天乙
てんいつ
天乙とは古代中国の夏王朝を倒し殷王朝の初代王となった人物。
概要
天乙とは古代中国夏王朝を倒し殷王朝の初代王となった人物。名は履、姓は子であり、子履(しり)が本名と言える。他にも大乙や太乙、湯王とも呼ばれる。
夏の最後の帝である桀は暴君として知られ、誰も桀を慕わなくなっていった。夏打倒の為に勢力を集め、伊尹の補佐もあり『湯誓』と呼ばれる誓いで味方の指揮を上げて鳴条の戦いに挑んだ。桀へのフラストレーションが溜まりに溜まっていた天乙の軍と、桀に愛想を尽かし戦いが始まってすぐに逃亡するなどがあった桀の軍の勢いの差は圧倒的であり、桀は南の方へ逃亡しそこで死ぬこととなる。
殷が成立してからも天乙は寛大な人物として部下にとても慕われ、伊尹に補佐され優れた王であったとされる。因みにこの伊尹という人物だが元々は奴隷であり、有莘氏の娘が天乙の妻となる際に料理人としてついて行ったが、その才能を見抜いた天乙が自分の右腕とした。
他にも厳しい干魃の際に身を挺して民を助けたなどよく徳の高い王として描かれる。
