ポケモンのジュゴンについては「ジュゴン(ポケモン)」を参照。
ONEPIECEのジュゴンについては「クンフージュゴン」を参照。
概要
哺乳綱カイギュウ目(海牛目)ジュゴン科ジュゴン属に 分類される哺乳類。日本では主に沖縄県に生息し、1972年に国の天然記念物に指定されている。
見かけはクジラに似ているが、分類学的には象に近いと言われている。乱獲により発見から30年足らずで絶滅したベーリング海のステラーカイギュウはジュゴンの近縁種である(かつてジュゴン科に分類されていたが、近年では独自のダイカイギュウ科に分類される事が多くなった)。
人魚のモデルになったと言われ、西洋だけでなく沖縄のザンやマレーの海の貴婦人など各地で因んだ伝承があるが、こんなゴロンとした人魚はちょっとイヤである。
- ジュゴンやマナティーが人魚のモデルとされたのは、スペイン語からの翻訳ミスが原因らしい(加門七海「霊能動物館」より)。
水の中で鼻の穴が閉じるのはちょっとシュール。
主食の関係で45mという長い腸を持っていて、さらにシュール。
暖かい海に少数の群れあるいは単独で暮らしている。草食寄りの雑食で海藻やアマモなどを食べるが、たまにゴカイやホヤなども食べる。寿命は比較的長いが、繁殖力が低い。
生息地の沖縄ではかつては盛んに捕獲されたが、天然記念物に指定後も生息地の破壊や攪乱、定置網への混獲、スクリューで刻まれるなどの事故や乱獲によって数を減らしている。現在でも沖縄島周辺と先島諸島周辺に生息しているが、沖縄島周辺の個体群に関しては辺野古沖への米海兵隊基地の建設工事の影響で生息地が縮小し、絶滅が確実になった。
かなり神経質なので飼育は非常に難しいとされており、世界中でもたった4か所の施設でしか飼育されていない。三重県の鳥羽水族館はその施設の一つである。