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概要

南大陸の大部分を統治する「ナ国」周辺に土地を置く「ワイド侯国」に所属する将軍。

先代のワイド侯から仕えており、ワイド候国が大国であるナ国相手に現在の距離を置くことができるようになったのは彼の働きがあったためとも言われる。

経緯

浮いた話の1つも無い全くの堅物であり、他人に対しても非常に厳しい。しかし自分に対してはもっと厳しいため、周囲も納得しており反感を持たれてはいないのだという。

当時ワイド候国を乗っ取ろうとした、後に鋼の13世と言われるギュスターヴ13世すら、彼に対しては「付け入る隙は無し」と評するほど。

仕えていたワイド侯が非常に未熟なため、彼はその有能さと持ち前の性格でバックアップする。時には勇気を持ってワイド侯への諫言も辞さない重要人物である。

しかし、武官の彼に隙がなくても文官のムートンに隙があったため、ギュスターヴ13世の密告によりムートンが謹慎を命ぜられると、彼は思い切ってワイド侯に頭を冷やしてもらおうとしたのか、一時的にワイド侯のもとを去る。

この時、ギュスターヴ13世の動向に警戒はしており、自分とムートンを引き離してワイドを弱体化させるつもりか・あるいは他の狙いがあるのかと考えてはいた。だが、自分が去った一晩のうちにワイド候国が乗っ取られるとまでは考えていなかったようだ。

  • アルティマニア版の設定では、若かりし頃の自分(後述)が、ギュスターヴ13世にそっくりだったことから、行動の傾向としてこの後なにか仕掛けてくるだろうと予想する根拠となっている。

その後は、ギュスターヴ13世が故郷の東大陸に遠征へ行こうとした時、ムートンの巧みな計らいで(かつて世話になったシルマールを利用する形で)、ギュスターヴ13世の部下となり再び将軍になる。

生まれつきアニマが無いことで強いコンプレックスを持つギュスターヴをどう補佐すればよいかを、シルマールの受け売りとはいえ的確にギュスターヴ13世の親友ケルヴィンへ教え、ケルヴィンと共にギュスターヴ13世にとって土台ともなる存在になる。

ワイドに仕えてからは優れた将軍となっていた彼も、若かりし頃は無謀な冒険を繰り返していたという。

大砂漠を単独で往復するなど、まさに命を投げ捨てるような冒険になんの危機感もなく挑んだこともあった。

しかし、その旅先でシルマールと出会い、シルマールに命の大切さを教えられ、この経験が元々有能だった彼に慎重さを学ばせ、将軍の礎となった。

ギュスターヴ13世が東大陸で覇権を持ってからも仕えたが、さすがに病魔には勝てず、ギュスターヴ13世に思い出話と共に最後の報告をして去った。

それは「メルツィヒの変」でギュスターヴ13世が死亡するほぼ直前のことであった。

この一件はギュスターヴ13世が大きな支えを失ったことを意味しており、ワイドを最も支えた将軍はギュスターヴ13世を最も支えた将軍でもあったことの証左と言えよう。事実、その後のギュスターヴ帝国瓦解は早かった。

  • パーフェクトワークス版の設定のみ、ムートンがギュスターヴ13世に罷免されており、帝国瓦解の背景がより色濃いものになっている。アルティマニアでは裏設定が全面的に変更され、この頃のムートンに関する出来事は意図的に明かされていない。

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