概要
「ウ=ス異本」(Yiu-th Text)とは、名状しがたい書物である。
「ウス異本」と表記されることもある。
ただし、一つの書物ではなく、独立した多くの書物の総称であり、しかも常に増え続けている。
共通点はページ数が少なく厚さが薄い事とされるが、厚くなる事もあるという話もある。
歴史は割と浅いが、近代技術を駆使する事で急速に広まったようである。
執筆者は一人の場合が多いが、複数の存在によって作り出されたものもあるという。
クトゥルフ神話に関わる魔導書とも言われるが、読み続ける事で少しずつ正気を失い、全てを把握する前に自らを旧支配者に捧げてしまうか混沌に引きずり込まれるらしく、その真偽は定かではない。
また、一目見ただけで正気を失ってしまうものもあると言われている。
中には異形の美を放つ存在と少年の交わりを描いたウ=ス異本も存在する。
それを読んだ人によると、内容は「現実の人間とはとても似通わない、目が大きかったり鼻が小さかったり髪色が極彩色の奇怪なヒト型の生物たちが奇妙な衣装を着ており、さらにそれを脱ぎ捨てて交わりあう事もある、という恐ろしい内容」であるらしい。
かくの如き恐ろしい書物でありながら、ある種の人々の間で密かに取引が成立しており、一説によれば定期的に行われる“魔宴”において一般の人々が知る事なく不浄なる取引が大々的に行われるとも言われている。
また、これらを収集する冒瀆的な存在も確認されているようである。
その力を恐れた存在により没収されるの図
関係するとされる存在
イラストは想像図です
全般
ホモォ(Hom-oh)
近年広く知られるようになった謎の生命体。
元々は人間のような姿をしているが、同族との接触などによって特有の容姿になってしまう。
また、それらと関わった者やウ=ス異本を読んだ者がこの姿へと変貌したという話も散見する。
その特性上、「深きものども」と関係があると考えられている。
西暦1990年頃から、この存在についての噂がまことしやかに囁かれていたらしいが、真偽の程は定かではない。
キマシ塔(タワー)(The Towers of Kimasy)
名状しがたい存在。キマシの塔とも呼ばれる。
(3コマ目)
建造物のように「建つ」とされるが、それ自体を知覚する者がいないため、そもそも生物か非生物かすら分かっていない。
仲の良い女性が存在する場に現れ、その者たちの周囲にいる者にその名を叫ばせるという逸話を持つ。
その名前と逸話は、咆哮する顔のない円錐形の頭部を持つ「這い寄る混沌」を連想させるが、その天敵であるクトゥグアが関わっている事もあるとも言われる。
ヲンタク鳥(Wontaks)
割と昔より生息する生命体。
基本的には、太い頸に繫がる頭部は豚に似た形をしており、全身は厚い脂と粗野な衣で覆われているヒト型の生物とされるが、人間と見分けがつかない者もいる。
また、ウ=ス異本に登場するような奇妙な衣装や髪の色をしている事もあるらしい。
翼は持たないはずであるが、油断していると、「大いなる展望の地」などに飛んで行ってしまう。
また、ホモォと同様に、関わった者やウ=ス異本を読んだ者が変貌したという話も散見する。
「シャンタク鳥」と関係がある、下級の奉仕種族と考えられている。
聖地とされる場所
全般
大いなる展望の地(The Big Sight)
東京に存在するとされる場所。
(右の建造物)
逆ピラミッドのような部分を持つ冒瀆的な姿が特徴と言われる。
年に二度、この地において大規模な“魔宴”が開かれるらしい。
輝キノ街(Sunshine City)
「大いなる展望の地」同様、東京に存在するとされる場所。
バベルの塔のような、天を突くが如くそびえ立つ部分を持った冒瀆的な姿をしている。
そこに潜む深淵を覆い隠すため、わざと明るい名前を付けられているとされる。
年に三度、この地において“魔宴”が開かれるらしい。
刑務所跡に建てられたらしく、上記したような冒瀆的な存在たちに加え、そこで命を落とした亡霊たちも密かに墓を抜け出してその“魔宴”に集うと言われている。
魂の同盟(animate)
こちらは日本国内各地に、青い看板を掲げた冒涜的な姿で存在する。
(画像の施設は仙台にある魂の同盟)
魔宴で取引されたウ=ス異本を魔宴に訪れることの出来なかった者に対し取引する不浄な施設とされる。
なお、ウ=ス異本は数えられないほど多数の原本が存在し、ウ=ス異本は執筆者がこれらの原本を元に執筆しているとされているが、その原本や原本に関連する書物や雑貨についても取引を行っている。
要するに
要は薄いh…
ああ、そんな!
あの手はなんだ! 窓に! 窓に!