現在は『美味しんぼ』の原作者として有名だが、真骨頂は『男組』や『野望の王国』などに代表される男臭いバイオレンス描写にある。アウトローでエキセントリックな作風はネタ的な意味でも美味しい(『野望の王国』は『サルでも描けるまんが教室』のネタ元になった)。
『美味しんぼ』も初期は、雁屋氏特有のアウトローな雰囲気が残っていたが、最近はすっかりいろんな意味で失速してしまったと嘆くファンも多い、捕鯨問題など、食に絡んだ政治的なネタも多く扱うが、結構間違いも多い。
なお、韓国が好きだったり強烈な反権力志向だったりするので、ネット右翼な方々は彼を反日扱いし、晋遊舎の『反日マンガの世界』では「日本一の反日マンガ家」として特集が組まれていたりしているが、方向性は違えども言葉の端々から日本への(かなり偏った)愛情は感じられる(件の書籍でも「雁屋哲の幼稚な愛国精神」と評されている)。
まぁ物事を二元論で考える人は得てしてそういうものなので仕方がない。
長年オーストラリアに生活拠点を置いているが、今は神奈川県の家で過ごすことが多いという。
関連項目
小林よしのり - ある意味似た者同士。雁屋の『蝙蝠を撃て!』は「左翼版ゴーマニズム宣言」と言われたりしている。