桜舞い散る春。
私は高校生になりました。
死ぬほど勉強して、やっと受験に受かったこの学校!
絶対に楽しんでみせる!
なんて、一人校門の前でガッツポーズをしている私。
はたからしたら、ただの変な人だ。
「白羽(しろは)~!」
「あ、愛(あい)!」
私は名前を呼ばれ振り返ると、そこにはダッシュで走ってくる、友達の愛がいた。
「遅い! もう入学式始まるよ!」
「えっ! 嘘!・・・やだ!もうこんな時間!?」
慌てながら携帯を開き時間を確認する愛。
さすがに入学初日に遅刻はヤバイので、さっさと愛の腕を引っ張り校門をくぐる。
「わぁ~! 綺麗だね!愛!」
「白羽!見てる暇ないよ!早く!」
私が桜に見とれていると、今度は愛が私の腕を引っ張った。