そうや

海上保安庁が運用する巡視船。「宗谷」の後継船として1978年竣工。先代「宗谷」の運用実績を生かしヘリコプター運用能力を有する砕氷船として建造され、その設計はその後の「つがる型」や「みずほ型」などの大型巡視船のプロトタイプとなった。

就役以来、大韓航空機撃墜事件・北海道南西沖地震の海上捜索、流氷に閉じこめられた船舶の救出、ロシア国境警備隊との折衝、海氷の調査などに活躍。

2009年、通常の巡視船の耐用年数である25年を超えたことから海上保安庁が建造した巡視船としては初の大規模な延命工事が施され、最新巡視船並みの機能が整えられた。就役後45年となる2023年頃までは引き続き活躍する見込みである。

東日本大震災では、津波の被害を受けた釜石に係留され救難基地となった。

余談であるが、旧日本海軍/海上保安庁の「宗谷」、鉄道省/国鉄の「宗谷丸」は、太平洋戦争を生きのび戦後も長く活躍した幸運船であり、「そうや」もこの両船から強運と長寿を受け継いだのかもしれない。