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*深秘のエソテリックセブン*

しんぴのえそてりっくせぶん

<*深秘のエソテリックセブン*>とは、東方Projectに登場する宇佐見菫子の怪ラストワードである。
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概要

東方Projectに登場する宇佐見菫子の怪ラストワード

菫子が『東方深秘録』に初登場した際に使用した。

『深秘録』(PC版)ではゲームバージョンが1.32の現在、本怪ラストワードはストーリーモードのCPU専用のものであり、かつ『深秘録』最終盤の博麗霊夢ルートでのみ登場する。


『深秘録』終盤、菫子は幻想郷側の「 」にかかり幻想郷を逃げ回った末に、オカルトボールの力を使って外の世界にひと時逃れたものの、そのイレギュラーな両世界の行き来は短時間で補正されるようなものであったことから、菫子は再び幻想郷へと引き戻される宿命にあった。

さらに幻想郷側からの追っ手(と菫子が理解した)が外の世界にまでやってきたことで外の世界でまでも退路を完全に失った菫子は最後にそのすべての力を振り絞ることを決意する。

<*深秘のエソテリックセブン*>は、その絶体絶命の状況にあった菫子が、所持する七つ全てのオカルトボールの力を開放する、『深秘録』における菫子の正真正銘の怪ラストワードである。


それは同時に、幻想郷を守る「結界の巫女」と隠された深秘を曝く「秘封倶楽部初代会長」とが正式に直接対決した、『深秘録』を締めくくる最後の弾幕でもある。


エソテリックセブン

エソテリックとは、おそらくは「秘儀の」等を意味する「 esoteric 」を指すか。

esoteric 」は「(選ばれた少数にだけ伝えられる)秘儀の」をはじめ「奥義に達した」、「秘儀的な」、「秘密の」、「深遠な」、「難解な」等の意味を持つ語である。

例えばそれ自体が「秘密の教え」などの意味を示し教義の伝播が限定的なことが特徴である「密教」などは「 esoteric Buddhism 」(エソテリックブディズム)とも訳される。


対義語は「誰にでも理解できる」、「通俗的な」、「開放的な」などの意味を持つ「 exoteric 」(エクソテリック)。

両者の表記の違いはスペル二文字目が「 s 」となるか「 x 」となるかだけ。


東方Projectとしては基本的に「タオ」による個々の洗練を最重視する幻想郷の「道教」は他者の教導については比較的「 esoteric 」であり、数多の妖怪さえも含む衆生一切の融和救済を目指す幻想郷の「仏教」は他者に対して比較的「 exoteric 」に志向しているともいえるだろう。

ただし菫子の挑んだ幻想郷自体は外の世界からは極めて「 esoteric 」な世界であり、それは例えば両世界観を念頭に置いた八雲紫の結界の維持や両世界の交流に際しての姿勢などにも見て取ることができる(例えば『東方茨歌仙』等)。



「セブン」とは、『深秘録』本編のキーアイテムであり、本怪ラストワードでもそれが使用されるオカルトボールにも象徴される数としての「7」(「 seven 」)を示すか。

この場合「エソテリックセブン」とは「秘儀の七つ(七種)」などの意味ともなる。

オカルト的な「7」としては「七不思議」などが一つの包括単位として見出されるなど、「7」自体もまた他の数同様に特有の意味を持ってオカルト的世界観に登場することもある。



オカルトボールは「 外の世界のパワーストーン 」であり、それぞれオカルト的な深秘も持つ出所に由来する。そして『深秘録』においてこの七つ(七種類)のボールは菫子に「外の世界」とは別の「幻想郷」を見せ、果たして秘封倶楽部初代会長はその世界へと臨んでいった。


しかしその深秘は曝かれることを望まなかった。

自らを外から隔てて「 閉じた世界 」となった幻想郷(菫子評、『深秘録』)を外と結び合わせようとした菫子は深秘から追われ、想像以上の恐怖を体験した。

遂には自らの住まう世界にまで追手が届いた菫子は、それを前に「 ひみつをあばくもの 」として切り札を切って「 最後の大仕事 」に打って出る。


その全力の表れが、<*深秘のエソテリックセブン*>である。


演出

本怪ラストワードは、これの直前のものである<*現し世のオカルティシャン*>の怪スペルカードを攻略した後、特殊な演出とともに始まる。


<*現し世のオカルティシャン*>の後、一時光ともに消えた菫子が画面中央方向に出現する中心に光沢のない深い紫色の大きな円状の空間から再登場する。

登場時は画面全体に光が走り、背景には菫子のカットインが入る。


出現時は両手を開いたポーズで、その後マントにくるまると自身の周辺に七つのオカルトボールを展開する。直後、他のゲームモード(例えば『深秘録』対戦モード)で見られるようなミステリースポット出現の演出と共に、各々に対応した攻撃方法で弾幕が展開される。


この際菫子は『深秘録』序盤の霊夢ルートで見られたようなオカルトオーラをまとったシルエットの状態へと変化していく。

『深秘録』での菫子と霊夢の最初の出会いが、最終盤で再び再現されるのである。

またこの通常可視状態からシルエットへの変化によって、当時「 影の人 」であった「何者か」が菫子であったことが視覚的にも確定づけられる演出ともなっている。


菫子は中心から動かず、中央部分からのミステリースポット発動の起点となったりする。

シルエットには着弾判定があるため、例えば『深秘録』における豊聡耳神子のCPU専用怪ラストワード<*世紀の怪人赤マント青マント*>のような、着弾判定を獲得するために手続きが必要となるような一種の耐久スペルにも似たような状態ではない。

目標は、シンプルには菫子の展開するミステリースポット弾幕を回避しつつ、菫子のシルエットに攻撃を当てていく、といったものとなる。


シルエット状の菫子は透過オブジェクトとなっており、シルエット上を通常移動でも通過することができる。これは菫子の周辺に浮かぶオカルトボールも同様。マップの奥行としては菫子のシルエットとオカルトボールは操作キャラクターよりも手前となることもあれば奥になることもある。


弾幕アクションとしての前作、『東方心綺楼』においてやはり同作最終ボス格の秦こころがラストワードとして展開した<「モンキーポゼッション」>もまた画面中央付近を上下するこころから弾幕が展開され、プレイヤー側はこれを掻い潜りながらこころを狙うものであったが、本怪ラストワードの行動コンセプトとしてはこれにも類似する。


弾幕の展開とミステリースポット

本怪ラストワードは菫子が展開するミステリースポットに対応した個性ある弾幕が順次展開されるという特殊な展開をたどる。それぞれ選択しているゲーム難易度によって性能が変化する。

ミステリースポットは順に展開され、全てのパターンが展開された後はシークエンスの最初に戻り、再展開される。このセットが繰り返される。

各ミステリースポットと対応した攻撃方法は次の通り。


ストーンヘンジ

画面外側(左右両方)から画面中央に向かって、縦を貫く巨大な光の柱がそれぞれ一本ずつ移動する。光柱は中央で交錯してなおもしばらく移動する。光柱には被弾判定がある。

ミステリースポットの「ストーンヘンジ」と異なり被弾判定はあるが通行不可の壁ではないため、グレイズで抜けたり位置によってはガードで対応することができる。


バベルの塔

画面上部から複数の光の玉が飛来する。

発生場所は相手キャラクターの位置を参照する。


ナスカの地上絵

菫子から薄緑色の、ナスカの地上絵にもみられる「鳥」のシンボルが一つ放たれ、相手方向に直進する。

発射方向は相手キャラクターの位置を参照する。

放出後、しばらくすると放出されたエフェクトを軸に扇を開くように分裂する。


黄泉比良坂

被弾判定を持つ紫色の玉が菫子周辺のオカルトボールから放出される。

弾速は緩やかながら追尾性能をもつ。


地獄谷

画面下方から画面上方に向かって弾が放出される。

発生場所は相手キャラクターの位置を参照する。


ピラミッド

菫子を中心に黄金色の三角形の弾が出現し、これが複数個、三角形の線分の位置に沿った列をなして放射状に外側に広がっていく。


月の都

ある程度のダメージを与えると一度だけ発動する。

特に攻撃はないが、これ以後他のミステリースポットの展開間隔が狭まるため、攻撃方法が変化する一種の「宣言」のようなものと捉えることも出来る。

感覚としては、ストーリー中でも語られる「 奥の手 」である「 月の都のオカルトボール 」を、ついにここで解放している、ということかもしれない。



総じて攻撃エフェクトの移動スピードは緩やかである。

種類によっては個々の弾をグレイズやガードで抜けるだけでなく消滅させることができる。

しかし個々の判定自体が大きかったり広域に及ぶ攻撃であったりと、安全のためには画面全体を行き来した回避が必要となるものも多い。

さらに先述のように「月の都」のミステリースポットの宣言以後は展開間隔が狭まり、他のミステリースポットの攻撃エフェクトがまだ画面内に残留している状態で次のパターンが発揮されるようになるため、弾幕の移動スピードが緩やかであるが故に、画面内に複数の攻撃エフェクト・被弾オブジェクトが増えていくこととなるのである。

最終的には全画面的に展開された複数のミステリースポット弾幕をグレイズ・ガードなどで回避しながら中央の菫子のシルエットを攻撃しなければならない状況となる。


例えば「バベルの塔」と「地獄谷」は共に画面外から相手キャラクター位置を参照してそれぞれ画面上部から降り注ぐように、または画面下部から上っていくように弾が生み出されるが、後半はこの対照的な両攻撃判定が同時に画面内に残るようにもなる。

これにさらに「ストーンヘンジ」による左右からの圧迫と、中心の菫子発の「黄泉比良坂」の紫玉の微追尾や「ナスカの地上絵」の鳥型弾の広域放射が前方などから迫り、画面内には停滞した「ピラミッド」の三角弾が障害物として機能するといった複合的な弾幕状況が生まれ得る。


すべてグレイズで駆け抜けることのできる爽快感もあるが、画面端から対岸までグレイズで抜けた際などには移動先に他エフェクトが残っていることもあり、グレイズ終了の位置判断などの際は厄介である。


表記について

pixivでは本怪ラストワードは本記事名の通り「*深秘のエソテリックセブン*」と、名称を挟む文頭文末のアスタリスクが半角で表記されている。一方原作『深秘録』では「*深秘のエソテリックセブン*」と、両アスタリスクは全角表記となっている。


これはpixivでは全角英数字・全角記号をpixivのタグとして使用できないため本来全角であるところを半角で代用したものである。

例えば同様に菫子の怪ラストワードである「*幻視せよ! 異世界の狂気を*」なども、pixivのタグとしては「*幻視せよ!異世界の狂気を*」と、アスタリスク及びエクスクラメーションマークの各記号について半角のもので代用されている。


pixivの仕様に対応した、pixivならではの代理表記と言えるだろう。


こちらが確認のVTRです。


関連タグ

東方Project ラストワード 東方深秘録

宇佐見菫子

オカルトボール


登場するミステリースポットの由来

ストーンヘンジ バベルの塔 ナスカの地上絵 黄泉比良坂 地獄谷 ピラミッド

月の都


参考

研究社 新英和中辞典「esoteric」、「exoteric」

weblio 英和辞典・和英辞典 「esoteric」

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