概要
雇用者から賃金が支払われない残業のことを指す。違法行為であり、罰則が存在しているにも関わらず、水面下では常態化していると言われている。
背景
正規雇用を減らし、残業させられない非正規雇用が増えたために、正規労働者が時間外の労働を強いられていることが多い。ただし、場合によっては非正規のアルバイトですらサービス残業を強いられる職場がある。
当然ながら、正規の雇用時間では出来ない仕事を遂行しなければならないので、時間外の労働、つまり残業を行う事になるのだが、前述の通り、雇用者側としては人件費を抑えるために残業を認めたくないというのが本音である。その結果、労働者側が「自主的に」サービス残業を行わざるを得なくなる。
前述のようにサービス残業そのものは違法であるため、労働者は権利としてはサービス残業を拒否できるし、強いられた場合には会社側を訴えることも可能であるが、実際問題、雇用者や他の社員との関係を考えればそのようなことは退職でもしない限り困難である。こういったわけで、サービス残業を取り締まる立場の公務員ですらサービス残業が日常化しているのが実態であるが、度重なるサービス残業の結果、過労死、過労自殺などを招くこともあり、社会問題の一つにもなってしまっている。