概要
日本時間の2024年4月3日午前9時ごろ(現地時間では午前8時ごろ)、台湾東部沖(花蓮県沖およそ25キロ)で発生した逆断層型の大地震。規模(マグニチュード)はM7.7。台湾東部の花蓮県で震度6強の激しい揺れを観測したほか、北東部の宜蘭県などで震度5強、北部の台北市や新北市、中部の台中市など広い範囲で震度5弱の揺れを観測した。現地のメディアは、1999年に起きた台湾地震(集集大地震)以来、最大規模の地震だと報じた。
津波
台湾では、北東部の宜蘭県烏石で82センチ、東部の台東県成功で54センチの津波を観測した。また日本の気象庁は、沖縄県の宮古島・八重山地方と沖縄本島地方に一時津波警報を発表、与那国島と宮古島で30センチ、石垣島で20センチの津波を観測した(与那国島では震度4を観測している)。沖縄県の沿岸に津波警報が発表されたのは、2011年の東北地方太平洋沖地震以来である。
被害
建物被害はもちろん、落石や土砂崩れなども発生し、これまでに10人が死亡し1,000人以上が負傷した。震源に近かったために激震に襲われた花蓮市では、5階建ての建物が大きく傾き、1階部分が押し潰されるなどの被害が出た。停電や断水などのライフライン被害のほかに、鉄道の麻痺など交通機関への影響も出ている。