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ローマ教皇の編集履歴

2018-03-23 05:33:53 バージョン

ローマ教皇

ろーまきょうこう

ローマ教皇はカトリック教会の最高指導者。

キリスト教の最大派閥であるカトリックの最高指導者をさす。単に教皇とも。


概要

 本来はローマ帝国の首都ローマ司教であり、次第に権威を得てカトリック教会の指導者となったものである。十二使徒の一人ペトロの後継者を自認し、権威の源としている。

 ただしこれはあくまでもカトリックの最高指導者というだけであり、ローマ教皇はけっして全キリスト教会の第一人者というわけではない。

 たとえば正教会においてはこの人物の優位を認めず、数ある総大主教の一人としか見なしておらず、さらにはプロテスタントそもそもローマ教皇の権威を否定するところから始まっているため、その権威は認められない。

 現在においてはイタリア国内に存在する都市国家バチカン市国』の長でもあり、事実上国家元首であり、これによって世俗の権力から独立している。

 死亡および退位(辞任)によりその座が空位となった場合の選出に当たってはコンクラーヴェという選挙により枢機卿たちの中から選ばれる。


教皇不可謬説

 この人物が誤解されやすい要素として「教皇不可謬説」というものが存在する。

wikipedia:同項目によると

「信仰および道徳に関する事柄について教皇座(エクス・カテドラ)から厳かに宣言する場合、その決定は聖霊の導きに基づくものとなるため、正しく決して誤りえない」

という教義である。

 このことは信仰および道徳に関する事柄に限定されており、さらには宣言までには正式な手順を踏む必要があり(つまり「旅先などでとんでもない発言をしてもそれは誤りえないものとはならない」わけである)、またそもそも教会の過去からの教えに矛盾してはならない

 行使された(と解釈されている)のは歴史上数回しかなく、それらも全て長期間にわたって浸透していて誰もが信仰している教えを正式な教義として宣言したものでしかない。今後もめったに行使されることはないだろう。よって字面から想像されるような教皇が口にさえすれば何でもかんでも真実になる、という話ではない


表記

 この人物に関しては日本語ではローマ法王法王法皇ではないことに注意)という表記も存在するが、カトリック側は教皇」表記を推奨している。これは、「教」という漢字がその在り方に合致していること、「王」という漢字が世俗の君主のイメージであることが理由である。

 このようなことになったのは、カトリック側が表記を統一したのが1981年のヨハネ・パウロ2世の来日がきっかけで、実はつい最近(といっても30年以上経っているが)のことなのである。それまではカトリック側でもPāpaの訳語が揺れていたらしい。バチカンの日本大使館は「ローマ法王庁大使館」表記で届け出られていて、同時期に日本政府に表記変更を求めたが、クーデター等のはっきりした政変がなければ変更は認められないと突っぱねられて現在に至っている。

 敬称は「聖下」であるが、日本政府は「台下」の表記を用いている。「猊下」の表記も見られるが、カトリック教会においては基本的に枢機卿の敬称として使われている。「聖下」は英語の「His Holyness」への訳語として作られた新しい敬称である。

第二バチカン公会議を主宰したヨハネ23世以降の教皇は、現代日本語に即した訳語で名を表記するが、それ以前の教皇はラテン語の表記をそのまま使うため、例えば前教皇の名がベネディクト16世と表記されるのに対し、第258代教皇は「ベネディクトゥス」15世と表記することが多い。ただし現代でもラテン語で名を表記する例はしばしば見られるし、逆にそれ以前の教皇を現代語訳する例もある。


序数

 近現世のローマ教皇の大半は、かつて別の教皇が使用した名前を再使用する。例えばベネディクト16世の本名はヨーゼフ・アロイス・ラッツィンガーであるが、前15代のベネディクト(ベネディクトゥス)に続く形でこの名を使用した。歴代で16人目のベネディクトの名を使う教皇であるため、ベネディクト16世である。

 ヨーロッパの大半の国の君主でもそうだが、原則的に初めて使われる名前に「1世」がつくのは、後世2世以降の同名を使用する教皇が誕生した時である。

現ローマ教皇フランシスコ即位の際日本では「フランシスコ1世」と当初したのに対し、本国よりわざわざ1世をつけないよう要請があったほどである。長らく新聞各紙などは「ローマ法王○○x世は~」と、教皇であることを前に表記した上で敬称を省略出来る形にすることが慣例化していたが、これ以降フランシスコ教皇に対しては「ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は~」という表記に改めている。

 なお、歴代の大半の教皇の序数は順に数えられているが、歴代最多の使用回数を誇る「ヨハネ」(ヨハネス)のみ番号にズレが発生している。最後にこの名を使った教皇は1958年から1963年にかけて在位したヨハネ23世であるが、歴代で正式に認められたヨハネは21人しかいない。

 このうち16世は対立教皇(カトリック教会内での対立により正規の教皇とは別に立てられた教皇で、中世以前にしばしば例が見られる)のみが名乗り、ヨハネス20世という教皇は歴代で一人も存在しない。

これは、14世と15世の間にもう一人ヨハネスという教皇がいたという説に基づき、当初「15世~19世」に当たる教皇を「16~20世」と勘定したためである。また、対立教皇は時代の背景によりしばしば正規の教皇と見做されたり、そうでなかったりするので、16世(21世即位の時点では17世)は対立教皇ヨハネス・フィラガトスの正規の番号として処理され、次のジョバンニ・シッコはヨハネス17世として即位した(21世即位の時点では18世と見做されていた)。

序数が修正される前にこの基準に基づきヨハネス21世が即位したが、今日ではヨハネス19世以前の教皇は正しい序数を名乗ったと見做し、したがって20世の名は飛ばされている。また17・18・19世の序数修正が更なる混乱の要因になるため、ヨハネス16世も歴代の序数に組み込まれたままである。

ただし、対立教皇としてヨハネス23世はもう一人存在する。そのため、対立教皇を含めた教皇ヨハネス(ヨハネ)の人数は、序数通りの23人となる。


その他

女性のローマ教皇は誕生していない。これはカトリック教会において女性司祭が禁じられているからで、聖職者になれない以上は教皇にもなれないという論理である。

ところが、9世紀には女教皇が存在していたという一種の伝説がある。ヨハンナといわれるその教皇は、男装して性別を隠すことで教皇になったが、後に身籠って出産してしまった…といわれるが、真偽は不明であり、カトリック教会はそのような教皇の存在を認めていない。

また、ヨハンナがヨハネスの女性名であることから、前述の教皇ヨハネスがもう一人存在したという説のもう一人とはヨハンナを指し、存在を抹消するために数え直したという説も存在する。


現在のローマ教皇

現教皇は2013年3月から在位しているアルゼンチン出身のフランシスコである。


関連タグ

神父 司祭 司教

ローマ教皇庁 教皇領

老魔法王


ピクシブ百科事典に記事のあるローマ教皇

アレクサンデル6世(在位1492年~1503年)

ヨハネ・パウロ2世(在位1978年~2005年)

ベネディクト16世(在位2005年~2013年)

フランシスコ(フランシスコ1世)(在位2013年~)

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