概要
原作第11条～第13条(実写ドラマ版第6話)「カニの生き方」に登場する、コントを得意とする芸歴10年の売れないお笑いコンビ。所属事務所はYSO&Sコーポレーション。
高3の頃に文化祭で披露した佐尾のシュールなネタに高関が惚れ込み、結成。「カニすべからく」のコンビ名はその時披露したネタの名前が由来。
10年目にしてようやく作中の賞レース『デッドオアコント』決勝戦の出場権をゲットし、芸人としてこれからというところで佐尾が以前から抱えていた遺伝性の病「家族性アミロイドポリニューロバチー」を発症。「カニ漁へ行ってきます」のメッセージを残して失踪(実際は病気の悪化で倒れ、入院)してしまう。
あわや棄権、というところで佐尾は車椅子にパジャマ姿で高関の前に現れ、コンビ最期のネタを披露。高関が佐尾扮するある男の感情に扮して繰り広げられるネタ「男の感情」はネットでも「わけわからん」「『デドコン』の決勝枠がもったいない」などと言われるほどの大スベリだった(ドラマ版ではこのネタがきっかけでカニすべからくのファンになったものの、佐尾と近い時期に亡くなったモブ少年が登場している)。
それからほどなくして佐尾が死去し、高関はピン芸人「カニすべからく高関」として再出発した。
メンバー
- 佐尾高慈
- 演:中島歩
- ネタ作り担当。原作コミックス第3巻の表紙に描かれている車椅子の男性。無愛想だが、子供には優しい。父親を「家族性アミロイドポリニューロバチー」で亡くしており、父の死後に母から「同じ病気になるかもしれない」と聞かされて育ってきた。
- 高校時代は放送部に所属。文化祭でネタを披露するが、独特さのあまりアンケートにはマイナスな感想ばかり書かれる。そんな中、唯一「面白かった」と評したのが高関だった。
- 芸人としてこれから、という時に「家族性アミロイドポリニューロバチー」を発症。入院を余儀なくされるも『デドコン』には病院を抜け出し、車椅子に乗ったパジャマ姿で出場。最期まで芸人としての生き方を貫き、亡くなった。
- 死後、シ役所でも手続きをサクッと終わらせて成仏。サインを貰いそびれたハヤシからも(すでに死んでいるが)「そんなに死に急いでどうするんすか！」と言われてしまう。それについてシ村は「(生前を)思い返したくなかったか、それとも思い返す必要もない程満足して亡くなられたのではないか」と考察している(佐尾の言動から恐らく後者)。
- 高関一文
- 演:重岡大毅
- 「ネタ作りの才能はないが、人から愛される才能はある」と評される佐尾の相方。原作では既婚で子持ちだったが、実写ドラマ版では特にそのような描写はない。
- マイナス意見だらけだった佐尾の「カニすべからく」をただ1人「シュールで面白かった」と書き、その後高関が佐尾に声を掛けたのがコンビ結成のきっかけ。
- 遺書を読むまで佐尾が「家族性アミロイドポリニューロバチー」であることは聞かされていなかった(教えなかった理由は佐尾曰く、「病名が長くて高関には覚えられないと思ったから」)。
- 佐尾の死後ピン芸人となったが、ピン芸人となってはじめてのネタとしてYSO&Sコーポレーション主催ライブの舞台で披露したのは『デドコン』で大スベリした例のネタ「男の感情」の追悼アレンジだった。この際、高関は涙ながらにネタを披露している。
余談
- 2人の名前は作者が大好きな芸人THE GEESEのメンバー2人のアナグラム。所属事務所の名前もTHE GEESEが所属するASH&Dコーポレーションのもじり。
- 実写ドラマ版のカニすべからくのネタ作りはかが屋が担当。かが屋は『デドコン』で優勝した芸人としても出演。
- 司会役兼お笑い監修の塙宣之をはじめ、この回に登場するモブ芸人(先輩芸人役の与座よしあき、ルシファー吉岡、『デドコン』出場者役のジグザグジギー、パーパー、サメゾンビ(ヒノトリ)、ガクヅケ、フェー、シンプソン・ゴリ山口)は全員(オンエア当時)マセキ芸能社所属の芸人である。
- 実写ドラマ版では佐尾の病名が架空のもの(家族性アデノシンアクサディシャン)に変更されている。
