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オーフェンの編集履歴

2015-11-19 14:18:53 バージョン

オーフェン

おーふぇん

秋田禎信によるライトノベルシリーズ「魔術士オーフェン」シリーズの通称、あるいは同作の主人公である青年。本項では後者について述べる。

魔術士オーフェン』の主人公

もしくは、作品そのものをさすタグ。


人物概要

 本編開始時20歳。元「牙の塔」のチャイルドマン教室に所属していた魔術士

 戦闘技術、中でも暗殺技術を得意とするエリートだった。

 本名(生誕時の名)はキリランシェロ・フィンランディ。のちに両親が渡航先で客死して孤児となったためにフィンランディ姓を剥奪されて名乗れなくなる。(本作の世界観では姓を名乗れるのは土地の所有者と定められている)

 黒髪黒目、更には全身黒ずくめの服装と、とにかく黒を好む。最もこれは彼特有の嗜好ではなく黒魔術士という人種に共通するものである。はぐれ旅においては、旅のお供に弟子のマジク、なぜか付いてきた商家の娘クリーオウを連れている。

 性格はキリランシェロ時代から5年間の放浪を経て、その間武装盗賊に身をやつしていたこともあったようで、素直で優しい素朴な少年の面影はどこにもなく、完全に目つきの悪い粗暴でなにかにつけて物を壊したがるチンピラに成り果てた。

 しかし元は「牙の塔」でも年間主席を取るエリートであり、その知的能力は衰えておらずマジクの学校宿題である歴史レポート作成を手伝った時は大陸の主要な出来事をすらすらと諳んじて「あんたって大陸の歴史を全部暗記してるわけ?」と呆れられる。

 幼少期から孤児→苦学生→旅人→盗賊→ニート→貸金業者(素寒貧)→旅人と壮絶な人生を送ってきたため、『スレイヤーズVSオーフェン』で「一番心に残っているご馳走」と聞かれて「割引じゃない缶詰と答え、リナが考え着いた豪華な食事を見てキリランシェロ時代のキラキラした瞳を取り戻していたほどの貧乏性。


 また魔術士の一般的倫理として性差廃絶主義があげられるが、彼もそれに近いものを持っている。ただしそれが女性に暴力を振るう言い訳として使われる局面も……


 魔術士としての腕前は大陸でもトップクラス。

 「はぐれ旅」初期は訓練をドロップアウトしていたことなどから5年前より弱くなっていたが、強敵との戦いを重ねていくにつれ徐々にかつての強さを取り戻し、やがて過去の自分や師を超える力を身につけていく。


来歴

【無謀編】

「牙の塔」出奔から5年を経てトトカンタにたどり着き、無一文のままマジクの父・バグアップの経営する宿屋に居候する。その際にサマンサと出会いモグリの金融業を営むこととなるが、その粗暴な性格から「七人中、六人が逃げて、五人を取っ捕まえたが、その時点でとりあえずになりそうな財産を持っていたのが四人しかおらず、返す気があったのがそのうち三人しかいなかった。更にそのうちのひとりが途中で気が変わって逃げ出し、残りのふたりもひとりは交通事故で椎間板ヘルニア起こして緊急入院、もうひとりは食い逃げ警察に捕まり、留置所で警官殴って刑務所行き」という壮絶な結果に終わり、と残飯だけで暮らすほどの赤貧生活を営むこととなる。

ちなみにカウントしていない奴がボルカンである。

漫画版では設定を単純にするために貸金業には手を出しておらず、ボルカンにはポケットマネーを貸したことになっていた。生計は大陸魔術師同盟からの依頼を受けて何とか保っていた模様。


【第一部】

ボルカンの口車に乗せられて結婚詐欺を働く羽目になってしまい、そこで偶然怪物と化したアザリーと再会したことから「はぐれ旅」の物語は始まる。

結局この騒動は師チャイルドマンのと引き換えにアザリーが生還を果たすが、当初はオーフェン以外の人間には伏せられていた。

その際アザリーを人間にもどすのに使われた天人の遺産「月の紋章(バルトアンデルス)の剣」をボルカンが持ち逃げしたことで、それを追いかける形で新たに弟子としたマジクと勝手についてきたクリーオウらとともに再び旅に出る。

その先でタフレムに5年ぶりに帰還するが、アザリーによる殺人人形を使った『偽キリランシェロ』事件やチャイルドマン教室とウオール教室の抗争に巻き込まれ、ここでかろうじて残っていた上級魔術士の資格を剥奪される。またその際同時に大陸魔術士同盟の籍も抹消された。(これは作中においてオーフェンは法的には魔術士と名乗ることを許されなくなったことを意味する)


その後アザリーを追いかける形でキムラック教団の内部抗争に関わり、死の教師のひとりであるメッチェンの手引きでキムラック内に侵入。

ここで死の教師ネイム・オンリーに襲われ彼を殺したことで一時的に魔術能力を喪失。

神殿の最奥で死の教師の長、クオ・ヴァディス・パテルと戦うが「詩聖の間」の中を見てしまい気をとられた隙をつかれ拳銃で撃たれ地下湖に転落。

アザリーが彼を助け上げ再びクオに挑むも、音声魔術の最秘奥やそれに匹敵するクラスの大魔術である擬似球電や自壊連鎖、擬似空間転移の弾体射出ですら防ぐクオの「緋魔王」の前に魔術の使えないオーフェンらは苦戦を強いられるが、クリーオウやメッチェン、サルアらの乱入に加え、落ちてきたボルカンによって魔術を取り戻したことでなんとかクオを倒す。

しかし死に際に女神の侵入を防いでいたオーリオウルをクオが攻撃、このためかろうじて押しとどめられていた女神がキエサルヒマ大陸側に侵入。

これを防がんとしオーリオウルに加勢すべくアザリーはオーフェンを制止を振り切って肉体を棄て精神士になり、アイルマンカー結界は「詩聖の間」から聖域の真上へと移動した。


再び行方不明になったアザリーを追うべく、オーフェンは三度旅に出る。


【第二部】

アザリーを追ううちにドラゴン種族の聖域が放つ密偵「ドッペル・イクス」と接触を重ねるオーフェン。

やがて滅びに瀕する大陸の命運を握る女神と聖域に隠された秘密を知り、「十三使徒」らとともに聖域の最深部を目指す。

やがてたどりついた聖域「第二世界図塔」の中で兄弟子コルゴンを退け(厳密には退けたのはオーフェンではないのだが)、5年前からずっと追ってきたアザリーの最期を看取りつつ魔王術者としてアイルマンカー結界を崩壊させる。

これは「絶対の安全を求めようとする意志があるからそこに必ず隙間が生じ、破局が押し寄せる」「結界があるから来る、なければわざわざ来ない」という言葉遊び的なバランスによるもの。

この直後、「これで明日の確実な破滅はなくなったが、おかげで明後日には滅びるかもしれないけどどうするのか」という意味のことを問われたオーフェンは「確かにそうだが、そんな心配をするのが現実的か?」と答えている。


この聖域での一件が一段落した時点でオーフェンはクリーオウやマジクと別れ、再び一人旅に戻っている。

後の展開の構想もすでに用意されていたものの、富士見ファンタジア文庫での刊行当時はこの時点で完結となっていた。


【第三部】

遅れて海を渡ってきたマジクやコルゴンとの再会、開拓団のサルア派とカーロッタ派の合流による抗争、第6の神人種族(劇中で認定された順)デグラジウスの襲撃に対する偽典構成による魔王術での封印など数々の出来事があると語られているが、この時間軸について物語が書かれる予定はない模様。



【第四部】

2部から20年が経過した4部では魔王スウェーデンポリーの名を冠した魔術学校の校長の職に就いている。定職に就き定住する土地(と家庭)を得たため生家であるフィンランディ姓を取り戻しオーフェン・フィンランディを名乗る。

その他原大陸議会非常権議員、外交委員、騎士団外部顧問など数々の要職を兼任する原大陸一の最高権力者となるが、ラモニロックの死後後を継いだカーロッタ率いるキムラック派との複雑で難解な暗闘、原大陸で遭遇した女神に次ぐ神人種族による壊滅災害、キエサルヒマ大陸から持ち越された魔術士の社会的人権問題、そしてスウェーデンボリー魔術校長学校校長としての日々の雑務など、数々の懸案に追われる日々を送っていた。


4部ではヴァンパイアたちの捨て身の攻撃で戦術騎士団が半壊する大打撃を受け、その責任を取る形で議会によって拘束されるが、キエサルヒマからの「リベレーター」と名乗る勢力の登場を受け脱走、一時的に戦術騎士団の指揮官として復帰する。

しかし最終的には開拓民を救う代わりに魔術士社会が破滅することを良しとしない部下の裏切りを受け、戦術騎士団は彼の指揮下を離れてしまう。

同時にスウェーデンボリー魔術学校も解体された上再び手配されることになり、またもはぐれ者に戻るが、部下からの裏切りも特に理不尽とは思わずむしろ当然と受け止めており、最終的な結果にも特に不満はない様子だった。


呪文

彼は基本的に「我○○、△△の××」(○○には動詞が入る)もしくは「我が○○に、△△の××」と言った形式の呪文で魔術を使用することが多く、これはコルゴンも同様。原作小説やアニメでは「我○○」、漫画版では「我○○」の形式で使用される。


余談

牙の塔を自身の意思で出奔して以降、本人はやりたい放題してきたつもりだが、実際には常に誰かの都合や意図に振り回されており、厄介事に巻き込まれ続ける多難な人生を送る不幸体質。作中では占い師から「あちこちの女から言い寄られ、年上の女にはいいように利用され、年下には振り回される」と呼ばれていた。


また、「オーフェン(Orphen)」は作中では「孤児」の意味とされているが、「孤児、孤立している」の意味の英単語はorphan、その読みの仮名転写もオーフンであり微妙に異なることに注意。


関連タグ

無謀編 はぐれ旅 師匠 キリランシェロ

男女平等パンチ


後日談 秋田禎信BOX

あいつがそいつでこいつがそれであいつ以下略) あいつ こいつ あいつ・挿絵風

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