印刷方法としてのグラビア
グラビア印刷は凹版印刷の一種である。すなわち、版に溝や穴を彫り、そこにインクを埋め込んでから印刷用紙に押し付けると、穴に入っていたインクが紙に転写されるという仕組みである。
写真や絵画を詳細かつ美麗に印刷できる印刷法として広く使われている。
もっとも現在ではオフセット印刷の方が主流になって久しい。
グラビア印刷の原理は、イギリスのヘンリー・フォックス・タルボットやフランスのニセフォール・ニエプス(ともに初期の写真発明家としても知られる)によって考案された。チェコのカレル・クリッチが彼らのシステムを発展させ、現在知られるようなグラビア印刷法が生み出されている。
写真のグラビア
現在「グラビア」と言うと、アイドルなどが大写しになった雑誌綴じ込みの写真を指すことがほとんどである。これは、上記のグラビア印刷法が写真の再現に優れていたため、アイドル写真の印刷にも多用されるようになり(もちろん、アイドルに限らず一般の人物や風景の写真の印刷にも広く使われていたのだが)、やがて写真そのものを言い表す言葉になったものである。
(写真の撮影や印刷の用語から写真そのものを言い表すように変化した言葉には、ほかに「ブロマイド」が知られる。)
したがって、本来「グラビア」という言葉には「水着のねーちゃん」とか「アイドルがはしたない格好をしている姿」などという意味は、微塵もない。ないったらない。たとえばっちゃが「グラビアなんていやらしいねえ」などと言っていたって、ないものはない。