概要
動画の内容は、東京・渋谷の街に突如現れた怪獣(姿は某変身怪獣に酷似している)と銀と赤色に輝く巨人が戦いを繰り広げるというもの。
ウルトラマンと怪獣はこれまでのようなスーツではなくフルCGで描かれており、CGと実写の合成によってまるでハリウッド映画のような映像になっている。
台詞やナレーションは一切なく「IN A TIME OF DESTRUCTION(破壊が行われるとき)」「HE RETURNS(彼は帰ってくる)」「THE ULTIMATE BATTLE BEGINS(究極の戦いが始まる)」そして「7.7」といった文章が一瞬だけ表示されるのみ。
当時の円谷プロは「現時点では情報は非公開となっており、詳しいことはお答えできない」とだけコメントしており、ウルトラシリーズの最新作なのか、それともまさかのハリウッド映画化したのか、現時点では全てが謎に包まれている。
n/aは英語圏では一般的に「not applicable(該当なし)」或は「not available(利用不可)」の略称である。エフェクトや戦闘の高速化を目的としたCGに関しては今までのウルトラシリーズでも使われてきているが、ハイスピード撮影のような重厚なアクションをフルCGで行うウルトラマンは過去に例がなく、この場合は「not applicable」の意味で使っているものと思われる。
また、映像内の「7.7」という数字はウルトラマンの生みの親こと円谷英二の誕生日にあやかっているらしいが、これが何を意味するのかは不明。
後に、円谷プロと同じくフィールズ傘下のCG製作会社「デジタル・フロンティア」が制作を担当しており、実写版『GANTZ』や『BLEACH』でCGプロデューサーを務めた豊嶋勇作氏がプロデューサー、『GANTZ:O』の監督を務めた河村泰氏がCGディレクターをそれぞれ担当していたことが明らかにされた。
登場キャラクター
怪獣の出現に伴い渋谷に出現した、謎の巨人。その出自や正体は不明。怪獣は地下から出現したが、彼はどこから現れたのかはっきりしていない。
これまでの巨人達と比べても異様な存在で、人間と両生類の中間のような質感の肌、明確に存在する足の指、人間のように表情が変化する顔など、生々しく生物的な容姿が強いインパクトを与える(より宇宙人らしさが強調された姿とも言える)。
怪獣と激しい戦闘を繰り広げるが、決着が着く前に映像が終了するため、どちらが勝ったのかは不明。
- 怪獣
渋谷の地下から突如出現した巨大怪獣。出現した理由は一切不明で、共に出現した巨人と戦闘を繰り広げる。
四足歩行をする怪獣で、大きな一本角と額・背中に存在する無数の赤い発光体が特徴。背中の甲羅が半透明であるため、点灯した発光体が透けて見える。なお、発光体はその時々に応じて点灯・消灯する模様。
角からは熱エネルギーらしきものを放出し、その際に角が緑色に発光する。また、エネルギーを溜めて衝撃波を放つこともできるようだ。
その後
いかにも2016年7月7日に詳細発表あるいは企画開始されそうな映像であったが、公開から4年以上が経過した2019年6月時点で、続報は一切発表されていない。
円谷プロの親会社であるフィールズの2016年3月期決算資料に記載されている「大人向けのウルトラシリーズ」との関連を指摘する声もある。
同資料によれば、この大人向けシリーズはキッズ向けの作品とは明確に区別された別プロジェクトであり、16年度にテレビ展開/17年度に映画展開がそれぞれ予定されていた。しかし蓋を開けてみれば、それらしいウルトラシリーズは展開されないまま18年度を迎えているうえ、翌年度以降の決算資料ではこの企画への言及がなくなっている。これらに加えて、ちょうどこの年を境にフィールズの業績が悪化していることから、この「大人向けウルトラシリーズ」こそが「ULTRAMAN n/a」を含むプロジェクトであり、業績悪化に伴って中止されたのではないか、と推測するものである。
もちろん単なる憶測の域を出ていない(そもそも“大人をターゲットとしたシリーズ展開”自体は最近の決算資料にも記載されている)。
続報はもちろん、企画の中止や延期といったアナウンスも一切ないため、結局『ULTRAMAN n/a』は未だ謎のままである。
関連タグ
ULTRAMAN(映画) シン・ウルトラマン:初代ウルトラマンに新たな解釈をしたリブート作品という意味で、本作と共通している。