コロンブスの卵
ころんぶすのたまご
クリストファー・コロンブスが呈示した教訓。
概容
アメリカ大陸を発見した事で有名なクリストファー・コロンブスの逸話。
同時に自身の功績を侮る人々へ彼が向けた言葉が今日でも語り継がれ、教訓の一つとなっている。
逸話
新大陸発見後、コロンブスは豪勢な祝賀パーティーを楽しんでいた。
しかし彼の成功を妬む男が現れ、心ない言葉を吐きかける。
「たかが西へ進んで島を見つけただけじゃないか。そんな事は誰にでも出来る」
するとコロンブスは、ご馳走の中からゆで卵を手に取って言った。
「誰か、この卵を立ててみて下さい」
皆が挑戦してみるが、誰一人として立てられず諦めていく。
それを見たコロンブスはゆで卵をテーブルにぶつけて殻を凹ませ、見事立たせる事に成功した。
そして「なんだ、簡単じゃないか」と言われた彼は一言、
「そう、誰にでも出来ます。しかし誰もこの方法を発見出来ませんでしたね?」
誰にでも出来る事であっても、それを「最初に」成功させるのはとても難しい。
コロンブスは卵を使い、それを証明してみせたのだった。
ちなみに
この卵の逸話については、後世の歴史家がコロンブスの偉業を称えるために創作したもの、という学説もある。実際、コロンブスよりも少し前の時代に、似たような逸話を持つ偉人が居る為、そこから流用されたのではないかと考えられている。
また、卵の殻には極小の凹凸が無数に有り、実は上手くバランスを取れば凹ませなくても立てられる。
だからと言って、コロンブスの偉業は何ら霞む事は無いので揚げ足を取らないように。