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新世界†英傑殺しの編集履歴

2012-09-29 22:33:43 バージョン

新世界†英傑殺し

しんせかいえいけつごろし

『新世界†英傑殺し』とは、止流うずによる長編小説。

書籍の概要

著者:止流うず

イラスト:大野ツトム

定価:1260円(本体1200円+税)

初版発行:2012年03月

320頁 四六判 ソフトカバー ISBN978-4-434-16570-2

人々は目を覚ました―。そこは、なにもないただ巨大な空間。周囲に満ちる混乱、漂う剣呑な雰囲気。やがて「声」が響く。「神聖機械帝国」を名乗るそれは語る。かつてこの世界を支配していた「魔王」の存在。そして、世界を救った「勇者」の誕生と死。「声」は人々に命令を下す。「勇者」亡きいま、魔王軍の残党が潜む「覇王の塔」を攻略せよ、と。「神聖機械帝国」「魔王」そして「勇者」―。わけもわからぬキーワードにただ戸惑うばかりの人類。しかし、ごく少数、その状況を見極め、生き残りの道を探る者達がいた。そのうちの一人、連理貴久。彼の脳裏に浮かぶ、かつての光景―。連理とは何者か?人類召喚の真の目的とは?入り乱れるそれぞれの思惑。知力と武力の激突。異色の超スケール知略ファンタジー開幕。第4回アルファポリス小説大賞大賞受賞作。

(「BOOK」データベースより引用)


『小説家になろう』で連載中の作品『大人になれない英傑殺し - The repetition of the wand of the ruler 4 - 』の書籍版。詳細は下記URLを参照。


『大人になれない英傑殺し - The repetition of the wand of the ruler 4 -』

http://ncode.syosetu.com/n5348v/


『アルファポリスの本:新世界†英傑殺し』

http://www.alphapolis.co.jp/index_books_list.php?ebook_id=1042909



忙しい人のための10秒でわかる新世界†英傑殺し

 長ったらしい文章をいちいち読んでいられない人向けの簡単なまとめ。


忙しい人のための10秒でわかる新世界†英傑殺し



出版の経緯

 概要にあるように、『小説家になろう』で連載中の作品が『第4回アルファポリス小説大賞』において大賞を受賞したことで書籍化、出版となった。

 このアルファポリス小説大賞は、開催期間1ヶ月中における読者の投票とランキングバナーによるポイントの累計によって決定された上位入選作から、編集部の選考によって大賞を決定するという仕組みになっている。

 そこで頂点である大賞を受賞したということは、期間中にそれだけ大勢の人々がこの小説を読んだ(ページにアクセスした)ということであり、また大勢の読者からの支持を得た(多数の投票を得た)ことを表し、さらにはアルファポリス編集部の選考において最も優れた作品であるとの評価を得た作品である……はずなのであるが……。

 実際のところは、累計ポイント1位である読者賞も、編集部が第一次選考の段階で大賞候補として挙げた作品も『オレが異世界で獣とランペイジ』であった。

 しかしながら、ひとつの作品が読者賞と大賞をダブル受賞すると、受賞作の数が減る(出版候補作の数が減る)ため、ダブル受賞を回避するために繰り上げで大賞となった、というのが本作のより正確な大賞受賞と出版の経緯である。いわば大賞(補欠)


※参考資料:『アルファポリス第4回ファンタジー小説大賞結果発表』

http://www.alphapolis.co.jp/citi_cont_prize/prize_kekka2011_10.php


 以上が本項に掲載すべきであろうと思われるパブリックな情報である。

 しかし、本作が第4回ファンタジー小説大賞受賞に至るまでの経緯や背景には、壮大なドラマが存在する。本項ではより多くの人々にそれを知らしめるべく、筆者の知る限りを記しておきたい。

 もっとも、興味の無い人々にとっては完全に蛇足、不要な情報でしかないとも思うので、以降は項目を分けて別記という形を取らせて頂きたい。



出版の経緯の詳細

 いきなりではあるが、公式設定である「小説家になろうで連載中の作品が書籍化された」は誤りである。事実であることには間違いないのだが、しかし同時に事実の全てを正確に記述しているわけではない、という性質のものである。

 確かに、『小説家になろう』に掲載されている本作の掲載・更新日時を見ると、2011年8月から連載を開始し、そこから瞬く間にランキングを駆け上がり、僅か数ヶ月で書籍化に至ったかのように見えるのだが、実際のところ本作は過去に著者が執筆した同名の作品をリライトして再投稿したものである。

 それ以前から自身のブログや小説投稿サイトには作品は掲載されており、またアルファポリスのバナーも貼られていた。このバナー経由で加算されるポイント数が高ポイントに達することによっても書籍化の可能性があるのだが、長期間その状態で放置されていたところから、以前の段階では書籍化されるような人気作ではなかった、と言わざるを得ないだろう。

 それが、同じ作品を手直しして再投稿したら瞬く間に大賞(補欠)を受賞し書籍化に至ったという奇跡ッッ!!

 なぜこのような不可思議な経緯や状況が発生したのか。それについて知るためには、著者である止流うず先生(以下、心からの愛を込め「うずてんてー」と呼称する)が辿った歴史を知らねばならない。遠回りな話に思えるであろうが、どうかお付き合い頂きたい。



作者の人格的性質と作風

 率直な人物評を述べるならば、我らが偉大なるうずてんてーは、控えめに言ってもその人格や言動に著しく難がある、と言わざるを得ない。こう書くと誹謗中傷のように思えるかもしれないが、過去の言動やそれが元で発生したトラブル、関わった人々が今もなおうずてんてーに向ける敵意や憎悪などを見るに、残念ながら事実関係の積み重ねとしてそう評せざるを得ない。(ここでは内容から逸脱するため詳細を述べないが、適切な単語で検索するとそうした人々の反応を知ることができるだろう)

 しかしながら、創作や芸術といった分野で天才的な才能を発揮する人の多くは、その天才性ゆえに人格に問題を抱えた人物が多い。かの有名な“漫画の神様”を始めとして、そういった例には枚挙に暇が無い。うずてんてーの人格的問題も、うずてんてーの天才性によるものであるのだから、これは致し方の無い部分だろう。

 一方で、そうした天才の生み出す作品や、天才ゆえの個性的な言動や生き様というものは、人々を強烈に惹きつける魅力を備えている。うずてんてーもその例外ではなく、明らかに人格的に問題のある彼を心の底から敬愛し、信仰とも言うべき感情を捧げる人々――即ち、「信者」(いろいろと誤解を生みそうな呼称だが、こう呼称するのが最も相応しいと筆者は判断するので、あえて誤解を恐れずにこう呼びたい)と形容されるような熱狂的支持層が存在する。


 なお、本項の記述における筆者のスタンスを公平なものとすべく告白しておくと、筆者もまたうずてんてーの熱狂的な「信者」である。読者諸賢においては、その点を考慮に入れて本項の記述を参照して頂きたい。



書籍化へ至る背景と「シーカー」の意義

 時は2011年、この年は『小説家になろう』からの書籍化ラッシュとも言うべき年であった。『魔法科高校の劣等生』『ログ・ホライズン』を始めとした作品が続々と書籍化され、いずれも好評を博し売上も好調、メディアミックス化も発表されるなど、ウェブ小説出身作家が一時代を築く、という予兆のようなものを感じさせる変革の年であったことは記憶に新しいだろう。また、それに先駆けて起きた、ウェブ小説を出自とする『ソードアートオンライン』のヒットについても補足事項として抑えておきたい背景情報であるため、言及しておく。

 一方この頃のうずてんてーは、本作が書籍化される以前であるため、それらの作品や作者のような商業作家ではなく、在野の小説書きであった。しかしただの趣味として小説を書いているわけでもなく、商業出版の世界に意欲や希望を持つ小説書き――語弊を恐れずに言えば「ワナビ」であった。

 そのワナビ時代のうずてんてーは、ウェブ小説出身作家の書籍化に対して、控えめに言って批判的な言動を繰り返していた。自身と同格か、あるいはそれ以下のように見ていた作品が、書籍化されて高い評価を受けるという現象に対し、自身の評価と世間の評価の差への違和感から、批判的感情が生じたものと思われる。

 また、同時に「あの程度の作品が商業で通用するなら」という思考から、自己の能力と作品への自信を高めていたものとも思われる。

 (本来ならば一次資料としてうずてんてーの発言の参照先を掲載するべきだが、てんてーは本作の書籍化が決定された時点で、過去の活動報告やブログ、自身が管理する掲示板のログを全て消去してしまっているので提示できない。心からお詫び申し上げる次第である)


 この自信が確信へと変わった決定的な契機としては(筆者の推測が多分に含まれるが)、『シーカー』の書籍化と、その『シーカー』が発売後増刷を重ねて3万部発行に至ったという事実であろう。

 この『シーカー』の書籍化による「あの程度の作品が商業で通用するなら俺だって」という感情は、何もうずてんてー一人に限った話ではなく、2011年当時多くのワナビを「シーカーショック」とも言うべき心境に導いている。この「シーカーショック」によって、自身もウェブ小説書籍化の波に乗るべく作品の投稿に励む者が続出することとなったのだ。

 そのタイミングと重なる時期に開催されたのが『第4回アルファポリス小説大賞』である。こうした歴史的背景から見ると、『第4回アルファポリス小説大賞』についていろいろなものが見えてくるのではないだろうか?

 そして、「シーカーショック」によって発生した歴史のターニングポイントとも言うべき『第4回アルファポリス小説大賞』で大賞(補欠)を受賞したうずてんてーは、「シーカーショック」が巻き起こしたウェブ小説のムーブメントに乗り、いち早く成功を収めた一人と評することができるだろう。



QB◆1QExkr4l7w

 以上のような「ウェブ小説史観」とも言うべき視点からの解説も、本作が書籍化に至るまでの背景の全てを記述したというには大いに不足している。以下、さらにうずてんてーの歴史と偉業について掘り下げさせて頂く。


 ウェブ小説激動の2011年「シーカーショック」の時、うずてんてーは厳密にはウェブ小説作家ではなく、“やる夫スレの作者”であり、当時は「止流うず」ではなく「QB◆1QExkr4l7w」と名乗っていた。

 なお、やる夫スレについての詳細を述べると長くなる上に、本項の主旨と逸脱する内容となるため、ここでは詳しく言及しない。


 (「QB◆1QExkr4l7w」で検索すると、うずてんてーのやる夫時代のログなどがヒットするので、興味のある方は調べて頂きたい。もっとも、うずてんてーは書籍化を契機に過去発言の削除を熱心に行っており、記述は相当散逸している。筆者も本項の執筆に際して過去の記述を捜索してみたが、あまり良い結果を得ることができなかった。リアルタイムで全てを手元に保存しておかなかったのが悔やまれる)


 なぜやる夫スレ? という話の背景の解説としてさらに話が遡ることになるが、それよりもさらに以前のうずてんてーは、『SS捜索・投稿掲示板Arcadia』(通称:理想郷)を活動拠点とするウェブ小説作者であった。


 (全くの余談になるが、この『理想郷』は、『ソードアートオンライン』の作者である川原礫氏が活動していた小説投稿サイトでもある。即ち、うずてんてーと川原礫氏はかつては同等の立場であったという見方もできる。この背景を元に、『ソードアートオンライン』について批判的言動を繰り返していたうずてんてーの過去を見ると、いろいろと微笑ましい情景が見えてくると思ったので、前段の2011年の経緯において、2011年の作品ではないもののウェブ小説書籍化の嚆矢的作品として『ソードアートオンライン』の名前を注目すべき作品として挙げている)


 この『理想郷』においてウェブ小説書きとして活動していたうずてんてーは、再三何らかの問題を起こしてコミュニティへ所属し活動し続けることが困難になり、新天地を求めるように、あるいは逃げ去るようにしてやる夫スレに活動の場を移したようである。


 (「ようである」という曖昧な言い方から察して頂きたいが、誠にお恥ずかしいことながら、筆者は信者歴が浅いため、この頃に何があったのかをリアルタイムで見ておらず、具体的なことを知らない。過去の記述を検索し調べていった結果発見できた『理想郷』住人の方々の発言などの断片的な資料から、人々の憎悪を買うような行為を繰り返していたと推察できるので、このように書いた。当時を詳しく知る方がもしおられたならば、記述を補足して頂きたい)


 この時、うずてんてーはやる夫スレに活動の場を移すことに対して、「やる夫が好きだからやる」という主旨の発言をしている。(この発言は後々非常に重要な伏線なので、是非記憶して頂きたい)

 また、執筆途中で放置された作品(その中には本作『英傑殺し』もある)の続きを待望する読者の意見に対して、「やる気が起きない」「続きを読みたければ金を出せ」といった主旨の発言をしたり、「未完のまま残しておくと続きを書くものだと勘違いされるので削除する」と言ってみたり、「削除しないでくれ」と言われてやっぱり削除するのをやめてみたりといった、我々信者の信仰を試すような行為を再三行っている。

 熱狂的信者である筆者的には、作品が削除されなかったことに安堵すると同時に、続きが書かれないであろうことに大変失望したものである。


 やる夫スレに活動の場を移したうずてんてーが選んだ形態は「安価スレ」であった。これも本項の主旨から逸脱するため詳しくは言及しないが、やる夫スレにおける安価スレとはトラブルの発生率や問題行動を起こす作者や読者の率がやたらと高い環境である。

 一方で、読者の安価によって進行していく形態からスレの生産コストが安く、また、たくさんの読者の反響をリアルタイムで得ることができる、といった利点から、手っ取り早く読者から称賛されて全能感を得たい、自己顕示欲を満たしたい、という作者には最適の形態であった。

 (もちろん、そのような志の低い作者ばかりではなく、安価スレにも名作良作は数多く存在する。しかし一方でそうした志の低い作者、モラルの無い作者や読者による問題行動の発生率が高いのもまた事実である。なお、うずてんてーがどちらであったかは読者諸賢のご想像にお任せする。可能ならば過去スレのログを探して、自身の目で見て評価して頂きたい)


 やる夫作者となったうずてんてーは、本作『英傑殺し』の設定や内容をやる夫スレ形式にした安価スレの連載を快調に続け、人気と信者を獲得していた。

 しかし、熱狂的信者を獲得した一方で、うずてんてーの社会に迎合しない個性的な生き様や言動がやる夫スレ住人にも反感と敵意を買うなど、一時は快調であった新天地やる夫スレでの活動にも破綻の兆しが見えてきた。

 結局、最終的には、人気と賞賛を得るにつれて自我を肥大化させ、生来の傲慢さを増長させた結果、読者をディスりだした挙句に逆ギレして打ち切りエンド、という毎度の結末を迎えてしまう。

 

 参考資料として、当時の発言を以下に引用しておく。


>286 名前:QB ◆1QExkr4l7w :11/04/07 16:22:48 ID:Yi6zNPU4

>正直、アリスの与ダメ、やる夫の忠告、相手が軍人殺しになれてる、ヤムチャの名前表記変更

>事前に30名と正確な人数が出ていた。

>あとは、まぁ、天津飯の無駄な自信、相手はやる夫には微妙に好意的だった

>ここまで出して、情報足りないのは・・・

>と言われてしまうと、もう、ぶっちゃけ選択肢いらないんだよ

>頼むから情報読み取る努力してくれ

>じゃなかったら言うよ

>

>参加すんな

>QBは真面目な奴三人ぐらいいればスレできっから

>頼むから参加すんな

>読むな、帰れ

>

>287 名前:QB ◆1QExkr4l7w :11/04/07 16:27:23 ID:Yi6zNPU4

>塔のときもそうだったけどさ

>あえで地雷安価踏み抜いて、情報足りなかったって言うんだよな

>安価とってない奴だったら

>参加もせずにここでgdるな

>タブ閉じて死ね

>

>290 名前:QB ◆1QExkr4l7w :11/04/07 16:43:09 ID:Yi6zNPU4

>何回gdってるんだ。いい加減、慣れろ

>こっちは何回もそのために難易度下げて、システム変更して、お前らが考えなくてもいいようにしてるんだ

>昨日のアリスイベントだって職人の支援の結果じゃなかったら全滅させて終わりだったんだぞ?

>次もこんなことはある

>結果についてgdるんならやめなさい

>もう日和る部分ないんだよ。こっちは

>

>つか、gdる連中と議論すんな。

>結局、俺の粗探しが始まるからな。

>気に入らないならタブ閉じろ。

>俺が不快だ。


 余談のそのまた余談になってしまうが、うずてんてーの安価スレについても簡単に補足しておく。

 うずてんてーの安価スレの構造を簡潔に述べるとするならば、「うずてんてーの脳内当てクイズ」である。

 無数の選択肢の中から正解を選ぶゲーム形式の安価スレは、多かれ少なかれそういった傾向はあるが、うずてんてーの場合は、最高難易度の超難関スレを謳うだけあってその度合いが極端であった。通常その種のゲーム形式の安価スレは、作者が示した一定のルールが存在し、そのルールという共通理解を前提とした安価が為されるものであるが、うずてんてーの場合は純然たる脳内当てクイズだったのだ。

 これでは破綻するのも当然である。我々のような凡俗にうずてんてーの崇高な思考を読み当てるなど不可能なのだから。

 なお、安価スレというものは、どんな安価を取ろうが自由であるし(完全に自由と言ってしまうとスレが成り立たなくなってしまうので限度はあるにせよ)、無茶ぶりのような安価を華麗に捌くのも1の技量の見せ所にして読者の楽しみ所である。

 そういった点からすると、安価に対して逆ギレする1というのはどうなのだろうかと思ってしまうのだが、先にも述べたように、我々のような凡俗にうずてんてーの崇高な思考を読み当てるなど不可能なのだから、これは見当外れな指摘であろう。うん、きっとそうに違いない。



割れボス事件

 そんな中、2011年5月15日に、ある事件が起きる。下手をするとやる夫スレの存在そのものを揺るがしかねなかった大事件、通称「割れボス事件」である。まずは、一次ソースとして下記URLを参照して頂きたい。


【ゴールデン茶番劇場】 - やる夫系雑談・避難・投下板(やる夫板)

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12368/1304862859/792-


 簡単に経緯を説明すると、やる夫安価スレの作者や読者が、不特定多数に公開されている掲示板、それも赤の他人が管理者の板で、違法行為(ファイルの交換)を行っていた、しかもその対象が法務部のガチさ加減に定評のある天下の任天堂のキラーコンテンツ『ポケモン』という、なんとも凄まじい事件である。しかも、スレの発言からするとこれが初犯ではなく、日常的に行われていたというのだから、そのモラルの崩壊っぷりや自身の発言や行動の危険性や酷さに全く自覚が無い有り様に、絶句するしかない。

 幸いなことに、板の管理者が即座に気付きスレを凍結し証拠保全に努め(この凍結処置のため、現時点でも該当スレが散逸することなく参照できる)、警察に相談、関係者を追放処分とするなど、迅速な対処を行ったため、大事にならずには済んだ。


 さて、該当スレや、その過去スレや関連スレのログを参照して頂ければ判るが、この「割れボス事件」の当事者である、「無のエイス◆JylwmVG9j.」「大魔王エレボス◆xo75/KfIq2」の両名は、うずてんてー(QB◆1QExkr4l7w)と日頃から親しい関係にある人物である。

 もちろん、「犯罪者と日頃から親しかった」というだけの理由で、うずてんてーを犯罪者扱いするのは誹謗中傷に当たるし、熱心な信者であるところの筆者にその意図は無い。該当スレのやりとりを見ても、直接ファイル交換に関する会話に参加してはおらず、「割れボス事件」において違法にアップロードされたファイルをうずてんてーがダウンロードしていたという事実は確定できない。

 しかしながら、様々な傍証から完全なるシロとも言い難いのも事実である。

 うずてんてーと彼らが親しかったこと、即ち価値観を共有しあえる関係だったこと(つまりは、他人の掲示板上で違法なファイル交換を平然と行えるような人種の価値観を容認していたこと)、彼らがやる夫スレを追放されてからもなお交友関係を続けていること、当該スレッドのやりとりからこの事件以前にも日常的に違法なファイル交換が行われており、この事件では無関係であったとしても過去再三行われていたであろうやりとりについては不明なこと、「割れボス事件」当時やる夫スレでは彼らへのバッシングが最高潮に高まったが、うずてんてーは彼らを擁護し批判者を批判するような言動を行っていたことなどなど……。

 また、同じように彼らと親しかった別の安価スレ作者が、「割れボス事件」発生直後に、「知らずにとんでもない奴らと関わってしまった、自分はこの件に一切関与してないし全く与り知らないし、今後奴らとは一切関係しない、自分のスレにも二度と来るな」と半ばパニック状態となって全力で関与を否定していたことと考え合わせると(そちらの方が圧倒的に普通の反応である)、事件後も余裕たっぷりの態度で当事者を擁護する側に回り、しかし情勢が不利となると沈黙し、公には「割れボス事件」とは無縁の立場でありながら、フェードアウトするかのようにやる夫スレから撤退し、自分が作ったしたらば板に事件当事者とともに引きこもるという、うずてんてーの不自然な動きは……。

 もちろん、重ねて言うが、これらは全て傍証や推論であって、確定した事実ではない。本項では、「割れボス事件」におけるうずてんてーの立ち位置については、「黒ではない」ものとしておく。


 なお、「割れボス事件」の当事者である「大魔王エレボス◆xo75/KfIq2」は、最初うずてんてーの板に活動拠点を移して安価スレの続きを投下していたが、本作の書籍化決定に際して、自身の過去の犯罪行為が迷惑になるのではないかと、自らうずてんてーの板を退去し、自身で新たに立てた「ゑれぼす板」に活動拠点を移している。

 また、その「ゑれぼす板」において、本作の発売日の決定と発表に合わせて板の名無し(デフォルトネーム)を「新世界†英傑殺し3月23日発売!」に、発売後は「新世界†英傑殺し発売中!! 」に変えるなど、実に涙ぐましい布教活動を行っている。

 うずてんてーとは直接関係無いが、美談であるので紹介させて頂いた。筆者も信者の一員として、彼の忠犬のような生き様は大いに見習いたいものである。

 一応、誤解の無いように明言しておくと、筆者が見習いたいのはあくまで信者としての生き様であって、違法ファイルの交換のような犯罪行為に手を染めたい、という意思表明ではないので、法を遵守して清く正しく日々を営んでいる善良なる読者諸賢においては、どうか早まらずに、筆者を警察や任天堂に通報するのは何卒勘弁願いたい。



シーカーショックと小説への再動

 『理想郷』、やる夫スレと、次々と住処を追われ、とうとう自ら立てた板に引きこもるしかなくなったうずてんてーと、そうした苦難を乗り越えてもなお強い信仰を保ち続ける信者達を、聖地を喪失し流浪の定めを強いられたユダヤの民になぞらえて想うのは、当時の筆者の偽らざる心境ではあるのだが、読者諸賢にはいささか感傷や自己陶酔が過ぎるであろうか?

 作品を発表し、称賛と信仰を集めることが適わなくなったうずてんてーにとっては苦難の時ではあったが、我々熱心な信者にとっては、他の何者にも邪魔されることなくうずてんてーと語り合えるささやかな幸せを噛み締めることができた平和な時間でもあった。


 しかしながら、その小さな平和は永くは続かなかった。「シーカーショック」である。


 創作の表舞台から遠ざかり、我々少数の選ばれし民達と共に清貧の隠者のような日々を送っていたうずてんてーの、枯れてしまったと思われたワナビ心に激震が走り、再び創作の篝火が燃え上がった瞬間である。

 我らがうずてんてーは「シーカーショック」を間近に見てこう仰られた。


「やる夫なんかやってたから書籍化の波に乗り遅れた!」


 ここで読者諸賢に思い出して頂きたいのは、やる夫スレに活動の軸足を移す際にうずてんてーが仰られた「やる夫が好きだから」という言葉である。やる夫スレとは一体何だったのか。


 かくして、我らが偉大なるうずてんてーと、我々選ばれし信仰の民達は、本作の書籍化および商業作家デビューを目指して邁進することとなった。


 ここでようやく話が冒頭に戻る。読者諸賢においては、このような長話に付き合い続けていい加減消耗しておられるであろうが、今しばしのお付き合いを重ねてお願いしたい。


 小説をただ好きなように書き続けた結果、それが評価されてやがては編集者の目に留まり、書籍化の運びとなる――『魔法科高校の劣等生』が達成してみせたこの「なろうドリーム」とも言うべき筋書きは、夢にこそ満ち溢れているが現実味に乏しく、実現に至る可能性は低いと言わざるを得ない。

 本作の書籍化を目指す上で、うずてんてーはそのような不確実な手法を取ることは選択せず、明確な必勝戦略を編み出し、それに従って計画的に書籍化を実現することを選択した。

 その戦略の結実こそが、『第4回アルファポリス小説大賞』におけるうずてんてーの大賞(補欠)受賞である。


 順を追って説明しよう。

 まず、書籍化を目指す上での作品としては、過去に途中まで執筆し公開され、我々多数の信者を獲得するに至った本作『大人になれない英傑殺し - The repetition of the wand of the ruler 4 -』(以下『英傑』)と、『手垢のついた設定の手垢のついた物語』(以下『手垢』)の2作が選ばれた。

 これを書籍化を目指す作品としてのリライト、うずてんてーいわく「校正作業」を行うことがまず決定された。

 このうち、『手垢』については出版社の賞に応募することとなったが(当初角川スニーカー文庫の予定であったが、後にガガガ文庫に変更)、本項の内容からは逸脱するので詳細は省略する。

 『英傑』については、これまで本項で語ってきた通りであり、またこの後詳細に語ることとなる内容の通りである。



必勝戦略とナナミネシステム

 この「校正作業」の際に、是非とも語っておきたいのが、我々信者の尽力である。

 うずてんてーは掲示板上で、この校正作業に協力する人員を募集し、作者と信者の総力を結集して作品のクオリティを飛躍的に引き上げる計画を発表した。

 この展開、目ざとい読者諸賢は既視感を覚えるのではないだろうか?

 そう、『週刊少年ジャンプ』で絶賛連載中の漫画作品『バクマン』の登場人物である漫画家、七峰透と、彼が漫画制作において取った手法である。

 簡単に解説すると、七峰はネット上で漫画に関して優れた見識を持つ者を募り組織化し、彼らにネームや作画に関して意見を述べさせるなど、多人数の共同作業によってクオリティの高い漫画作品を作り上げる、という戦略でもって少年ジャンプ誌上に殴りこみをかけるのである。詳しくは『バクマン』14巻を参照して頂きたい。


 筆者はうずてんてーの取ったこの手法を『バクマン』の七峰透にちなんで「ナナミネシステム」と命名した。以後、本項でもそのように呼称する。


 さて、うずてんてーが構築した「ナナミネシステム」の参加者であるが、これは掲示板上でメールによる公募と抽選が行われた。筆者も当然、「ナナミネシステム」の一員として参加すべくメールを送らせて頂いた。

 なお、これらの「ナナミネシステム」構築過程や、その後行われた校正作業については、当然のことながら部外秘であるため、大変遺憾ながらここで詳細を記述することはできない。本項では、あくまで公にされている(されていた)部分についてのみ記述することとなるが、どうかご容赦願いたい。


 公開情報からでも判断できる材料としては、『小説家になろう』に再掲載&再連載された『英傑』の更新日時について注目して頂きたい。

 現時点で書籍化されている1巻分の内容が削除されているため内容に欠落があるが、2011年の7月から連載が開始され、以後10月2日までほぼ毎日更新ペースでの投稿が行われている。


 続いて、『第4回アルファポリス小説大賞』のページをご覧頂きたい。注目すべきは、


>開催期間:2011年9月1日~末日


 この引用箇所である。

 そう、『英傑』の再掲載時期や更新が活発な時期と、『第4回アルファポリス小説大賞』の開催期間が符牒のように綺麗に一致するのである。

 読者諸賢においては今更改めて言うまでもないことではあるだろうが、もちろんこれはうずてんてーの必勝戦略に基づくものである。


 「毎日更新」は、インターネット黎明期における個人ホームページ(もはや死語である)の時代から、アクセス数を稼ぐ上で最も有効な手法、いわば人気サイトを目指す上での王道とされてきた。

 そのサイトが毎日更新されるのであれば、読者も毎日閲覧しに来るというのは至極単純な理屈である。また、毎日の閲覧を読者の生活習慣として定着させることで強力な固定読者を獲得できもするし、更新の無い日であっても定着した習慣によってアクセスが期待できるなど、様々なメリットがある。

 『小説家になろう』においてもそれは例外ではなく、極めて有効な手法であると一般的に認知されている。

 1ヶ月に1回、ライトノベル1冊分のストーリーをまとめて更新するよりも、その1冊分のストーリーを30等分して小出しに毎日更新した方が読者を集めやすく、ポイント数を稼いでランキング上位に到達しやすい、と言えばお判り頂けるだろうか?


 この毎日更新を、7月と8月の2ヶ月を費やして行うことで『英傑』の人気や勢いを充分に高めると同時に読者に定期的なアクセスを習慣づける準備期間とした上で、満を持して、3ヶ月目にしてアルファ大賞の開催期間である9月にピークを持ってくる――というのが、うずてんてーが編み出した必勝戦略のうちのひとつである。


 しかし、毎日更新によるメリットを獲得し、また維持するためには、一定のクオリティで毎日更新し続けることが必須であり、そのためには作者に莫大なリソースを要求することとなるが、予めそのつもりで戦略を立てていたうずてんてーにおいては無用な心配である。さすがは知略型異世界攻略小説だと、感動の想いを新たにせずにはいられない。

 もちろん、その陰には我々「ナナミネシステム」のささやかな尽力があったことも付け加えて述べさせて頂く。


 そして、アルファ大賞の受賞を目指す上で欠かせないもうひとつの要素が「読者投票」の存在である。

 ここまで読み進めて頂いた読者諸賢であれば、この読者投票においても、我々「ナナミネシステム」構成員の組織的活動があったことは読み取れるであろうから、こちらについては多くは語らず、省略とさせて頂きたい。


 これらの水も漏らさぬ緻密な知略によって、『英傑』はアルファランキングの頂点を疾走し、大賞受賞の運びとなったのだ――と、筆者的には文章を結びたいのであるが、残念ながら途中で勢いが失速、最終的に『オレが異世界で獣とランペイジ』にトップの座を奪われ、大賞(補欠)受賞の運びとなってしまったのであった。

 筆者も投票活動には全力を尽したつもりではあったのだが、残念ながらこの結果に対しては努力不足であったと自己評価せざるを得ない。この結果を真摯に受け止め反省し、今後の糧として活かしていきたいものである。


 最後に、これら一連の展開がうずてんてーの知略に基づくものであった証拠として、『英傑』の更新およびうずてんてーの対外的な活動が、10月2日をもって実質的に休止している点を挙げたい。

 もちろんこれは、龍がいずれ天に昇る時のために地に伏せる行為であり、『英傑』の書籍化作業に全力を注ぐためのものである。

 決して、「大賞(補欠)取って書籍化さえ決まってしまえばこんなものはもう用済みだ」とか、「書籍化が決まってプロ作家になった以上は、金にならない文章など1文字たりとも書きたくない」などという意思の顕れではないので、読者諸賢においては無用な誤解をしないよう、どうかご注意願いたい。

 もちろん、書籍版発売後に書籍化部分を削除した代わりに更新されたダイジェスト版の大変味わい深い内容を見て「ああ、やっぱり」と思ったり、同じアルファポリスから書籍化されている『シーカー』の大充実した内容の書き下ろしダイジェスト版と比較して、作家としての仕事ぶりや熱意、ウェブ版読者に対する誠意を比較するような行為も厳禁である。


※参考資料:『書籍版一巻であったこと』

http://ncode.syosetu.com/n5348v/1/



そして伝説へ…

 かくして、2012年3月下旬、『大人になれない英傑殺し - The repetition of the wand of the ruler 4 -』はその題名を『新日暮里♂英尻殺し』……じゃなくて、『ネオ世界†英傑スレイヤー』アイエエエ!? ……じゃなくて、『新世界†英傑殺し』と変え、商業作品として世に送り出された。

 永き雌伏の時を経て、「止流うず」という名の龍はついに天へと至ったのだ!!


 なお、天ことプロ作家の世界において、それはただスタート地点に立っただけに過ぎない。こんなところで何か全てをやり遂げたような達成感を覚えているようではおしまいである。

 作家・止流うずの物語において、これまでの過程は長いプロローグに過ぎず、ここからが始まりであり、本編なのである。

 よって、以下の言葉をもって、望外に長い歴史の旅路となった本項を締めくくり、筆を置きたい。


 「俺達ナナミネの、そして、うずてんてーの戦いは、これからだ!!」

 止流うず先生の次回作にご期待下さい。


 (未完)



出版後の評価

 そんなこと聞くなんてあなたは無慈悲な人だな。



補足

大阪屋 集計期間 : 2012年4月9日 ~ 2012年4月15日

--- 413 140 --- 新世界英傑殺し 止流 うず

--- 319 58 471 町民C、勇者様に拉致される つくえ

456 149 30 183 詐騎士3 かいとーこ

345 110 24 223 シーカー3 安部 飛翔


 発売週(一番右):ランク圏外、2週目:140位、3週目:413位、4週目以降:ランク圏外……という結果と、重版の発表が未だに一切行なわれていない(アルファ作品は発表される)、という事実のみを簡潔に付記しておく。

 なお、「大賞作品だから最初から部数を多く刷ったので重版されない(重版の必要がない)」「順調に売れている」といった説を熱心に主張する人がごく一部にいるようだが、その発言の根拠となるソースが提示されたことが無いため真偽は定かではない。




タイトルの変更

 書籍化に際して、題名を『大人になれない英傑殺し - The repetition of the wand of the ruler 4 -』から『新世界†英傑殺し』と変更されたことについては総じて不評のようである。

 『†』の1文字で略記でき、なおかつその1文字で判別できるという点で、非常に斬新かつ個性的で、優れたタイトルであると筆者は思うのだが。


 そうした下々の者達の意見に対し、天上人であらせられるプロ作家・うずてんてーはこう仰られた。


>そういえば、新世界†英傑殺しが手元に届きました。本の感想はなろうの活動報告や掲示板やこことかに言えば僕に届きます。ネットで言われてるタイトルやイラストに関しては、実のところ、僕はノータッチですので、そちらの件で何かある人はアルファさんにはがきを送ると良いかと思います。

(※参照:http://twitter.com/#!/UzuRugawa/status/183742626070142976


 全力で丸投げである。要約すると「僕は何も悪くありません、全部アルファのせいなので、文句はアルファに言って下さい」である。自分の味方を後ろから撃つような行為である。これはひどい。

 とはいえ、放たれたこの銃弾は、いずれ巡り巡ってうずてんてーの元に返ってくることになるだろう。もし本当にアルファに文句が行ったら、アルファは当然、これを作品が不評であると捉えるはずだ。

 もちろん、知略家を自認するうずてんてーなのだから、そうした行為が今後の作家活動において有利になるか不利になるか程度の想像力くらい楽勝で持ち合わせているであろう。一見、プロ作家としての社会的責任や道義を放棄した安易な責任逃れに見えるこの言動にも、何か深遠な策謀ゆえのことに違いないはずだ。


 なお、ライトノベルというジャンルにおいて、編集部の意向によりタイトルが変更されることは、よくある話として一般に認知されている。しかし、さすがに作者に一言も断りなく無許可で一方的にタイトルが変更されるなどという事例は、法的にも(作品に対する権利を第一に有するのはあくまで作者である)、出版慣例上もまずあり得ない。即ち、『†』への改題については、最低でもうずてんてーにも事前に話が行っており、うずてんてーの確認と許諾を得て改題されたと考えられる。

 にも関わらず、このような発言をするからには、これもうずてんてーの神がかった知略による深遠な策であり、その背景には我々凡俗には計り知れない意図があるものと思われる。

 なお、筆者的には、むしろうずてんてーの側から『†』への改題を提案したというストーリーを採用したい。だってカッチョイイべ? オサレだべ? OSRポイントとかめっちゃ高そうだべ? いいじゃん、『†』。なぜこのセンスが信者には理解できないのだ。お前ら、信心が足りてないぞ! そこに正座しろ!


タイトルの変更・続報

>828 :この名無しがすごい!:2012/07/08(日) 22:59:02.88 ID:qOoGOKWp

>今だから明かすが、英傑殺しの書籍版タイトルは作者提案のごり押し。

>ひょっとしたら実際は違うのかもしれないが、少なくとも作者自らが

>そう他人に語って回る程度には気に入ってたはず(当初は)。


>830 :この名無しがすごい!:2012/07/08(日) 23:12:51.25 ID:qOoGOKWp

>ブログに書いてたとか掲示板で明かしてたというものではないので

>提示できるソースというのは全くない。


イラスト

 また、書籍化に伴い描き起こされたイラストについても、タイトルの変更同様に不評が飛び交っている。そちらに関しても、すでに引用したツイートの内容を見ての通り、うずてんてーは全力で丸投げである。これもまた、我々凡愚には計り知れないうずてんてーの深遠にして壮大なる知ry(略)


 イラストの不評に関して補足するならば、「消去法的な落とし所、手頃な叩き所として槍玉に挙げられている」というのが、適切な状況分析と言えるだろう。

 うずてんてーは天才である。そのうずてんてーが書いた『†』は不朽の名作である。もし何か間違いがあるとするならば、それはうずてんてー以外の部分にあることは間違い無い。となれば、イラストが悪い、イラストのせいだと、我々敬虔な信者としては考えざるを得ないというのが、ごく自然な結論であろう。イラストについての不評が飛び交うのも当然である。全てはイラストのせいなのだから。


 なお、イラストの件については、イラストを担当した大野ツトム氏のブログを一次資料として紹介しておきたい。


「STEEL SHEEP」

http://steelsheep.blog129.fc2.com/


 大野氏のイラストが多数掲載されている。絵の良し悪しについては、個々人の趣味嗜好によって左右される部分が大きく、また何よりも筆者はあくまでうずてんてーの信者であってイラストについては正直言ってあまり興味が無いので、詳しくは言及しない。読者諸賢においては、自身の目で見て判断して頂きたい。

 筆者から言うべきことがあるとすれば、こちらの大野氏、ブログの過去ログを追って頂ければ、『†』以外にも商業媒体で漫画連載やイラストの仕事を手がけており、自らが携わった本が発売されるタイミングに合わせて、自身のイラストやラフ画などとともに仕事内容の紹介と宣伝をこまめに行っていることが判るだろう。

 にも関わらず、『†』については一切の言及が無いという点で……その……何というか……我々一般読者の預かり知らぬ制作側の舞台裏において、どのようなやりとりがあったのかが如実に想像できて……その……あの……この話、もうやめにしませんか?



書泉×アルファポリス コラボフェア

 『†』の発売から約3ヶ月後、7月1日~7月31日に書泉とアルファポリスのコラボフェアが開催されることとなった。フェアではサイン本の販売、著者書き下ろしSSつきフリーペーパーの配布などが行われる模様。詳細は下記のページを参照。



書泉×アルファポリス コラボフェア

http://www.shosen.co.jp/fair/fair_shosen_120731.html



英傑は?

 そんなこと聞くなんてあなたは無慈悲な人だな。




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