概要
初代『ファイナルファンタジー』から登場する最古参ジョブのひとつ。
公式作品でも「黒魔導士」「黒魔道師」の両表記が存在しているが、現在は
ほぼ「黒魔道士」表記に統一されている。
黒魔道師はとんがり帽子を目深に被り、顔が全く見えずに目だけが光っているというビジュアルがシリーズでも定番。
「メイジ」に相当する職業で、
攻撃・妨害・弱体・状態異常など攻撃的な魔法「黒魔法」を得意とするジョブ。
回復を得意とする白魔道士とは対をなすジョブである。
シリーズでもお馴染みの攻撃呪文であるファイア、ブリザド、サンダーは
元々黒魔法という扱いであり、更にスリプル、ポイズン等敵に状態異常を与える魔法も
習得できるので、敵の弱点に合わせて攻撃するメリットを教える存在として初期作品から
登場していたが、黒魔法というカテゴリ自体が『FF6』で一旦消滅した為
黒魔道師という概念自体も一旦リストラされる事になった。
『FF9』で黒魔道師のビジュアルそのままのビビが登場した事で復活を果たした…が、
『FF10』以降の作品では最初のバージョンではハブられる事が多くなり、
後に続編や海外版等が発売されると追加ジョブ・装備として登場という流れが多い。
シリーズにおける黒魔道師
ファイナルファンタジー
初登場作品。黒魔術師の上位ジョブで、黒魔道師になるとレベル8までの黒魔法を使用可能になる。
…が、本作時点では魔法の効果は誰が使っても一緒なうえ、高レベルの黒魔法に
実用性の乏しい罠魔法やバグで効果が無いものが入っていたり、
魔法の使用回数が少なく無駄に使うとすぐに枯渇する等ちょっと残念な面がある。
FC版では黒魔道師としては非常に珍しく顔を出しているグラフィックだが、
後に発売されたリメイク版では性能の上方修正と共にお馴染みの姿となっている。
ファイナルファンタジー3
風のクリスタルから得られるジョブ。レベル7までの黒魔法を覚え、
最序盤に習得+使い所が終盤まで用意されているためずっと使っていけるジョブ。
『FF1』で問題点だった魔法の使用回数もだいぶ増やされている他、
強制的に小人状態で進まなければ行けないパートでは黒魔法の火力が
圧倒的優位となるなど何かと優遇されている面が多い。
どちらも終盤~最終盤に入手できるジョブなのでそれまではPTに1人入れておいて損はない。
ただオリジナルのFC版であまりに状態異常魔法が強すぎたのか、リメイク版では弱体されている。
ファイナルファンタジー4
パロムの肩書として登場。他のキャラも黒魔法を使える者がいる。
本作の黒魔道師的なポジションのキャラは大体白魔法・召喚魔法等をある程度使える事が多く、
逆に召喚士のリディアも黒魔法が使えるが、黒魔道師であるパロムの方が早くメテオ等の強力な黒魔法を覚えるメリットがある。
ファイナルファンタジー5
風のクリスタルから得られるジョブ。お馴染みの高い魔法適正と低めの体力で、
3属性攻撃や補助魔法等を持ち、アビリティカスタマイズの幅が広い扱いやすいジョブとなっている。
その高い魔法適正は「黒魔法Lv6」を他ジョブに持っていく事でそのまま活かすことができ、
他ジョブでも小回りのきく戦いが可能になる。
ファイナルファンタジー9
ビビが登場。本作の黒魔道師たちは人間ではなく、霧から生み出された一種のゴーレムである。
A・B・Cの3タイプ存在するが、3種類以前に作られたプロトタイプの特殊個体も居る。
元々は自我を持たず、1年前後で機能停止するという使い捨ての道具のような存在だったようだが、
次第に自我を持つ個体が現れ始め、集落を築いて暮らしている。
能力の面では今までの黒魔道師と大体同じ。
ファイナルファンタジー10-2、ファイナルファンタジー12IZJS以降、LRFF13
無印で登場しなかったが、続編や海外版などで登場。
いずれの作品でも攻撃的な能力になっているが、『10-2』では強力な攻撃魔法が黒魔道師と
関係ないために若干不遇な感も漂う。
ファイナルファンタジー11
スタンダードジョブの一つ。システム上、他のジョブも精霊魔法を使うことはできるが
適正の高さでは黒魔道師の右に出るものはおらず、魔法アタッカー職の代表格。
サポジョブが設定可能なため、サポジョブ次第で立ち回りを大きく変えられるのも強み。
本作のバランス調整における紆余曲折に振り回されまくったジョブでもある。
β~サービス開始直後は最強ジョブの一つとして注目されたが、
二ヶ月すると敵に極端なレジスト率が設定され精霊魔法が全然効かなくなる、
そのレジスト率が見直されたと思ったら今度はレベリングPTにおける居場所を
赤魔道士に奪われたり、2010年のアプデではエンドコンテンツにおけるダメージソースとしての影が薄くなる
…と何度も浮き沈みを経験する事となった。
2013年以降のアプデでは魔法ダメージに大幅な補正が入る装備が登場し、
精霊魔法がかなり強化された事で存在感が増してめでたしめでたし・・・と思いきや
こうなったらこうなったで「連射の効いて消費MPも低い各精霊魔法のⅠだけ撃ってれば良いのではないか」という意見もあったりなかったりする。
NPCとしてはヴァナ・ディール最強最悪の黒魔道師シャントットが存在。
類まれな魔法の才能とコネでウィンダス連邦の院長となるが、前院長の暗殺未遂に留まらず
様々な事件を起こし国外追放→「クリスタル戦争」において1人で獣人軍の大部隊を
壊滅させるなどめちゃくちゃなスケールの活躍をした事でウィンダスの英雄として舞い戻った。
しかしその持ち前の性格の悪さから元老院首席でありながらウィンダスの要注意人物リストのトップに載っているなど
いろんな意味でぶっ飛んだ人物である。
NPCとして彼女が戦闘する所も見ることができるが、精霊魔法で文字通りプレイヤーと桁違いのダメージを叩き出している。
ファイナルファンタジー14
呪術士の上位ジョブ。
第五星暦に繁栄を極めた魔法都市マハを源流とし、「究極の破壊の力」を求めた魔道士シャトトが編み出した「黒魔法」を使役する。
しかし「魔大戦」による魔法の乱用によりエーテル環境が崩壊した結果、第六霊災が発生。以後黒魔法は歴史の闇へと葬られた。
第六星暦末、魔道士ククルカによって黒魔法の禁は解かれる。ククルカは志を同じくした三人の獣人族と共に黒魔法の完全なる復活を目指したがある理由から失敗、彼は自らを罪人としてマラサジャ収容所に置くと、百余年もの間、後継者が現れる日を待つ事とした。
本作ではあまり弱点属性を気にする必要はないが、各色の魔法を使いながら敵にダメージを与えていく遠隔アタッカー。
俗に「Nuker(ニューカー)」と呼ばれる、遠距離から凄まじい高火力を叩き込むのが最大の特徴にしてメリット。
反面詠唱を必要としきっちり範囲攻撃を避ける事も両立しなければならないため、舞台となる戦場やボス戦でやるべき事、敵がやってくる事がきちんと頭に入っていないとダメージが激減しやすいという弱点もある。
なお最初期時代に吉田プロデューサーが紹介した黒魔道師の戦い方として、
「サンダラをかけてdot(継続ダメージ)を入れる→ファイア系でダメージを稼ぎつつMPが減ったらブリザド系で回復」
をループさせるというものがあり、通称「吉田撃ち」と呼ばれていた。
現在は各スキルの仕様が変更、Lv51以降の新要素等もあるため必ずしもこうなるわけではなかったり、追加効果の発生具合によってやる事を変えたほうがダメージを増やしやすかったりもするが、dotを切らさないように更新しながら雷→火→氷→雷…とループさせていく点は大体同じである。
吉田Pがメインとしているジョブはこの黒魔道士。その立ち回りは現行トップ勢に並ぶほどの腕前と評される。
新作コンテンツをプレイしながら紹介する際はミンフィリアコスチューム&ツインテールのララフェル女性の黒魔道士でプレイする事が多い。通称「吉魔」。
関連タグ
黒魔術師……『ファイナルファンタジー』での下位職
魔人………『ファイナルファンタジー3』での上位職
主な黒魔法……ファイア ブリザド サンダー フレア(FFの魔法の一覧も参照)
関連キャラ……パロム ビビ 黒のワルツ ルールー シャントット クロマ
その他・……魔法使い 魔術師 メイジ ウィザード(開発当初FFの作品群だったバハラグでの名称)