橿原丸
かしはらまる
日本海軍の空母「隼鷹」の前身の大型貨客船
橿原丸とは、日本郵船が太平洋戦争直前に計画した大型豪華貨客船。姉妹船に出雲丸がある。
名称は、奈良県の橿原神宮に由来する。なお、同じ由来をもつものに、建造中止となった練習巡洋艦「橿原」がある。
海軍の肝煎りで、一朝ことあらば空母に改造する予定で、経済的にはとても引き合わないものを、多額の補助金をつけて建造させたが、対米戦争の機運が高まったため、商船としての姿を見せないまま海軍に買収・空母に改造され、隼鷹となった。
貨客船として作られたとしても採算が合わない、最初から空母に改装されることが前提で作られた船であったが、その夢は時を超えて引き継がれる。
1991年、橿原丸と同じ造船所で生まれた豪華客船「飛鳥」は、橿原丸を意識して建造されたのだという。
なお2014年現在でも、船名を「アマデア」に変えて就航中である。