概要
パルデア地方の中央に位置する大穴。
100万年前から存在するとされており、その内部はエリアゼロと呼ばれる前人未踏の領域である。
周囲は草木一つ生えていない巨大な岩壁で全周くまなく覆われており、人間はおろかポケモンも飛行能力が無ければ侵入は困難。
加えて、何故か表層は常に厚い雲に覆われているため、肉眼でも上空カメラでも、外から内部の様子を確認することは全く出来ない。
後述する歴史により現ポケモン世界の中でも屈指の危険地帯とされ、老若男女問わず許可なく立ち入る事は出来ず、アカデミーでも立ち入りは校則で固く禁止されている。事実、ある人物は立ち入り許可を得ようとポケモンリーグに申請したが、見事に拒否されてしまい、岩壁の縁に立って雲に覆われた穴の中を眺める事しか出来なかった。またアカデミーの教員であるブライアですらパルデアの大穴への立ち入り許可が降りないようで、敷居の高さがうかがえる。
唯一まともに侵入出来るのも、この地を研究するために設立された施設「ゼロゲート」だけで、そこでさえストーリー終盤までは長らく閉鎖されている状態にあった。
歴史
かつて大穴の奥底には『この世の全てのものより価値がある財宝』が眠ると信じられており、約2,000年前のパルデア帝国時代よりその神秘に魅せられて財宝を求め探検する者が何人もいた。
しかしその全てが消息を断つか引き返してくるかで、一向に最深部への到達者は現れず、帰還者の証言も厳しい地形に阻まれたり「ポケモンではない何か」に襲われたという胡乱なものばかりだった。
パルデア帝国の王も大穴の財宝に心惹かれ、何度も探検隊を送り込んだようだが、それでも最奥への到達者は現れず、幾多の探索に資金を注ぎ込んだ帝国はやがて国財を擦り減らして衰退し、滅亡してしまった(その後のパルデアがどうなったのか詳細は不明だが、恐らく周辺諸国に吸収合併されたと考えられる)。
そして200年前、戦いに長けた者や博識な者で構成された「エリアゼロ観測隊」と呼ばれるチームがついにその最深部へ到達したとされる(ちなみに、アカデミーもスポンサーとしてエリアゼロの調査に必要な資金を提供していたという)。
そのメンバーであった博物学者兼作家のヘザーは帰還後、大穴での出来事を書き記したスカーレットブック(スカーレット版)/バイオレットブック(バイオレット版)を出版した。同書は一世を風靡したが、あまりにも荒唐無稽な内容からいつしか世間では奇書、オカルト本扱いされ、結局大穴の実態について明らかになることはなかった。
その後も探検する者は現れ続け、140年前には大穴で光るポケモンが発見され地上に連れ帰ったがそのポケモンはすぐに光を失ってしまったという。
研究者も何人か訪れていたそうだが殆どが去り、現代は唯一オーリム博士(スカーレット版)/フトゥー博士(バイオレット版)だけが、ここの最深部に逗留し研究を続けているようだ。
そして時は流れて現在、ゼロゲートから4人の学生と1匹のポケモンが大穴へ向かおうとしていた…
実態(ネタバレ)
※本記事には『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』のストーリー終盤の核心的なネタバレを含みます。
該当の分岐ストーリークリア後→洞窟(大穴)内でのイベントをクリアしてからの閲覧を厳しく推奨する。
ポケットモンスター スカーレット・バイオレットにおけるラストダンジョンであり、3つの分岐ストーリーを終えてからでないと訪れることは出来ない。
大穴周囲の岩壁自体はポケモンリーグ付近から容易に登れるため、ゼロゲートの前までは「がけのぼり」や「かっくう」すらなくとも「大ジャンプ」までで無理矢理侵入できる。しかしいざ大穴に向かおうとすると強制的に引き返させられてしまい、(立ち入り禁止区域とは言え)ここ以外の移動の自由さとは対照的なほどに徹底して制限されている。また、岩壁の上空には通常は野生で出現しない高レベルのジバコイルやガブリアス(後者は列柱洞に水テラスタルをした個体が出現するが)が飛行していて、こちらを見つけると接近してくるため、レベルが低いうちに近づくのは危険。
ちなみに直接大穴内にダイブした場合も元いた場所に戻されてしまう。………どうやって帰ってきているのだろうか(なお、条件を満たして進入できるようになれば、直接ダイブすることでも大穴の内部に入れるようになる)。
初回に訪れる際はある事情でコライドン及びミライドンへのライドが封じられてしまうため、徒歩で最深部への道を目指すことになる。ストーリー最終盤ダンジョンという事もあり野生ポケモンのレベルは60前後で、パラドックスポケモンも跋扈している危険地帯である。
構造
内部は階層ごとに設置されている第1~第4観測ユニットおよび最深部に設置されている博士の研究所:ゼロラボ以外は人の手が殆ど付けられていない秘境であり、マップが機能しない。
また、この関係からか、大穴の内部は全域でピクニックを行うことができなくなっている。
一方で、ストーリー中ペパーから言及がある通りそらをとぶタクシーが普通に来てくれるので、万が一迷子になっても離脱して仕切り直すことは可能。
ストーリーに従ってこの地に侵入した直後は穴の外に引き返すことはできないが、第1観測ユニットのイベントを終わらせるとゼロゲートと観測ユニットを結ぶワープポイントが解禁され大穴の外に自由に出られるようになる。このワープポイントは残りの観測ユニットにも備え付けてあり、それぞれイベントを終了させることで利用可能になる。
また、観測ユニット内部にあるベッドを使うことで手持ちのポケモンの体力を全回復させることが可能。当然ながら大穴の内部にはポケモンセンターなど存在していないので、その代わりとしてありがたく活用させてもらおう。
上層部は整った緑が茂り巨大な滝が降り注ぐなど、自然豊かな光景が広がっており、スカーレット/バイオレットブックに記載されてた通り、外部で見かけるポケモンも数多く生息している。
キリンリキ系統が駆け回り、希少なウルガモスや白い花のフラエッテ、外部では天敵の存在故に殆ど見かけないアーマーガア等が普通に見られる。
特にキラフロル、キョジオーン、リキキリン、ノココッチ等、ここでしか出現しない野生の進化形もいるため、図鑑完成を目指す上でも結構重要な場所と言えよう。
広大な自然と神秘的な光景が広がる一方、木の根元はテラスタルの結晶に覆われている異様な光景を目の当たりに出来る。
そして、広がる草原や植物も淡い緑色でどこか絵の具じみた平坦さを持っており、背景には聳える断崖、雲に覆われた真っ白な空、そして昼夜問わず常に昼間のような明るく、それら光で煌めく粒子が全体に満ちているなど、どこか現実離れした気味の悪い虚ろな美しさを感じさせ、BGMも女性のコ―ラスが流れるダークで不穏な曲調であるなど異質さに拍車をかけている。
洞窟から入れる最下層の内部はテラスタルオーブの元になった結晶体が大量に存在しており、キラフロルはここに数多く生息している。というより、キラフロルの体構造はテラスタルオーブの元になった結晶体と極めて似ているとされているため、このエリアゼロの最深部が本来の生息地ではないかと考えられる。
ストーリー中は道中遭遇するポケモンは殆どが既存のポケモンたちであるが、ストーリークリア後は、恐らく研究所から逃げ出したと思われるパラドックスポケモンたちが上層部から多数徘徊するようになり、危険度が一層増す。
レジェンドルートとの関係
ペパーはかつてパルデアの大穴に足を踏み入れた際に謎の生物に襲われ、大怪我を負った相棒のマフィティフは、ポケモンセンターでも治せない謎の衰弱を遂げてしまった。
その時は命からがら逃げ延び、そらをとぶタクシーに無理を言って救出してもらったというが、この事件が上記レジェンドルートに繋がっていくことになる。
なおマフィティフを襲ったポケモンの正体については劇中でもはっきりとは明言されていないため諸説あるが、スカーレットでは「凶暴で荒々しい」、バイオレットでは「鉄っぽい機械」との証言があるため、パラドックスポケモンのうちいずれかであると思われる。
そもそもこの時のペパーは、マフィティフが重傷を負っていた上、自分も命を奪われかねない切羽詰まった状況だったことをは想像に難くない。そんな状況下で相手がどのような生物だったのか冷静に観察しろという方が無理な話であろう。
ちなみに内部の観測所には何者かの日記があり、子供が生まれた後配偶者が去り、スポンサーからの融資の凍結、相次ぐ研究員の離脱などの現実的な問題が、日記の書き手が抱いていた純粋な探求心を徐々に狂気へと変貌させていったと暗示する記述がある。
大穴のテクノロジー
かつて探検隊により大穴で発見された、食べればたちまち元気になる不思議な滋養植物。
探検隊が外界に持ち帰り栽培や量産が試みられたものの、育てている最中のそれを野生のポケモンが食べ、あまりにも強大に成長し手が付けられない『ヌシポケモン』と化してしまったため放棄せざるを得なかった。
前述の光るポケモンの正体。
140年前に探検隊はエリアゼロ内部で宝石のように光り輝くポケモンを発見。捕獲して連れ帰るも外の世界ではただのポケモンに戻ってしまい、長い間謎の現象とされてきた。
しかし10年前に、オーリム/フトゥー博士が大穴最深部で「仮称▓▓▓」と表記される謎の存在に接触。
この存在の六角形で構成された外殻の構造がエネルギーを結晶化させることを発見し、この現象を「テラスタル」と命名。
そしてエリアゼロから採取された結晶化エネルギーを利用し、ポケモンを『テラスタルの姿』に変える道具「テラスタルオーブ」を発明した。
テラスタルの結晶の最大の特徴は、ポケモンのみならず機械にも影響を与えられること。
技術を飛躍的に向上させる事ができ、本来この時代の技術では作れない筈の人工知能やタイムマシンも、最下層のテラスタルの結晶の近くでなら稼働する事ができる。
その力はある意味では伝承通りの『この世の全てのものより価値がある財宝』なのかもしれない。
その一方で、この結晶は強い浸食作用も持っているようで、最深部にある第4観測ユニットやゼロラボは結晶に半ば取り込まれかかった傷ましい状態になっている。
- 謎の存在・仮称▓▓▓
オーリム/フトゥー博士や、200年前のエリアゼロ探検隊にしてスカーレット/バイオレットブックの著者であるヘザーが目撃した何か。
六角形の多層構造をした外殻を持つ円盤のような姿で、宝石よりもまばゆく光り輝く存在であるとのこと。
何より最大の特徴として、これについて記述された記録物は例外なく滲んで完全な解読が不可能になってしまうらしく、観測ユニット内の手記はおろか、外界で大量印刷されたスカーレットorバイオレットブックの全ての版に至るまで同様の現象が発生している。
余談
前述通り3つのストーリーをクリアするまで立ち入り不可の場所だが、実はクリア前に大穴産のポケモンを手に入れることは可能。
通信交換などせずとも、大穴を取り巻く崖のてっぺんまで登りきりそこにいる野生のガブリアスを捕まえるだけでいい。厳密には穴から数メートルほど外れた場所で捕まえた個体だが、捕まえた場所はちゃんと「パルデアの大穴」になっている。
モチーフはパルデア地方のモチーフのスペイン及びポルトガルなどが植民地にしていた南アメリカのギアナ高地に存在する大穴「サリサリニャーマ」だと思われる。ちなみに、ミュウの化石が発見された南米ジャングルもこのギアナ高地である(ただし、近年は諸事情により南米だったかどうかはあやふやにされている)。
その地形の巨大穴の険しさから鳥など空を飛べる動物以外の外部からの侵入は困難で、独自の生態系を築き新種や固有種の動植物が生息している。またギアナ高地はその未知性から恐竜の生存やスカイフィッシュなどのUMAの存在といった都市伝説も存在しており探検の困難さ(大穴への上空からの侵入の困難さなど)やパラドックスポケモンなどでその要素が取り込まれている。
最深部の結晶体の存在もギアナ高地に存在する「ロライマ山」の水晶の谷や高地付近は鉄鉱石、希少金属類など豊富な地下資源の存在から来ていると思われる。
また探索やオカルト本、パラドックスポケモンの驚異的な能力、科学技術に関連する部分はオカルト的伝説において地球内部に存在したとされる地下都市「アガルダ」から来ている要素も含まれていると思われる。
1822年にドイツで出版された『古代インド人の信仰、知識と芸術(Glauben, wissen und kunst der alten Hindus)』に紹介されている、巨大な亀の甲羅の上に象が並んで大地を支え、それを太陽が照らし、世界全体を大蛇が取り巻いているという「古代インド世界観」なる有名な図がある。
パルデアのエリアゼロにおいても、表層部に太陽の化身とされるウルガモス及びそのパラドックス種が、中層以降にドンファンのパラドックス種がそれぞれ生息し、最深部には亀のように描かれた謎のポケモンが存在するとされ、また今作の伝説ポケモンの片割れは作中でオロチとも呼ばれていることから、この図がモチーフにとられている可能性が高い。
ウルガモス、ドンファン、モトトカゲのみ両方のパラドックスが存在している点も説を補強している。
また、この書籍自体も当時の伝聞や憶測、インド文化に対する偏見を元に書かれた部分が多くあり、上記の図についても複数の伝説が混同してしまっているなど、研究書としての体裁は取りつつも本質的には通俗な娯楽本としての面が強いのではないかと後に指摘されている。
(詳細はインド神話に登場する亀の王アクパーラのページを参照されたい)
この点も、作中でオカルト本として扱われているスカーレットブック/バイオレットブックと共通する部分と言える。
漫画「メイドインアビス」の物語の舞台であるアビスを連想させるとの声もある。
内部は階層によって異なる姿を見せ、地上の生物とは常識が異なる奇怪な固有種によって独自の生態系が築かれており、オーバーテクノロジーの産物が眠る危険地帯で、かつ最深部の詳細な情報はほとんど謎に包まれているなど、共通する要素は多い。
パルデアの大穴関連のBGMの一部はTobyFox氏が作曲している(マップBGM「エリアゼロ」とラスボス戦BGM「戦闘!ゼロラボ」の2曲。同氏のメルマガで判明)。ストーリーの関連性もありUndertaleを連想した方も居るだろう。
また初回の突入時のメンバーが子供四人であること、奥底で発見する博士の生命に関する情報から『スタンド・バイ・ミー』を連想するという声もある。此方は初代ポケモンの主人公の家で初代主人公の旅立ちの日にテレビ放送されていた内容と一致する。
なお偶然か狙ったのかは不明だが、上記の通りミュウの化石発掘場所設定のモチーフになったためかSV発売から1週間後に放送されたアニポケのさいはてのことうもギアナ高地モチーフとなっており、近い時期に別々の場所のモチーフが重なることになった。
他作品の話になるが、『HUNTER×HUNTER』という漫画作品に『新世界紀行』という、狂人の妄想だと思われていた奇書で現在は幻書となっている本が登場する。実際は本当に新世界(存在しないハズの通常の世界地図よりも『外』の世界)へ足を踏み入れた者の手によって書かれており、新世界の貴重な資料となっているなど、スカーレット/バイオレットブックに相通ずるものがある。
ポケモン世界でも屈指の危険地帯、かつ危険な理由も上記で示した通りだが、私たちプレイヤーの観点で言えば高レベルの野生ポケモンが出現する場所こそが危険地帯であり、その意味での危険地帯は歴代ポケモンを鑑みれば枚挙にいとまがない上、本編クリア後のキタカミの里の野生ポケモンは未進化ポケモンでも下手したらパルデアの大穴以上になるくらいレベルが高いため、体感としてはそこまで危険とは言い難い。
関連タグ
ハナダの洞窟:同じく高レベルのポケモンが多数徘徊する高難度ダンジョン。やはり立ち入りが制限されているが、こちらは「リーグチャンピオンは出入りが許可されている」「(メタ的には)ゲームクリア前に入れない」という違いがある。最深部にはミュウツーが潜んでいる。
ニケルダーク島:ポケモンXDにおけるラスダン。オーレ地方、アイオポート沖合に存在する火山島。分厚い雲と人為的に起こされた大渦によって外界から隔離されている。大きな差異としては「内部の脅威を外に出さない」目的で閉鎖されている他のダンジョンと違い「外部の脅威を島に近づけない」ための隔離であるという点が挙げられる。
以下、ストーリーの根幹に関わるネタバレ
残された謎
観測ユニットに残された日記の記述によると、(恐らくオーリム博士/フトゥー博士と思われる)日記の書き手は、スカーレットブック/バイオレットブックの内容に魅せられたことでタイムマシンを開発し、パラドックスポケモンを呼び寄せていたことが明らかになる。
しかしよく考えてみれば日記の書き手(=博士)がタイムマシンを用いてパルデアの大穴にパラドックスポケモンを呼び寄せていたのはつい最近の出来事であるため、それまではパルデアの大穴に彼らは存在していなかったはずなのである。では200年前にヘザーを始めとした観測隊が見た、イダイナキバ/テツノワダチに酷似した大穴の怪物とはいったい何者だったのか?
矛盾点以外にもまだまだ謎は多く、
- 大穴のある地点(トドロクツキorテツノブジンの捕獲できる洞窟。クリア後に侵入できるようになる)で古来のものと思われる謎の紋章が発見される。
- 第4観測ユニットの近くに何かのメッセージと思われる記号が刻まれた謎のプレートが存在する。書かれている内容もさることながら、スカーレットブック/バイオレットブックによれば、いかなる方法でも傷つけることができない未知の材質でできており、どのようにして記号を刻んだのか不明とのことである。
- ある時ヘザーは探検隊の本隊とはぐれ、程なくして気を失って倒れていたところを発見されたことがあったという。この際に、何者かと会話した事を朧げに語り、実際にヘザーの字で書かれた走り書きや謎めいた六角形の図形が残されていたが、ヘザーはなぜかこれらのメモを書いたことを覚えていなかった。このメモに書かれた内容およびその内容をヘザーに話した存在とはいったい何者だったのか?
- 古代のテクノロジーとされていたパラドックスポケモンが、未来から呼び寄せていた彼らの姿と酷似しているのはいったい何故なのか?
特筆すべきはヘザーが観測隊本隊とはぐれた際に見た「▓盤のポケモン」である。作中でも主人公たちは最深部の研究所まで到達したが、道中は愚か、研究所の最深部に至るまでそれらしきポケモンは一切確認されていない。加えて何らかの事故が起きた第4観測ユニットでは内部が荒らされ、ユニット外の木のように一部が水晶体によって侵食されている。
観測ユニット内の日記に「仮称▓▓▓」と呼ばれるポケモンについての記述があったが関係性は不明(ただし、▓盤のポケモンとは特徴の共通点が多く、同一の存在とみてまず間違いないとは思われる)。
また、洞窟内の紋章、プレートに書かれた記号、ヘザーのメモに書かれていた謎の六角形の図形は、いずれも本作のタイトルの装飾部分にも描かれており、ストーリーにおいて何かしら重要な意味を持っているものと考えられる(さらに、ある人物の着用している衣服にも全く同じ紋章が刻まれていることから、何か関わりがあるのではないかと予測するファンもいる)。
加えて、日誌には「あの本が現実になる時は近い」という意味深な文言も書かれており、ヘザーを含む観測隊の面々およびオーリム博士/フトゥー博士は、主人公たちが目にすることのなかった“何か”を目撃していた可能性が考えられる。