平和より自由より正しさより
君だけが望む全てだから
離れても変わっても見失っても
輝きを消さないで
クレジット
- 作詞：小室みつ子
- 作曲・編曲：小室哲哉
概要
TM NETWORKが1988年3月5日に発売した13枚目のシングル。
副題は『メビウスの宇宙を“越えて”』であり、『～超えて』表記は誤記であるので注意（記事名は誤っている）。
アナログ盤７inchシングルEPと８cmシングルCDが同時発売されたが、それぞれＡ面曲の再生時間が異なる。
アナログEP版は再生時間が５分未満でフェードアウトするのに対し、シングルCD版は再生時間が５分以上もありカットアウトで終了する。
ただし、Ｂ面曲の『Instrumental Mix』はどちらも同じ内容である。
ベストアルバムに収録される際にチョイスされるのは何故かアナログEP用のショート版ばかりで、所謂「完全版」である筈のシングルCD用の音源が収録されることは極稀である。
後述の『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』のサウンドトラックに収録されているのもアナログEP用のショート版である。
1988年の12月9日にリリースした6thアルバム『CAROL ～A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991～』ではロンドンのスタジオでアレンジとミックスがし直されて『Expanded Version』として収録されている。
タイアップ
劇場版アニメ『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の主題歌として採用され、映画劇中ではエンディングテーマとして使用された。
これにより、使用楽曲の著作権管理の都合で『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』のサウンドトラックはガンダムシリーズではお馴染みのキングレコードではなくEpic/Sony Recordsからの発売となった。
映画制作当時、小室哲哉氏は主題歌だけでなく『逆襲のシャア』の全ての劇中音楽制作を担当することを熱望したが、既に『機動戦士Ζガンダム』と『機動戦士ガンダムΖΖ』で実績のあった三枝成彰氏に内定しており却下された。
『逆襲のシャア』総監督の富野由悠季氏は主題歌担当にTM NETWORKが決まった際は「何だかチャラチャラした流行りモンを連れて来たな」くらいの認識だったと云うが、小室氏は富野氏の危惧を察知して「硬派な映画のストーリーに恥じない様に、宇宙の広大さをイメージして壮大かつ派手すぎないアレンジにした」と語っていた。
後年の『小室ファミリー』が世の中を席巻していたTKブームの頃に、雑誌のインタビューで富野由悠季氏は「こんなに流行るんだと知ってたら小室君に土下座してでも映画のBGMを頼んでたよ」と冗談交じりに話していた。
作詞を担当した小室みつ子氏は「普段からアニメはあんまり見ない」こともあり、作詞するにあたって「関係者から貸してもらったアニメ版ガンダム（1988年当時で唯一入手可能だった1stガンダムの劇場版三部作）のビデオを観て参考にした」と云う。
小室みつ子氏曰く、「私なりのガンダムへの感想文」とのこと。
ここでは「イギリスで書いた覚えがない」とも記してあるが、アルバム『CAROL』のレコーディングセッションのためイギリスにわたったのは同年の6月であることから、時系列的には正しいと思われる。
曲のテーマは「人は罪を繰り返していく」こと、「結局人間は大々的な名目より、パーソナルに大切な人物のために戦う」ことの2点であり、曲中でもしっかりと歌われている。
関連動画
アニメ『機動戦士ガンダムTHEORIGIN』テレビ版では、LUNASEAによるカバー版が第3オープニングとして使用された。
