シャムハト
しゃむはと
古代メソポタミアにおける女性祭司のグループの一つ
概要
古代メソポタミアには、神に仕えた女性祭司(神殿娼婦)のグループがいくつか存在した。
シャムハトはそのうちの1グループであり、彼女らの華やかないでたちを表す名称と考えられている。
現在他に名が知られているのは、カディシュトゥ、イシュタリートゥ、クルマシートゥ、ケゼルトゥの4グループで、彼女らは一般的にハリムトゥと呼ばれていた。
そして、このハリムトゥの名はしばしば、「自由恋愛」のパトロンたるイシュタル女神を指す言葉としても使われており、彼女らがイシュタルを理想としていたことを表している。
ただ現在、彼女らがいかなる形でグループを形成していたのか等、名称以外は不明な点が多い。
ギルガメシュ叙事詩におけるシャムハトはグループとしてではなく、個人の名称として書かれている点に注意、そして第6書板において、天の牡牛を倒され、呪詛の声を上げるイシュタルの周囲に呼び集められているのはケゼルトゥの女性たちである。