木原紡
きはらつむぐ
概要
口数があまりなく、落ち着いた雰囲気のマイペースな中学生。
地上の村・鴛大師に暮らし、美濱中学校に通いながら一緒に暮らす祖父の漁の手伝いもしている。
海の世界に興味を持っている。
当初から光達に好意的で、光達4人の為に海水を溜める穴を自主的に掘るなどもしていた。
まなかの膝に出来た呪いを見ても動揺せず、『エナ』が綺麗だと言うなど陸の人間でありながら肯定的であり、まなかからは憧れのような目で見られ「太陽」だとも言われていた。
当初は光に突っかかられていたが、紡自身は元から好感を持っていたようであり、次第に光が落ち着き始めてからはいい友人になっている。
まなかにアドバイスをしたり、ちさきの『ウミウシ』になるなど意見役・聞き役になることも度々あった。
あまり表情が変わらず口数も少ないため真意は見えづらいが、常に正直に思ったことを言っているようである。
また、9歳の時に親元から離れて祖父と暮らしているらしく、母親と会う約束をしていた時にはちさき達が一緒にいることを理由に早々に別れており、複雑な関係が覗える。
おふねひきでは転覆した船から落ち、意識が朦朧とする中でも初めて見た海村を綺麗だと呟いていたが、間一髪のところでちさきに助けられた。
第2部ネタバレ(5年後)
都会の大学で海洋学を研究する学生となり、海村封印の謎を解き明かそうと巴日に向けて研究室の教授・三橋悟と共に海面を調査している。
5年前のおふねひきの後、行き所のなくなったちさきを祖父・勇の口添えにより家に迎えることになり、5年の歳月を経て現在はちさき曰く家族のような存在と言われていた。
一緒に暮らしている年頃の男女ということもあってか、教授の三橋にちさきとの仲を邪推されるも、「あいつにはずっと前から好きな男がいる」と言う含みのある返事をしていた。
そして、巴日の夜、三橋と共に潮流をモニターしていて異常を感知し、その場に駆けつけた美海と5年前に海へ呑まれたきりだった光を発見する。
光が戻ってきたことで一人変化したことを泣くちさきに「綺麗になった」と肯定し「それだけじゃ駄目なのか」と呟き、光と再会した後のちさきを迎えた時など特別な感情を感じさせるような表情を見せている。
光に続いて要、まなかも戻って来てからは、大人になると色んな物を無くすのかと聞くちさきに「無くしたものは新しい物で満たせばいい」と言い、眠っているちさきに「お前と一緒のこの5年は、俺にとってはそういう時間だった」と語っている。
ちさきのことで牽制してくる要には光達が戻って来たことに感謝しており、「俺もちさきもこれでやっと前に進める」と言っているが…。