい事ではない。


そこで、これが転じて様々な状況や理論を自ら、あるいは、自らの属する組織「のみ」の利益とするため、本来の在り方から「強引に」捻じ曲げて「身勝手に」用いることを「我田引水」と称するようになった。


自分の土地に水を引く為に、交換条件として相手に土地の一部を譲渡した実例もある。

福岡県大牟田市と熊本県荒尾市の県境付近に3か所存在する荒尾市の飛地がこれに該当する。

江戸時代の現在の県境付近では、三池藩(大牟田市側)は水を引く条件が悪く、そこで肥後藩(荒尾市側)が用水路整備で水を引きやすくした代わりに三池藩から一部の土地を譲り受けた経緯がある。それが現在の荒尾市飛地として受け継がれているが、何故飛び地となったのかは不明。


関連語

我田引鉄

自分の市町村に鉄道路線を誘致する場合、我田引水を捩って「我田引鉄」という造語が使われる。


ただし、これは別の理由で出来た駅(岐阜羽島駅等)がある地域に対するレッテル貼りとしても使われる事も、とても多い。


一方で更に悪質なケースとして、上記に加えて他者に不利益どころか廃止値上げ等の改悪を一方的に押し付けるモノもある。以下は極端な例。

  • 整備新幹線:詳細は並行在来線問題を参照。
  • 阪急京都線:一言で表すなら茨木市駅への「我田引鉄」全ての元凶
    • 特急を茨木市駅に停める際に、これまで停車していた大宮駅を通過にした。この程度はまだ序の口に過ぎず、後年更に悪化している。
    • その後淡路駅も停車駅に加え、梅田発着だった準急の半数を堺筋線直通、通勤特急すら茨木市停車とした事で十三-高槻市間での遠近分離による分散乗車を否定するダイヤと化した。
    • そしてCOVID-19による緊急事態宣言発令中に茨木市-淡路で特急への乗客集中による3密を引き起こしている。
    • 2024年に有料座席「PRiVACE」が導入されるが、上記の我田引鉄による改悪が為された状態のままで特急が実質7両編成へ短縮される。(10両運転は廃止)

また、近接する2つの駅が特急停車駅争奪の我田引鉄を繰り広げている間に調停案として第三者となる全く別の駅が漁夫の利を掠め取ってしまった事例もある。

  • 最も有名なのが北陸本線の(作見信号場→)加賀温泉駅であり、争奪していた大聖寺駅と動橋駅は共倒れする格好となった。
    • 2024年3月16日には加賀温泉駅に北陸新幹線の駅が開業する予定。同時に大聖寺駅と動橋駅は第三セクター化で運賃が値上げされる追い討ちをかけられる形となる。

関連タグ

四字熟語 慣用句


独占 改悪 自己中心的(自己中) ジャイアニズム

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