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ガトランティスの編集履歴

2018-03-29 15:27:30 バージョン

ガトランティス

がとらんてぃす

『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』『宇宙戦艦ヤマト2』に登場する架空の星間国家で、白色彗星帝国やガトランチスという呼称もある。リメイクアニメ『宇宙戦艦ヤマト2199』では、大ガミラス帝星の敵対勢力として登場しており、さらには国家モデルや民族性などが大幅に変更されている。2202でも引き続き登場し、その正体が明かされる。

概要(オリジナル版)

 『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』及び『宇宙戦艦ヤマト2』に登場する架空の星間国家で、地球側では白色彗星帝国と呼ばれている。他にもガトランチスという呼び方もある。移動しながら各宙域を支配していく強大な軍事国家であり、白色彗星帝国の本星は人工的に造りだされた移動都市そのものである。知名度はガミラスより劣るが、軍事力は作品中トップ(明確な戦力表現は無いが、アンドロメダ銀河の規模からして作中で最大の戦力を保有していると考えても不思議ではない)。

 国家元首ズォーダー大帝。作中での彼が語るところによると、宇宙を統一する旅は先祖の遺志であり、過去から未来永劫へと続く、彗星帝国ガトランチスの心であるという。「全宇宙は我が故郷!!」「この宇宙は、我がガトランチスの遠大な旅の為にある」というスローガンを掲げながら、進路上に存在する邪魔な星は破壊し、利用価値があると判断した惑星は占領・植民地化することで、全宇宙の覇権を握ることを目指している。

 ガトランチス人は、肌の色が緑色で、眉毛と髪の毛が一体化しているのが大体の特徴である。


モデル

 モデルが明確なガミラス帝国やボラー連邦などとは違い明確に元ネタとなる国家は存在しないようであるが、人工国家・超高層ビルの集合による摩天楼などのイメージからアメリカがモデルであるという説も存在する。登場人物名はバルゼー(アメリカのハルゼー提督)、ゲーニッツ(ドイツのデーニッツ提督)、ゴーランド(イギリスのホーランド提督)、ナグモー ※(日本の南雲提督)など、多国籍の軍人の名前、もしくはズォーダー(ソード)、サーベラー(サーベル)など武器の名前からもじられている。


※ナグモー提督は名前のみ登場で実質没設定キャラである。

勢力圏

 地球に侵攻した時点では、すでにアンドロメダ銀河を制覇したことが判明している。


彗星都市

 白色彗星帝国の本星は、高速中性子と高圧ガスが形成する純白の巨大彗星の形態をしている。ただし、彗星の尾が進行方向と常に逆向きに形成されているなど、本物の彗星とは異なる。実はこの巨大彗星の姿は、一種の擬態であり、吹き荒れる高速中性子と高圧ガスは、核となる人工要塞惑星(本体)を包み込むバリアーとしての役割と、対惑星級の破壊力を備えた攻撃兵器を兼ねているのである。彗星形態のときの大きさは、作中の説明によると直径6600km(地球の直径の約半分)ほどある。


軍事力

 劇中で登場したのは本拠地である彗星都市と、そこに配備されていた艦隊のみ。それだけでも地球防衛軍の総戦力を上回る規模の兵力である為、決して侮れない。更にアンドロメダ銀河は地球やボラー連邦のある銀河系の3倍ぐらいある巨大銀河であるので、国家全体の総戦力もガルマン・ガミラス帝国ボラー連邦を遥かに上回る可能性もある。

 軍事技術では、敵勢力中でも珍しい回転速射砲塔と呼ばれるビーム兵器を通常兵器としている。これはマウントボールの様な形をしており、側面には多くのビーム発射口が一周するように並んでいる。これがガトリングの要領で回転して次々とビームを発射すると言う、威力よりも速射や乱射を主軸にしたタイプである。

 また所有艦艇も侮れないものが多い。まずショックカノンに負けず劣らずな衝撃砲を搭載した大戦艦、惑星さえ吹き飛ばせるミサイルを搭載したミサイル艦、回転速射砲塔を多量に搭載した彗星帝国駆逐艦、機動性を重視した高速中型空母、上下に飛行甲板を有する超大型空母、等々、ガミラス艦艇をも圧倒する一面もあるのは事実である。


帝国内部の事情

 この様に強大な大国としてふさわしい軍事力や支配権を有しているガトランチスだが、内部の事となると、やや事情が異なってくる。ありがちと言えばそれまでであるが、帝国内部には権力闘争が著しい問題となっていた。

 特にTV版では、サーベラーとゲーニッツの確執が浮き彫りになっており、互いの脚を引っ張り合おうとする始末である。時には客将デスラーを追い落とそうと手を組んだりしたが、大帝にばれて叱責を被ることになった。

 一方で何の罪もないのに巻き添えを食らった高官が1人存在する。それがラーゼラーであり、彼は職務を全うし、時として大帝にヤマトの乗組員侵入の報告をすべきだと進言していた。なのに、サーベラーとゲーニッツの巻き添えを食い、連帯責任として崩れ去れる彗星都市に置き去りにされてしまった。なお、ゲーム板ではもっと冷酷な性格になっていたが、結局は死亡する…。

 この様に、TV版では大帝の尊大さや、デスラーとの友好関係が出ている反面、部下たちの失態が前面に出てしまい、それが結局は帝国の衰退を招く結果となったのは言うまでもない。


劇場とTV版の差異

 TV版と劇場版で多少の差異はあるものの、土星圏決戦に参加した地球防衛軍の艦艇はほぼ全滅、月も主砲で火の海に、アフリカ大陸を始めとする地球上の各地域も超巨大戦艦の砲撃で壊滅させられている。

 これらの結果、地球側はガミラス戦役を生き抜いたベテラン軍人の大半が死亡し、人材不足が極まる状態に陥った。このダメージは後の暗黒星団帝国ディンギル帝国との戦いまで影響しており、シリーズ全体を通して最も地球に被害をもたらした星間国家といえる。


主な人物

ズォーダー(ガトランチス大帝)

サーベラー(総参謀長・支配庁長官)

ラーゼラー(支配庁宣伝・軍事総議長)

ゲーニッツ(遊動機動艦隊司令長官)

バルゼー(第1機動艦隊総司令官)

ゲルン(空母機動部隊司令官)

ナスカ(前衛艦隊司令官)

ゴーランド(ミサイル艦隊司令官)

デスタール(前衛第2機動部隊隊長)

メーザー(一般兵士)

ミル(監視艦隊司令)

ザバイバル(格闘兵団指揮官)


所有艦艇

大戦艦

大戦艦

回転速射砲塔とインパクト大の艦橋が名物の戦艦。


超大型空母

白色彗星帝国超大型空母

その名の通りの巨体を誇る宇宙空母。主艦体の上下に航空甲板があり、艦体後部の艦橋及びエンジン部を軸に一回転させるギミックが特徴的。ギミックの意味?ガトランチス人に聞いてください。


高速中型空母

高速中型空母ナスカ

量産された空母……だが数を生かした航空戦力こそ圧倒的だが個艦単位だとこれといって特色がない。


ミサイル艦

ゴーランド率いるミサイル艦

艦首に巨大なミサイルを2基装備した艦。そこを敵に攻撃されたら危ないのでは……


駆逐艦

白色彗星帝国の高速駆逐艦

 大量生産されている駆逐艦で、接近戦での火力は圧倒的。

映画「さらば」ではその能力を存分に発揮する…が「2」ではやられ役。


潜宙艦(スペースサブ)

要するにステルス艦……だが実は艦体を黒く塗っただけだったりして後発の同種の艦艇に比べ微妙。


輸送艦

特にこれといって説明することもない揚陸艦。びっくりするくらいマイナー。


メダルーザ

ガミラスより技術供与された瞬間物質移送機の技術を応用し、直撃すれば主力戦艦も一撃で爆散する威力の超巨大火炎を直接ワープさせて攻撃する「火炎直撃砲」が最大の目玉。地球防衛軍の拡散波動砲の射程を遥かに上回り、その特性上回避行動も困難な為、土方竜提督率いる防衛艦隊に大損害を与えた。反面それ以外の武装はお粗末で、艦正面の連装砲だけ。


超巨大戦艦

ヤマトよ永遠に

彗星都市内部に搭載された超巨大戦艦。多大な犠牲を払いガス帯を取り払い、動力炉を破壊してやっと勝てた…と思いきや、内部からこれが登場し絶望を振りまいた。

副砲だけでヤマトを穴だらけにし、主砲はアフリカ大陸を始め地上を壊滅させており、これ一隻で冗談抜きで地球を滅ぼせそうな程の破壊力を持つ。まさに最凶の戦艦である。

艦名は不詳だが関連作品では「パラドックス」や「ガトランチス」等と名付けられた。


航空機・宇宙艇

艦上戦闘機イーターⅡ

 ガトランチスの主力戦闘機。デスバテーターが万能すぎるせいでいまいち影が薄い。

艦上攻撃機デスバテーター

デスパーテーター

 カブトガニ型の大型航空機。ガトランチスの主力機で巨体のわりに空戦までこなす万能機。

大型長距離艦上戦略偵察機

 デスバテーターのバリエーション。機体上下にレーダーを搭載し黒塗りのステルス塗装を施している……が「2」でそれが仇になり背後にワープアウトしたヤマトに気付いてもらえずそのまま蹴飛ばされた。

T2陸上迎撃機

 「さらば」にのみ登場する機体。ゲーム版では艦爆に設定変更された。

迎撃戦闘機パラノイア

 都市帝国防空用の機体。コクピット内の構造がかなりパイロットに負担を強いる。

小型艇

「2」に登場した……謎のメカ。正直用途が謎。ホント何なんだろう、コレ



概要(宇宙戦艦ヤマト2199 宇宙戦艦ヤマト2202

2199

 『宇宙戦艦ヤマト2199』にも「ガトランティス」という名で登場した。当初はガミラスから『蛮族』と呼ばれ忌み嫌われており、小マゼランで度々侵攻してきていた模様。ガル・ディッツが予断を許さないと言うあたり、やはり侮れない存在であることが伺える。

 その存在が明らかになったのは第11話の冒頭、辺境星域に展開していたガトランティス前哨艦隊とドメル率いる第6空間機甲師団と交戦時である。14話、21話でもガミラスの捕虜となったガトランティス人が登場。劇場版『星巡る方舟』でも、帰路の途中であるヤマトに立ちはだかってくる。

 因みに発音のイントネーションの違いから、ヤマトの事をヤマッテと呼んでいる。また敵国であるガミラスのことをガミロンの青虫と呼んで侮蔑している模様(あくまでグタバ方面のゴラン・ダガームらがそう言っており、ガトランティス全体でそう言っているとは限らないので注意)。

2202

 続編の『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』にも引き続き登場する。ガミラス・地球連合艦隊と戦闘を繰り広げている模様。また、国家元首がオリジナル版と同様にズォーダーであることが判明した。多数の機動艦隊を用いて、ズォーダー大帝指導の下、全宇宙に対して根こそぎ苦痛を取り抜くという信念の元、テレザートを攻略する。

 また2202において、2199では明らかにできなかった部分が次々と明らかにされている。同時に、ガトランティスの全貌はオリジナル版とは大きく違っている。

 なお、国家名は白色彗星帝国とも呼ばれている模様。


帝星ガトランティス

2199

 本星や政治体系が明らかにされていないものの、ガミラスからはガトランティスという国家名である事は把握されていた。視聴者に対しては帝星ガトランティスと紹介されており、これが移動性の都市の事かは不明のままであった。支配者は大帝と呼ばれる人物(『大帝』という単語を、ガトランティス語で『ズォーダー』と呼ぶ模様)である。

2202

 オリジナル同様に本拠地を彗星に擬態しており、移動する国家である事が明らかになっている。たさし、その内部における本体はオリジナルの比ではなく、火星並の巨大さを誇るものとなっていた。


モデル

 本作におけるガトランティスは、オリジナルのものとはかなり形態の異なった勢力として描かれており、より野蛮さや傲慢さ、力強さと勇ましさと正に『蛮族』に相応しい姿になっている。これに関して出渕裕総監督は、「別々の星に生きているのだから、根本的に社会進化形態も考え方も違うだろう」という解釈のもと、オリジナルとは違う雰囲気を構築した。

 そのモデルとしては、ガミラスが第2世界大戦のドイツをモデルにした為に、その差別化の意味も含めて中世の国家をイメージしていた模様。特にオリジナルでは、移動しながら地域を征服する様子からして、モンゴル帝国を一番近いイメージとしたと考えられる。

 また役職名も丞相都督といったものが出ており、顔つきや髪の毛の纏め方も、どこか中国的だったりする。さらに鎧は中世ヨーロッパ風、陣羽織は戦国時代の日本、と国は違えど世界時代は中世的であることが分かる。


政策・方針

2199

 主な政策等は明確にされていないが、『星巡る方舟』において幾つかの情報が見えてきた。

 まず科学知識を有する者のみを「科学奴隷」なる捕虜とし、戦士(兵士)は男女問わず殺してしまっている。これは、他国の科学知識をガトランティスの一部にしてしまうことで、自国の科学技術の向上の足しにしている為である。

 その典型的例として、火焔直撃砲は他国の文明技術(ガミラス人による瞬間物質移送機技術も含まれていた)の融合によって誕生した兵器である。これは大帝の意向でもあるらしく、こういった他国技術の吸収によって自国の発展と存続にも繋げているようで、現在は惑星シャンブロウの遮蔽技術を欲している模様。


2202

 帝星ガトランティス指導者のズォーダーが目指すのは、ガトランティスの手によって全宇宙から苦痛を根こそぎ取り除く『大いなる愛』を求めて、幾多の宇宙を駆け抜けては星々を席巻する。その対象としてテレザート星を攻略し、テレサの大いなる力を利用しようとしている模様。

 また2202にて真田副長は物を造り出すことは出来ても修理するという概念は無いと推測しており、兵器や技術開発は科学奴隷に頼りきりであると思われる。


軍事力・技術力

 小マゼランにどれ程の艦隊戦力を派遣しているのかは不明である。ただし、各艦艇の性能はオリジナル譲りの重武装を施しており、圧勝しているイメージが強いガミラスの戦闘艦艇でさえ、油断するとハチの巣にされてしまいかねない。

 また2202になって明らかになる、前代未聞の超巨大兵器も登場するうえに途方もない戦闘艦艇数を保有している事が明らかになっている。


  • 回転速射輪胴砲塔

 オリジナルでの回転速射砲塔は、輪胴砲塔という名称に改められている。基本構造はオリジナルとほぼ一緒であるが、砲門1つにつき小型ビーム砲が4門1セットになっているのが特徴的。これは速射輪胴砲塔だけでなく、メガルーダの大口径徹甲砲塔も4つのビーム砲口が束になっている。

 これを主武装としており、対空火器としても強力な弾幕を張ることが可能で作中ヤマトのミサイルを迎撃できたのは、現在ではガトランティスだけである。


  • 量子魚雷

 本作特有兵器のとして、量子魚雷と呼ばれる特殊兵器も存在する。これは空間跳躍機関のエネルギーを利用した投擲兵器の一種である。弾着する瞬間に対消滅反応を起こしてその膨大な爆発エネルギーで、目標物を原子レベルで崩壊させる。(スタートレックの光子魚雷に見た目がよく似ている……というか原理的にはほぼ同じもの。ちなみにSTには同名の魚雷があるが原理は異なる)


  • 雷撃旋回砲

 2202初登場となったカラクルム級戦闘艦(旧:大戦艦)の特殊武装で、これまでのヤマトシリーズを通しても見受けられない全く新しい思想の元で作られた兵器。無数の雷撃ビットと呼ばれる小型機が艦首前方にリングを形成し、エネルギーを増幅・集約して一斉に前方方向へ広範囲に放射する代物である(ガンダム作品で言う所のファンネルに相当するが、その規模が段違い)。一種のマップ兵器とも呼べる。

 さらに艦数が集まれば集まるほどにエネルギーは増幅される。一例として6隻が直列に並び、その周囲を幾重もの雷撃ビットのリングが囲い、直列に並んだ艦列と雷撃ビットリングが巨大な砲身そのものとなり、その放射エネルギーは星の地表に巨大な谷を造ることも容易い。ただし、その破壊力はリング中心部に位置するカラクルム級をも呑み込む形で照射される故、発射すれば艦体そのものも崩壊する使い捨て戦法である。


  • レギオネル・カノーネ

 上記したカラクルム級が250万隻と言う途方もない規模を用いて運用される兵器。だが厳密には一個体の兵器ではなく、250万隻のカラクルム級が集結し超巨大な円筒形を形成、雷撃旋回砲のスケールを約46万6666万倍も巨大化させた巨大砲身となって発射される、一種の〝技”の様な物とも言える代物である。射程距離もヤマトシリーズ中屈指のもので、辺境第11番惑星から地球を直接に射撃可能な程。

 ただし、その使用には莫大なエネルギーが必要とされる模様で、人工太陽等の恒星による超新星爆発を転用するとされる。またこれだけの規模の艦艇全てを使い捨てて発射するには、ズォーダーの許可を得なくてはならない模様。


 ガトランティス人独自の砲撃システムではなく、亜空間実験事故で行方不明になっていたガミラス人科学者に空間転送投擲機(物質転送システム)を開発させ、さらに異文明の超兵器を盗掘して得た火焔直撃砲本体を組み合わせた兵器。ガミラスの物質転送システム同様、転送投擲機の運用は2基1組でなければ転送座標が安定しない。

 砲身から放たれる超高熱のエネルギー弾を、敵艦隊の射程距離よりもさらに外側からワープ空間を使って敵艦隊の真正面に直接ぶつけると言う発想の代物。

 一度撃ち込まれれば事実上回避も防御も不可能と凶悪極まりない兵器であるが、仮に一度でも標的を仕留めきれず、そこからもし絡繰りがばれてしまえば転送座標位置を予想されることで命中率は格段に落ちてしまう。(通常ならば撃ち漏らすことも、ましてやそこから絡繰りに気付かることも稀なのだが、ヤマトに対してはさまざまな要因から破られる羽目になった。)


  • ワープ機関

――2199

 科学力に劣るで蛮族、と呼ばれているとはいえ、莫大な支配圏を持つ星間国家である以上、ワープ航法能力(ガトランティスでは空間跳躍と呼称)は有している。しかしガミラスやイスカンダル、イスカンダルの技術を得た地球の波動機関と異なる原理を用いている模様で、量子魚雷の解説などから推察するに対消滅機関かそれに準ずるシステムを空間跳躍機関としている模様。

 また2199では空間跳躍の際、地球(イスカンダル)ともガミラスとも異なり彗星を思わせるエフェクトの中から大回転しながら出現しスラスターで強引に押し付け水平に戻す独自の表現となっている。

――2202

 大まかな原理は波動機関と何ら変わらないとされ、事実上は地球やガミラス、そのもととなるイスカンダルとも同等の波動機関を有している。ワープアウトのエフェクトは渦巻く水泡から出現した様な2199に比して、三角リングが多重に回転して形成された空洞内部から、艦艇が静かに現れるようになっている。これも2199とは違う方向に割り切っている模様。


所有兵器

艦艇

 所有艦艇では、超兵器『火焔直撃砲』や五連装大口径徹甲砲塔を搭載した『メダルーサ級殲滅型重戦艦』、雷撃旋回砲という特殊砲撃システムと集団攻撃戦法を有した『カラクルム級戦闘艦』、全身をミサイルで固めた『前期ゴストーク級ミサイル戦艦』。

 空母自身にも砲撃能力を持たせた『ナスカ級打撃型航宙母艦』、名称不明なれど予定の『超大型空母』。

 多数の速射輪胴砲塔と量子魚雷を搭載した『ラスコー級突撃型巡洋艦』、『ククルカン級襲撃型駆逐艦』などとにかく重武装の傾向がある。

 陸上兵器としてメダルーサ級を改良された『ヘルベスティア』も存在する。

 所有艦艇種別からは殲滅型 打撃型 突撃型 襲撃型等、ガトランティス人の攻撃的思想が垣間見えるが、2202新登場のゴストーク級やカラクルム級にはこの命名傾向がない。


艦載機

 艦載機では、攻殻攻撃機デスバテーターのみ登場。カラーリングが異なることもある。


無人機

 ガミラスと同様、生身の兵士のみならず、機械化された兵士たる『ニードルスレイブ』が配備され、生きている存在という存在を根絶やしにする。


軍組織など

 劇場でのガトランティスは、あくまで遠征軍である為に全体の姿は不透明のまま。また、オリジナルのガトランティス帝国と見比べると、本作における軍事的な組織内部は大分変化を見せているのが伺える。

階級(2199)

 まず、オリジナルでは艦隊指揮官を『提督』と呼ぶのが一般的だった(ゴーランド提督、バルゼー提督、ゲルン提督、コズモダート・ナスカ提督)。中には『隊長』と呼称される部隊指揮官も存在するが、基本的には提督と呼ばれている(デスタール隊長)。地上部隊は『将軍』である(ザバイバル将軍)。

 対して本作では、古代中国を模した様な『丞相』という地位が登場し、遠征軍指揮官の事を『大都督』と呼んでおり、現代的な『大将』や『中将』といった階級は一切なかった。ただし戦闘艦の指揮官については、他国と同様に『艦長』とされている。

 加えて戦う軍人の事を『兵士』とは呼ばずに『戦士』と呼んでいることから、かなり違った考え方の民族である事も伺える。劇中でもサーベラーが「雷鳴の戦士ゴラン・ダガームよ」と発言していたり、ダガームも「戦士は殺せ!」と発言している。

階級(2202)

 2202では、オリジナルの『愛の戦士たち』『ヤマト2』と同様に艦隊指揮官を司令長官司令官、並びに提督と呼んでおり、細やかな階級の呼称は再びなくなった(この旧作回帰な作風は2202制作陣の方針である)。


集団組織(2199)

 また小説版では、中級下級指揮官が存在していないことが明らかになった。これは育成に時間がかかることを理由に、ガトランティス軍が敢えてそうした指揮官の育成を省いて、小集団を率いる集団長及び、それを纏めて指揮官が指揮する方向に持っていった模様。

 艦隊の編成も5~7隻で1部隊として、それを集団長が指揮し、こういった集団長が纏まってダガームに直接指揮されている。これも1つの軍事形態ではあるが、緻密な軍事行動を起こすのには向いていないとされる。ただし集団長達が独自に動く面で迅速な対応が可能な事から、決して間違った軍事組織とも言い難い。

集団組織(2202)

 部隊単位等の説明は公式的に特にされておらず、オリジナル版と同じように艦列を並べている様な風景である。中級指揮官らしき人材は見受けられず、ほぼ各艦隊、各師団の司令官によって統率されている模様。


将兵

指揮官

2199

 『星巡る方舟』のみに登場したが、指揮官としてダガームが派遣されている。ただし、盗賊の頭目からの大抜擢、という形で決して正規軍からの任命ではない模様。また、部隊指揮官として空母部隊司令官パラカスなどがいる。

2202

 蘇生体で構成されているらしい兵士とは違い、指揮官に至ってはクローニングによって同一人物を代々渡り次いで生成していた。その為、ゴーランド艦隊であれば、ずっとゴーランドのクローンが艦隊を統率してきていた。その他の艦隊も、そういったクローニングの可能性が高い。


兵士

2199

 ガトランティス兵士は揃って屈強な兵士が殆どであり、ガミラスの捕虜となっていたのも全て筋肉質な兵士ばかりであった。蛮族たる所以はそれにある模様で、アンドロイド兵士であるガミロイドを棍棒代わりに振り回したりする様は、まさに蛮族である。

2202

 ただし2202に入って明らかになった情報では、ガトランティス兵士の兵士の殆どは肉体改造を施されており強靭な生命力を有しているが、一定の処置を施さないと自爆するよう設定されているという。

 しかし2199に登場したガトランティス人にはこのような兆候は見られなかった。恐らくは2199制作時における設定を敢えて無視した、2202スタッフ陣による後付設定であろうと思われる。なお2199においても前設定を無にしたことは有り、ガトランティス艦艇がその例である(手描きから3DCGに変える都合もあったかと)。

 また自爆以外の情報として、ガトランティス兵は殆どがクローニングによって生成された兵士であることが明かされており、それはガミラスの親衛隊員と同じである(自爆はしないが)。またガトランティスに課せられたある使命も相まって、生きて帰ろうという事は一切なく、隙あれば道連れも厭わない。

 

ガトランティスの正体と謎

正体

 第4章で明かされたガトランティスという存在は、純粋たる国家組織ではなく、かのアケーリアス文明が残した破壊装置であるということだった。それは、宇宙のあらゆる文明が止めようもない混乱等に陥った時に、それを止める為の存在として生み出された存在であったが、当のアケーリアス文明は滅び去り、ガトランティスは独自に行動を始めている次第である。

 劇中、ズォーダーが口にした「我らをガトランティスと呼び蔑んでいた文明は滅んだ」というのは、アケーリアス文明のことを指して言っている模様。ただし、滅びた原因ははっきりとしておらず、古代進は「ガトランティスが滅ぼしたのか」と問うたが、ズォーダーはなんの反応もかえさなかった。戦闘用として生み出された彼らは地球とガミラスら人類とはかけ離れたメンタリティを有しているという事になる。

 文明を破壊する為に人工的に生み出されていく人造人間ことガトランティス人であるが為に、通常の思考ではありえない様な戦術(大量な艦艇消失をともなるレギオネル・カノーネや兵士の自爆等)が取れるということになる。

 ただし、その製造過程の秘密を明かされている訳ではないので、今後の情報待ちである。

 また官僚クラス、指揮官クラスの人材に関してはクローニングで代々同じ役目を負う事となっている模様だが、他にも細かな職種に別れてクロー人もされている模様(酒を注ぐだけの者、散髪するだけの者等)

 2202では死をただ当然のこととしか考えないガトランティス人に対し、2199のガトランティス人は明らかに死を恐れる描写がある事。

 ゴラン・ダガームの一党は元々宇宙で暴れまわっていた盗賊の出身とされているが戦闘用生命体であるならば盗賊などという反社会的な存在が作られているのは不自然である事。

 これらに説明を付けるならばズォーダーら蘇生体の原型となった純正ガトランティス人が存在し、その本来のガトランティス人らの文明が何らかの理由で滅び、ダガームらはその純正ガトランティス人の生き残りであるとの仮定ができる。

(単に2199の設定を無かったことにした可能性も一応ある。)


 そしてもう一つ、サーベラーの存在という大きな謎がある。

 ガトランティスが人工的な戦闘民族であり、死者からも生命体を再生させるクローン技術が発達している以上、必要とされるのは屈強な男性兵士のみであり、か弱い女性の個体は必要ではない。にもかかわらず、サーベラーはズォーダーに抜擢されて丞相という要職に就き、最高幹部のゲーニッツも彼女に礼節をもってあたっている。

 そして彼女は、希少な純粋体のコピーとされており、ズォーダー曰く「人間を裁ける最後の人間」とされる。しかしコピーの際に封印されている愛の記憶が何らかの理由で目覚め、その度にズォーダーによって抹殺されている。

 (しかし2199ではガトランティス女性の捕虜がゼーリックによって奴隷にされているが…?)



登場人物

ズォーダー/大帝シファル・サーベラー/丞相(最高位幕僚)ゲーニッツ/遊動機動艦隊司令長官(最高位幕僚)
ズォーダー(2202版)ガトランティスの丞相ゲーニッツ(2202版)
ラーゼラー/支配庁軍務総議長(最高位幕僚)ガイレーン/諜報記録長官(最高位幕僚)
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ゴーランド/ゴーランド艦隊司令官バルゼー/第七機動艦隊司令長官
ヤマトらくがき館追悼
メーザー/第八機動艦隊司令官コズモダート/前衛艦隊艦隊司令官
第八機動艦隊司令官メーザー提督たぶん、ナスカ提督(Live2D用)
ザンツ・ザバイバル/ザバイバル陸戦師団長
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ゴラン・ダガーム/グタバ方面大都督ボドム・メイス/『メガルーダ』艦長イスラ・パラカス/『キスカ』攻撃隊隊長
雷鳴のゴラン・ダガームボドム・メイス疾風のイスラ・パラカス

所有艦艇


艦載機



関連タグ

宇宙戦艦ヤマト 宇宙戦艦ヤマト2199 宇宙戦艦ヤマト2202 ズォーダー シファル・サーベラー

宇宙戦艦 星巡る方舟 ゴラン・ダガーム メガルーダ メダルーザ 大戦艦 カラクルム級戦闘艦

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