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メローピー・ゴーントの編集履歴

2020-06-22 19:45:39 バージョン

メローピー・ゴーント

めろーぴーごーんと

闇の帝王ヴォルデモート卿を産んだ女性。全ての始まりとも言える存在。

概要


メローピー・ゴーントとは、後のヴォルデモートことトム・リドルの母親である。

本編開始よりとうの昔に死亡している人物であり、第6巻の過去編のみに登場する。

最後は生活に困窮しやつれ果てており、トムを産むと彼を孤児院に預けてすぐ死亡した。


容姿はお世辞にも美しいとは言えない。


人生


純血聖28族の中でも、サラザール・スリザリンの末裔であることで有名なゴーント家の出身。

ただし家財の枯渇、そして純血を守るための近親婚の繰り返しによる遺伝子異常のせいでかつての栄華の見る影もなくしていた。

ゴーント家の最後の三人である、父マールヴォロと息子のモーフィン、娘のメロピーはマグルの村リトル・ハングルトンの郊外で、豚小屋のような劣悪な環境で生活していたのである。


暴力的な父と兄に虐待を受けながら育った彼女は、ある日近所に住むハンサムなマグルトム・リドル・シニアに恋を落ち、父と兄がマグルへの暴行で収監された後、彼に何らかの魔法をかけて自分のものとし、彼の子供を孕んだ。


この事実からは、メローピーは家族からスクイブであると思われホグワーツにも通っていなかったが、精神的な圧迫により魔力が発揮できていなかっただけであることが分かる。よって、彼女がオブスキュラスであった可能性も存在する。


彼女はトム・リドル・シニアが自分を本当に愛しているのか信じていたのか、はたまた試したかったのかは不明だが、ある時から彼を魔法で操るのをやめる。当然ながら、彼は自分が近所の見ず知らずの女と結婚し妊娠させていたことにショックを受け、彼女を捨て実家に逃げ戻った。そのことにメローピーもまたショックを受け、彼女は以後魔法を使うことをやめた。(あるいは出来なくなった)


結果、金も職も魔力もない彼女は困窮し、ゴーント家の家宝であるスリザリンのロケットをボージンアンドバークスで売るも、二束三文で買い叩かられる。彼女はロンドンのウール孤児院に辿り着くと、息子を出産してほどなく死亡した。


その際、息子に「トム・マールヴォロ・リドル」と名付けた。夫の名前トム・リドルに、ミドルネームとして父マールヴォロの名を組み合わせたものである。これが息子に彼女が残した唯一の贈り物であった。


また、息子の外見が自分ではなく夫の方に似るように願っており、これは叶うこととなる。(もっとも、トム・リドルは闇の魔術の実践により生まれもった端正な顔立ちを自分から破壊していくのだが)


人物


アルバス・ダンブルドアは、メローピーは打ちのめされた弱い女性で、ハリーの母リリーのように息子に愛情を注ぎ何かに立ち向かう強さがなかったと評価している。故に、あまり責められるべきでもないとも言っている。


魔力を手に入れてからの行動が自立への試みではなく男への依存(それも、顔だけで惚れた相手であることが描写から読み取れる。トム・リドル・シニアは地主の息子で、高慢で礼儀知らずで皆から嫌われていた)であったり、今際の際ですら息子にハンサムな容姿を期待したり、自分を傷つけた男二人の名前を付けようとするなど、被虐的で男性に左右される気質であることが窺える。


息子

息子トム・リドルは開闢以来最も危険な魔法使いヴォルデモートとなった。


「もし母親が魔女であるなら魔法で自分の身を守れたはず」という理屈に基づき、リドルはずっと父親が魔法使いだと思っていた。しかしホグワーツのどこにもリドルという名字の生徒の記録がないという事実、そしてゴーント家の最後の生き残りでありメローピーの兄モーフィンとの対峙により、自分を産んだ後死んだ母メローピーこそが魔女であり、スリザリンの血を引いていたことを知る。


これがトム・リドルが自分の名前を捨てる契機となった。


誰が悪かったのか


ヴォルデモートの数々の行為が彼の出自と生育環境による問題に根差していることは明らかである。


しかし母メローピーもまた、自身の家庭環境による被害者でもある。更に言えばゴーント家の人間全体が、先祖代々の純血思想の被害者であると考えられる。


(ゴーント家はマルフォイ家などの違い真の意味での純血を守るために近親姦を繰り返してきた一族であり、そのため遺伝子レベルで脳に異常を来しており、自らの意思で自分の人生を修正する能力がそもそも欠如していた可能性があるため)


また、魔法社会自体の福祉・教育の問題とも考えることもできる。


しかし、物語内あるいは現実世界のどのような法律や倫理に照らしても、それらの理由が情状酌量や同情の余地にはなっても、トム・リドルが数々の非道を行ったことの免罪符にはなり得ないであろう。


とはいえ、ヴォルデモートが魔法界そして人間の暗部を非常に色濃く受けた生まれであることは事実である。


アルバス・ダンブルドアが魔法族優先思想や人狼・半人間差別に反対し、リベラル派の急先鋒として常に魔法省とは異なる思想グループを形成していたのは、第二、第三のヴォルデモートを生む要因を出来る限り取り除こうとしていたからかもしれない。

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