概要
アメリカ合衆国ニューヨーク市マンハッタン島に建つ超高層ビル。
高さ443.2m(102階建て)でニューヨーク州の異名「帝国州(エンパイア・ステート)」からその名がつけられた。マンハッタン島を360度見渡せる、ランドマークとして知られる。
当時のニューヨークは世界一を競う高層建築ブームだったが、エンパイアーステートビルはブームの末期に建設された。同じマンハッタン島に建つクライスラービルを抜くことを目的に建設が開始され、世界恐慌真っただ中の1931年に竣工。
開業直後はは大不況の影響でテナントが入らず、「エンプティー(空っぽの)・ステート・ビルディング」と揶揄された。ビル側も空室をごまかすために照明をつけっぱなしにしていたほどだったが、第二次大戦後は多くの観光客が訪れる名所となった。
その後、1972年に同じマンハッタンに建設されたワールドトレードセンター(WTC)に追い抜かれるまで、42年に渡り世界一高いビルとして君臨した。
余談
- 2001年の9.11テロによりWTCが崩壊したことで一時的ではあるがニューヨークで最も高いビルとして返り咲くこととなった。2012年、WTC跡地にワン・ワールドトレードセンターが再建されたことで再びその座は明け渡している。
- 第二次大戦末期の1945年7月28日、米陸軍の爆撃機B-25がエンパイアステートビルの上層階に衝突する事故が発生した。濃霧による視界不良が原因で、爆撃機の搭乗員を含む14名が死亡する惨事となった。この事故でエンパイアステートビルが倒壊に至らなかったことから、後に9.11テロを引き起こすアルカイダはWTCを標的にすることを決めたとされる。
- 2023年現在、マンハッタンでは新たな高層ビルの建設ラッシュにあり、エンパイアステートビルのニューヨークでの高さは7番目となっている。
関連タグ
・電波塔
・キングコング - エンパイアステートビルを舞台にした映画