CV:島田敏
「生の感情丸出しで戦うなど。これでは、人に品性を求めるなど絶望的だ。」
「墜ちろ、蚊トンボ。」
「常に世の中を動かしてきたのは、一握りの天才だ!!」
「貴様か、サラを惑わしたのは!!」
概要
地球連邦政府の木星資源採掘船ジュピトリスの責任者。
階級はTVでは大尉、劇場版では大佐。
木星船団を統率する指揮官であり、いわゆる「木星帰りの男」。
自らを「歴史の立会人」と称して傍観者的立場を決め込むものの、長年に渡る木星圏での生活は彼にある種の悟りを開かせるものだった。
ニュータイプの資質を有し、自身にとって有利と思える人物を惹き付ける天性の魅力を備える一方、他者に対し傲岸な態度をとり、反感を買う面もあった。
事態を予見する洞察力、優秀なモビルスーツを独自に開発する知識を備えた天才肌の軍人である。
パイロットとしての能力もとても高く、自ら開発したニュータイプ専用機ジ・Oでファンネルの挙動すら予測し、これを完全に封じている。
最終的にバイオセンサーの力を解放したカミーユに操縦を奪われるまで、作中一度も直撃弾を被弾することがなかった。
戦闘で発揮されるニュータイプ能力についても、ハマーンと互角に渡り合い、カミーユの精神を崩壊に追い込むほどの力があり、シャアをニュータイプのなり損ないと揶揄するシーンも見られた。
そうした自らの能力に対する絶対の自信か、劇中ではノーマルスーツを一切着用しなかった。
シロッコの思想
シロッコは劇中で「この戦いが終わった後は恒星間旅行にでも行く」と語るなど、権力を掌握することそのものには興味が無かったように描かれている。
一方で天才が世界を引っ張っていく、そして自分はその天才であることを仄めかす発言も多い。
シロッコはティターンズに与しながらも、「重力に魂を引かれた人々の解放」という、エゥーゴの理念と同じものを掲げている。
ただし、自分の理念の詳細を語ることは無かったので、劇中からは具体的な指針はわからない。
「情勢を操り世界の流れを決める事はするが、その後の具体的な統治をするつもりは無い」とも取れ、ハマーンがシャアに「共に世界の事を考えよう」と呼びかける際、シロッコを指して「小うるさい見物人」と揶揄する場面もあった。
シロッコは男性的権力、或いは個人的才能のみで世を治めることは出来ないとして「女性による世界統治」を提唱している。
彼はサラ・ザビアロフやレコア・ロンドといった女性を配下に置いており、自らの感性をも研ぎ澄ませていたという。
彼女らがシロッコの野望を達する為に、その尖兵としての役割を担っていたことは確かであるが、決してシロッコは彼女らを単なる手駒と捉えていた訳ではなく、彼女らの中に己の持ち得ぬ異性なるがゆえの美点を見出し、一個の男性として誠実に学びながら接していたと思われる。
それ故、サラが戦闘中に自らを庇って戦死した折、普段の様子からは考えられないほどシロッコは激怒し、彼女を撃墜したカツ・コバヤシへと銃口を向けている。
また、一方で優れた技術的・政治的才能を有するシロッコは、自らの野心を心中に燻らせていた。
彼が戦乱に身を投じた真の理由は、木星という僻地で持て余していた己の才能を、戦場という舞台を借りて存分に発揮することであったとする見方もある。
シロッコと対峙したシャアは、彼をして「役者」と表現している。結果として彼の才能は、更なる災いの種を呼び込むことに繋がり、他者を自分の野心のために道具にする傲慢さ故に「究極的な最高のニュータイプ」と称されるカミーユの怒りと、そして死んでいった者達の「魂の念」によって、その野望に終止符を打たれてしまう。
設計したモビルスーツ
名言台無し集
「生の⚪︎⚪︎⚪︎丸出しで戦うなど。これでは、人に品性を求めるなど絶望的だ。」
「常に世の中を動かしてきたのは、一握りの天サイヤ人、シロッコリーです。」