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津波

つなみ

災害のひとつ。地震や火山の噴火、隕石落下などにより発生する巨大な波。
目次 [非表示]

概要

地震または火山噴火土石流など、気象学的ではない要因により発生した大規模な(海水)の移動によって引き起こされる巨大な。その波の高さ(すなわち移動する水の体積)や押し寄せるスピードもさることながら、最も脅威と言えるのは瞬時に発生し予測や対処が難しいことである。


沖合いでは一般の波と変わらない非常に低い波であるが、海岸に近づき海底が浅くなるにしたがって波の高さが数倍になる勢いで増大し、波高が非常に大きくなるのである。

その結果、多量の水が激しい勢いで沿岸に打ち寄せることになり、陸地に大きな被害をもたらす。波の波長が極端に長く(2分~1時間以上)、背後に続く水の量が圧倒的に多いため、破壊力は凄まじい。

波高は洋上ではそれほど高くはないが,浅海,特に奥の狭い内などに入ると急に高くなり、10mをこす場合もあるなど、きわめて甚大な被害をもたらすことが多くなる。


上陸すると沿岸部の施設建物等を粉砕し、それにより発生した瓦礫によりさらに破壊力が上がり、津波により押し出される瓦礫等の流出物が更に災害を拡大していく。津波による死者は、溺死より、瓦礫などに叩き付けられた打撲による死亡の方が一般的だという。波高1mでの死亡率が100%に達することからも、いかに恐ろしい現象かがわかるだろうか。

想像してほしい、建物の瓦礫や破壊された自動車、小型船舶等と一緒に強力なドラム洗濯機の中で回される自分の姿を。


ちなみに、大昔に火星でも発生したと推測されている。


黒い津波

普通の津波とは違った黒く変色した津波のこと。2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震東日本大震災)による死者を増加させた一つの原因でもある。

「黒い津波」は数十cm程度でも数十kgの重さがかかるため、人間はすぐに倒されてしまう


研究者によると、黒く見える原因の主成分は海底に沈殿していたヘドロで、密度は1ℓ当たりでも通常の海水の10%重くなっていたため、想定の2倍の力を生み出したという。また、密度が増すことにより、建物を浮かせる力(浮力)も増したと指摘している。


「黒い津波」に飲み込まれて津波を吸い込んでしまうと、有害物質を含んでいるため、人体には非常に有害。吸い込んだ津波は肺に侵入し、重度の肺炎を引き起こした「津波肺」と呼ばれる病気を発症し、死に至るケースもある。中には脳にまで到達して悪化した事例もある。


「黒い津波」は入り組んだ湾や港で全国どこでも発生する恐れがあり、今後の課題となっている。


参考リンクはこちら「NHK」


津波警報・注意報、津波情報、津波予報について

気象庁は、地震が発生した時には地震の規模や位置をすぐに推定し、「大津波警報」「津波警報」「津波注意報」を、津波予報区単位で発表する。目標は地震が発生してから約3分(一部の地震では、最速2分程度)を目安としている。


※大津波警報に関して気象庁は、平成25年8月30日から「特別警報」に位置づけて運用している


内容
大津波警報予想される津波の高さが3mを超える場合で、3m丁度の場合は下記の「津波警報」に属す。巨大地震の場合の発表時には「巨大」と表記される。木造家屋が全壊・流失し、人は津波による流れに巻き込まれる。
津波警報予想される津波の高さが1m~3mの場合で、1m丁度の場合は下記の「津波注意報」に属す。巨大地震の場合の発表時には「高い」と表記される。標高の低いところでは津波が襲い、浸水被害が発生し、人は津波による流れに巻き込まれる。
津波注意報予想される津波の高さが0.2m~1mの場合で、この場合は上記とは異なり、0.2mも含まれる。巨大地震の場合の発表時には表記されることはない。海の中では人は速い流れに巻き込まれ、また、養殖いかだが流失し、小型船舶が転覆する。

(出典:気象庁ホームページ「津波警報・注意報、津波情報、津波予報について」より)


※「大津波・津波警報」が発表された際には、沿岸部や川沿いにいる人は、直ちに高台や避難ビルなど安全な場所へ避難し、「津波注意報」が発表された際には、海の中にいる人は即座に海から上がって、海岸から離れることが重要だ。「自分は大丈夫」「津波がくる実感が湧かない」などという理由で、避難をしないのは命取りになるので、そのような考え方は絶対に止めていただきたい。

※また、気象庁が出す津波情報は、基本的に地震を元に計算して発表の有無を決定しているため、地滑りなどによる津波においては、発生前に警報を出すのが非常に困難。その場合は、津波が観測され初めてから津波警報を出すことになり、津波の原因となる事象の近辺であれば不意を突かれる可能性があるということにも注意して頂きたい。

※多くの人が「地震=津波」と誤解しているために、「揺れていないのに何で津波警報?」などと疑問を抱く者も多く見受けられるが、そもそも津波の発生原因は地震だけが原因とは限らない。また、日本では特に海外の太平洋で巨大な地学現象が起きれば、周囲に津波を遮る地形が殆どないということもあり、例え数千km離れていようが津波がきやすい。さらに、地震による揺れの大きさと津波の高さは無関係である。

緊急警報放送に切り替わったことで、被害を免れた地域の者からは、「テレビが面白くない」などの不適切な発言も多く見受けられることがあるが、「もしあなたが危機的な状況になったら同じことが言えるのか?」ということをしっかりと考えていただきたい。


なお、このような甘い考え方になったりするのは、多くの人が津波や地震等に関して致命的な知識不足である、働かせてはいけない場面で正常性バイアスを働かせてしまうなどが大きく関係している。


津波予報

以下の内容を気象庁は発表する。

発表される場合内容
津波が予想されないとき津波の心配なしの旨を「地震情報」に含めて発表。
0.2m未満の海面変動が予想されるとき高いところでも0.2m未満の海面変動のため被害の心配はなく、特段の防災対応の必要がない旨を発表。
津波注意報解除後も海面変動が継続するとき津波に伴う海面変動が観測されており、今後も継続する可能性が高いため、海に入っての作業や釣り海水浴などに際しては十分な留意が必要である旨を発表。

(出典:気象庁ホームページ「津波警報・注意報、津波情報、津波予報について」より)

  

特に有名な津波(日本の事例中心)

※今は有名でない津波でも、これらに匹敵する被害を起こした物は数多くある。

津波の最大の発生源は、海底で発生する地震による津波であり、一般的に地震が大きいほど津波も大きいが、

遠隔地の地震津波が到達する事がある。
プレートが横にずれるより上下にずれる方が津波が大きい。
体感する揺れに比べて津波が大きくなる地震もある。

ため、一概には言えない。


古代

  • 貞観地震津波(多賀城の近くまで津波が押し寄せる)

中世

  • 明応地震津波(東海道の各地の港町が壊滅。浜名湖が海と繋がり汽水湖になる)

近世

  • 慶長大地震津波(四国から房総半島にかけて津波が襲う)
  • 慶長三陸地震津波(仙台平野などで多数死亡。「津波」という単語を初めて記録。その後に整備された街道は冠水地を避けて通った)
  • 元禄関東地震津波(伊豆半島から房総半島にかけて津波が襲う。江戸湾の奥や九十九里浜の内陸まで被災)
  • 宝永地震津波(九州から伊豆半島にかけての広い範囲で津波。大坂でも津波が川を遡上して多数死亡)
  • 1755年リスボン地震津波(モロッコからアイルランドにかけて津波が襲来。ポルトガルでは首都のリスボンなどが壊滅する)
  • 八重山地震津波(八重山諸島で約9000人、宮古島で約2000人が死亡。石垣島では約8500人(人口の半分近く)が死亡し、東岸~南岸の村では住民が全滅した所もある。その後も凶作や疫病により人口が減少を続ける)
  • 島原大変肥後迷惑(強い地震で起きた雲仙噴火による山体崩壊で、対岸の肥後を津波が襲った)
  • 安政東海地震・南海地震津波(連続して発生した地震により、九州から房総半島にかけての広い範囲で津波。稲むらの火の故事で知られる)

近代・現代


前述の”稲むらの火”を始めとして過去に壊滅的被害に遭った地域にはそれぞれに先人からの「災害伝承」が残されており、(これより下には家を建てるな、みちびき地蔵、など)このような伝承は迷信として片付けられてしまいがちであるが、決して軽視してはならない。


英語でも「tsunami」

「津波」は正式な国際用語であり、英語フランス語ドイツ語ロシア語など多くの言語で「ツナミ」に由来する呼び方を使っている。

中国語、アイスランド語、アチェ語など例外もある。中国語では「海嘯」である(ただし、本来の意味は「満潮による河川逆流」))

英語では「tidal wave」と表現されていたが、「潮の満ち引きによる波」という意味なので、厳密には正しくない。


pixivでは

ゲームの特殊攻撃の「津波」や、「超巨大な波」の絵が中心である。

津波!溶岩津波


東北地方太平洋沖地震発生後は、一気にイラストの傾向が変わっているため、それ以外の津波を描いたイラストを発見しにくくなっている。また、ゲームやアニメ等でもそのような表現は控えられつつある。


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関連タグ

地震 災害  海洋  

 引き潮 防波堤 警報 避難

洪水 高潮 渦潮 大海潮 水害


ハワイ/ホノルル - 環太平洋諸国で発生した津波の情報はホノルルに寄せられ、そこから世界に向かって津波勧告が出される。


TSUNAMI - サザンオールスターズの曲。

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