本名クレタス・キャサディ。猟奇的連続殺人を繰り返すサイコキラーで、ライカーズ刑務所に投獄されていたが、同房となったエドワード・チャールズ・ブロックがベノムに変身して脱獄した際に、彼に寄生しているエイリアンであるシンビオートの一部が、偶然にも自身と合体して凶悪な怪人カーネイジ(英語で”大量虐殺”という意味)へと変貌した。殺人を行った後、壁に自らの血文字で「Carnage」と残している事から、自己顕示欲も強い模様。
シンビオートがスパイダーマンやベノムのスパイダーマンやベノムの能力を記憶しているので、ウェブシューターやスパイダーセンスといった彼等の能力がそのまま使える。しかし、カーネイジの場合は、宿主のキャサディと細胞レベルで融合している事で、身体の一部を手裏剣や斧、槍に変えて攻撃したり、カメレオンの様な擬態も発揮出来るなど、ベノムよりもはるかに厄介な能力も持っている。更に、キャサディ本人の残虐さとしぶとさから、細身の外見ながらもスパイダーマンの敵の中でトップクラスの強さをほこっている。
一度倒されて復活した後は、カーネイジのシンビオートが義手の材料にされていた影響で飛行能力を、後にマイクロバースへ向かった際には大量の小型カーネイジを生み出す等、ただでさえ手がつけられないのに、次々と厄介極まりない新能力まで生み出している。
弱点はベノムと同じく熱や高周波であるが、ベノム以上の戦闘力や多彩な能力のおかげか、あまり大きな問題にはなっていない。
カーネイジのシンビオートもまた、多くの人物に寄生しており、スパイダーマンやピーターのクローンであるベン・ライリー、はたまたはJJJにまで寄生した事もある。また、ベノムのシンビオートと同様に、身体の一部が分裂して別の人間と融合しており、それらによってトキシンやスコーンといった新たな共生体を生み出している。ただし、カーネイジのシンビオートは、キャサディを宿主にする事を好んでいるらしく、たとえ別の人間に寄生しても、キャサディを見かければ、即座に彼との融合を行おうとしている。
カーネイジの主な活動目的は「殺人」であるが、一度殺戮活動を行った際に生じる犠牲者の数は半端ではない。スパイダーマンとの初対決時、スパイダーマンはカーネイジの圧倒的な強さの前に、単独では勝てなかったため、ライバルのベノムと共闘したが、それでも再投獄に追い込むのが限界で、その後もキャサディは脱走と殺戮、投獄を繰り返す事になっている。
”大量虐殺”の名前通り、手当たり次第に無差別殺人を繰り返し、幾度となくニューヨークの街を血で染め上げたが、宇宙空間でセントリーに引き裂かれて、カーネイジはキャサディもろとも死亡したかに思われた。
しかし、カーネイジは仮死状態になっただけに過ぎず、事業家のマイケル・ポールに回収され、そのシンビオートは新造された義手の材料にされた所で暴走。片腕を失った精神科医に乗っ取って暴れまわった挙句に、サイボーグ化して存命していたキャサディと再融合を果たした末、完全復活を果たす事になった。
その後は潜伏していたが、様々なヒーロー達と共闘したスパイダーマンによって、また投獄されている。
その後、戦争の起こっているマイクロバースの民の手引きでまたしても脱獄したカーネイジは、彼等との契約によって、自らの細胞から生み出した大量の小型カーネイジを使って兵団にシンビオートの細胞を付与。凶悪なシンビオート軍団を結成した。そして、マイクロバースを脱出したカーネイジは、今度はヒューストンで虐殺を開始するが、追ってきたベノムとカインの扮するスカーレット・スパイダーによって音波爆弾を受けてしまい、その危険性から、スカーレット・スパイダーに頭部を両腕の牙で貫かれた。
しかし、しぶとくも生き延びていたカーネイジは、また逮捕される事になったが、宿主のキャサディは、頭部に受けた怪我が原因で一種のロボトミー状態に陥ってしまい、シンビオートを唯一コントロールが出来たキャサディを失ったカーネイジは、かえって危険極まりない存在と化してしまう事になった。