歴史は我々に何をさせようというのか?
概要
1971年に雑誌「SFマガジン」にて発表された、タイムトラベルを題材とした半村良のSF小説。
「近代装備を保有した自衛隊と刀や弓矢で武装した戦国武将が戦ったらどうなるのか」という疑問に対して真正面から向き合った架空戦記の金字塔として知られており、映画や演劇など様々な派生作品が世に出ている。
何れの作品もメディアによって展開に差異が見られるが、「自衛隊が戦国時代にタイムスリップし歴史に介入する」という大筋は共通であり、それに伴う「歴史の改変と改変の修正」が物語の中核として組み込まれている。
架空戦記というジャンルを確定させた一作である事から、後年には本作と類似した世界観を持つ様々な作品が発表されており、本作が与えた影響の大きさを知る事ができる。
ストーリー
日本海側で大演習を展開していた自衛隊を、突如<時震>が襲った。
突風が渦を巻きあげた瞬間、彼らの姿は跡形もなく消えてしまったのだ。
伊庭三尉を中心とする一団は、いつの間にか群雄が割拠する戦国時代にタイムスリップし、そこでのちに上杉謙信となる武将とめぐり逢う。
<歴史>は、哨戒艇、装甲車、ヘリコプターなどの最新兵器を携えた彼らに、何をさせるつもりなのか。
(新装版より)