「許せ、この世に有るモノノ怪は斬らねばならぬ…」
「皆々様の真と理、お聞かせ願いたく候」
「この世にモノノ怪が、有る限り…」
曖昧さ回避
- 薬屋を商う人。あるいは行商や隊商によって地域を行脚して薬を売る個人商。特に置き薬の訪問販売員が、このように呼ばれる(逆にドラッグストアや薬局の店員などは「薬売り」と呼ばれる事はあまりない)。越中富山の薬売り(反魂丹)、備中総社の薬売り(万輪丸)、讃岐の薬売り(千金丹)、伊勢の薬売り(万金丹)などが知られる。なお時折これらが混ざってゲシュタルト崩壊してる囃言葉や口伝があったりする。
- 『怪~ayakashi~』及び『モノノ怪』の主人公。本項で解説。
概要
フジテレビ系列「ノイタミナ」で2006年1月〜3月に放映された『怪~ayakashi~』の第三幕「化猫」と、その続編として2007年7月〜9月に放映された『モノノ怪』の主人公。
容姿
派手な化粧をした妖艶な雰囲気を漂わす涼やかな顔立ちの男性。
長い耳、薄茶色のくせ毛の長髪など、何処か異人的な特徴を持つ。
顔には隈取のような赤い化粧を施し、頭部に紫色の頭巾を被っている。
衣装は、派手な柄の着物の下に袴を穿いたような服装で、水色の着物は十二単のように何枚か重ね着をしているかのようにも見える。「薬売り」を名乗るだけあり背中には大きな薬箱を背負っている。
その奇抜かつ儚い雰囲気と妖艶な容姿のためか、彼と関わった女性が思わず頬を染めて見とれてしまうこともしばしば。
そのためか、一部のファンからは「マダムキラー」「歩く18禁」と渾名されることも。
モノノ怪の真と理を得て退魔の剣を抜くと、姿が変わる(もしくは別の者と入れ代わる)。
この時の姿について正式名称は伏せられているものの、トークイベントにおいてスタッフ間では「ハイパー」と呼ばれていることが明かされた。
使用する道具
薬売りと名乗っているものの、作中で薬を取り出したり使用したりする事は少なく、主に魔を祓う道具を薬箱から取り出し使用する。また、彼が取り扱う薬とは医薬品のみを指す訳ではなく、海坊主の回では火薬を調合して使用した。
モノノ怪関連の道具に関しては、幾つか自我を持っているかの様な描写がされているが、詳細は不明。
天秤
モノノ怪の位置を探る為の道具。モノノ怪は怪現象を起こすが、「形(モノノ怪の名前)」、「真(事の有様・モノノ怪の起こした怪現象の真相)」、「理(心の有様・モノノ怪が事件を起こした動機)」が見破れていないと、薬売りにもモノノ怪の居場所は分からない為、それの位置を探る為に使用する。
天秤の向きによってモノノ怪のいる「方向」を示し、天秤の傾きによってモノノ怪との「距離」を示す。一つしかないわけではなく、モノノ怪によっては大量に天秤を使って位置を測る。
また、自我のある道具の一つの様で、気に入った人間の元に飛んでいく、頭を下げる様な行動を取るなど、それとなく人間臭い仕草を見せることがある。
呪符(お札)
薬売りが普段使いする道具。主な使い道はモノノ怪に対する結界を張ることだが、結界を張ると言ってめ一時的なものに過ぎず、基本的には時間稼ぎの為の道具でしかない。
ただし、薬売りの使う道具の中でも最も数が多く、大量に貼り付けることで重い物を動かす事もできるなど、使い道は結構多い。
退魔の剣
モノノ怪を斬る為の刀。大きさは普段は懐剣ほどの大きさをしているが、モノノ怪を斬る際にはビームサーベルの様な大剣に変わる。モノノ怪の「形」、「真」、「理」の三つを見破ると、歯を鳴らして口を開閉する。
普段は抜くことが出来ないが、モノノ怪の「形」、「真」、「理」を見抜く事で抜くことができる。
柄頭に鬼の首の様な装飾が付いており、どこか自我や意識の様なものを持っているかの様に描かれるが、詳細は不明。
人物
モノノ怪の現れる場所に忽然と現れ、彼らの「形」「真」「理」を読み解き退治する謎多き男性。その正体や目的は不明。あまり感状を荒らげることはなく常に淡々としており、居合わせた人物たちから怪しまれることもある。
終始冷静沈着だが、喜怒哀楽自体は存在し、他者に気遣いや思いやりを見せるなど、旅先で関わった人間に対しては割と情緒豊かな面を見せるが、欲深い者やモノノ怪を生み出す原因となった者に直接的に裁くことはなくとも、生死含めて関心を寄せることはない無情さも持ち合わせている。また、物腰は礼儀正しいが、何処となく人を食ったような物言いをして相手の顰蹙を買ったり、気に入らない相手を挑発混じりにからかうなど、どこか悪戯心の持ち主でもある。
しかし、他者の心からの嘆願や悲劇によってモノノ怪となってしまった者に対して温情や憐れみの念を覗かせることもある。
各地を流離いながらモノノ怪を斬っているが、モノノ怪を祓う理由は「モノノ怪はこの世に有ってはならないものだから」と語り、作中で目的や真意が明かされることはなかった。しかし、モノノ怪に対しては敵意や憎しみではなく、憐れみや哀しみの念を抱いていると思える節がある他、人助けのためにモノノ怪を斬っている訳でもない模様。
作中で名乗らず「ただの薬売り」で通し切った上、本編公式名称も「薬売り」または「(薬売りの)男」である。作中のキャラからは、さん付けか薬売りの旦那と呼ばれている。
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陰陽師(ゲーム):コラボイベントで限定キャラとして登場、詳しくはこちらを参照。