レイン・エイムズ
れいんえいむず
言葉とは行動して初めて本当の意味を持つ
行動して事を成さなければ言ってないのと同じだ
プロフィール
概要
アドラ寮の監督生。主人公マッシュ・バーンデッドの友人であるフィン・エイムズの兄で、彼から「兄様」と呼ばれている。
イーストン魔法学校の3年生であり、史上最年少で神覚者に選ばれた生徒として話題になる。記念すべき第1話でそのニュースが流れていた。
まだ学生の身ながら、神覚者の役職の中では魔法道具管理局の局長というポジションを与えられている。
戦の神杖(ソードケイン)。
人物
基本的には自他ともに厳しい人物だが、上記のセリフ通り言葉やロマンをそれだけで終わらせず、必ず実現させようと行動することを重んじ、有言実行を是としていく事に力を注げる誇り高い人物である。他者との馴れ合いは好まないものの、頭ごなしな態度や振る舞いを取ろうとせず誰であっても誠実に向き合う姿勢を保てる真面目で律儀で時に柔軟な対応も出来る好青年である。
クールな振る舞いに反して実は大のウサギ好き。おまけ漫画では大量のウサギを世話しながら戯れる姿が描写されている。また、何十羽もいるウサギ達それぞれにきっちり名前を付けており、一見すると見わけが付かない外見ばかりのはずなのにレインはきっちり把握している。本人は秘密にしているようだがウサギ柄のグッズの落とし物は毎回彼に届くらしい。また、ウサギ好きになった切っ掛けを与えてくれた友人が居る。
ちなみに作中でマッシュに与えたウサギ柄のハンカチ(治癒魔法が施されている)は自作である。
天然なところもあり、デリザスタのジョークを真に受けて弟にツッコミを入れられたシーンがある。
過酷な生い立ち(後述)が原因か、弟とウサギの事以外では節約癖が抜けない貧乏性でもあるらしい。
弟のフィンとの兄弟仲は険悪ではないようだが、冷淡な対応を取っていたため、当初仲が悪いのかと思われていた。
しかしそれは、フィンの幸せを誰よりも願っているが故の行動と考えから来るものだった。
実はレインとフィンの兄弟は早くに両親を亡くし、親戚をたらい回しにされた挙句周囲から酷な扱いを受け続けてきたと言う辛い過去があった。
それからレインは神覚者になる事で差別や貧困の無い世界を作る決意を固めたのだった。同時にそれは身近な人に危害が及ぶ恐れがある事を意味し、一番大事な弟に危険な目に遭って欲しくなかったから距離を取っていたのだった。
レイン自身はフィンに普通の家庭を持って平和的に暮らして欲しいと切に願い、それらに危険が及びそうになったら自分が必ず守ると言う断固たる決意を根底に持っているからこそ、冷徹と言えるような振る舞いをしてきたのだった。
実際、神覚者を志してから今までフィンに対しては突き放したり、危険と思われる場所や事柄から遠ざけるような行動や発言はすれども、残酷な扱いや仕打ちをするような事は一切しておらず、フィンに攻撃しようとした第四魔牙のマイロ・ジェーニアスに対しパルチザンで攻撃を防いでいる。作者曰く「極端だから…」とのこと。
ファンブックによると、神覚者になってからはフィンの生活費をこっそり担っていた事もしていたようだ。
使用魔法
剣を操る魔法を扱う二本線の魔術師。2年生の時点で神覚者に選ばれていることもあり、その強さは学生の域を遥かに超えている。
しかし彼の最大の特徴は、"3本目のアザ"を史上最年少で取得したことである。
固有魔法
- パルチザン
魔法で剣を作り出し、切り刻み物理的なダメージを与える魔法。呪文を唱えずともコントロールでき、普通の学生レベルならそれだけで圧倒出来る。なお作中で披露したパルチザンはまだ10%程度の力しか出してない模様だが、それでも学生相手に使用するレベルではないらしい。
- ブラックパルチザン
サモンズで放つ初級魔法で、膨大な黒い魔力で覆われた剣を相手にぶつける。
相手の防御魔法をあっさり貫き、地面に大きく切り裂くほどの威力を誇る。
サモンズ『戦の神(アレス)』
レインのサモンズ。三本目のアザが発現することで使用可能になる杖に宿る神の力を呼び覚ます魔法。
発揮できる魔法の出力を桁違いに増幅(初級魔法でも威力はセコンズクラス)させる他、杖の能力が拡張される。
イノセント・ゼロとの戦い
イノセント・ゼロとその息子達らとの戦いにおいては悪魔の五つ子の四男にして、魔法界一の矛使いであるデリザスタと交戦する。
この時弟であるフィンもいたのだが、レインは頑なに共闘を拒否して単身で挑む。力量自体はほぼ同じだったものの、デリザスタはイノセント・ゼロから受けた血液と改造された心臓によって全開の魔力で戦っている事もあって次第に追い込まれてしまう。
助けようとするフィンの言葉も拒絶し続けていたものの、彼から初めて「バカ兄貴」と言われ、互いの本心を打ち明け合う。そしてフィンは「兄がいるだけで幸せ」である事、「迷惑かけてもいい、頼ってもいい」と言う心からの願いを聞いた事でその成長を遂に認めるのだった。
満身創痍の中でデリザスタに向き直る中、フィンの魔法がセコンズに目覚めるのだった。
フィンのセコンズは『自身の魔力を分け与えた人物に加算させる能力』であり、受けた傷と消耗した魔力が元通りになるのだった。
その一撃はデリザスタの矛を弾き飛ばしダメージを与えるほどの威力となった。改めてレインはフィンとデリザスタに向き直って言い放つ。
「お前に謝らなきゃいけねえ事がある。お前は俺がブッ殺すと言ったが」
「 “俺等” の間違いだ」
そこからレインはフィンの回復や強化の恩恵を前提とした特攻同然の猛反撃で再生が追い付かないデリザスタを追い込み、最後には勝利して見せたのだった。
余談
セル・ウォーに持ち出された貴重な魔法道具、魔返しの鏡はレインが局長を務めている魔法道具管理局にあった物。つまり紛失の責任はレインにあるのかと思われるだろうが小説・ファンブックにて前任者のものであると補足されている。レインは連載第1話から神覚者及び魔法道具管理局局長になったので、鏡はそれ以前から紛失していた模様。