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冠を持つ神の手

かんむりをもつかみのて

同人サークル「小麦畑」が2009年6月から公開しているフリーゲーム。異世界ファンタジー育成系ADV。

概要

王候補の主人公を一年間鍛えつつイベントを発生させ、選んだ選択肢によって結末が変化する。王になるのは目標の一つで、本作の主な目的は攻略対象と何らかの関係を築くことである。略称は「かもかて」。

このゲームは、主人公の攻略対象への気持ちをプレイヤーが左右できる「印象度」システムを備えている。例えばあるイベントで手作りの品を贈られた際、主人公が相手に好意的なら喜んで受け取れるが、相手を憎んでいると本人の目の前で贈り物を破壊することもできる。印象度と相手の好感度次第で、主人公は11人の攻略対象と友情を結ぶも、愛し合うも、憎み合うも、時には彼らを殺害することさえも自由である。

更にこのシステムには「反転ボタン」というものがある。これは「大嫌いなアイツの意外な一面にときめいてしまった」「百年の恋も冷めてしまった」などの心変わりを実装した機能であり、一人につき一度だけ使用可能。主人公の言動によっては一部の攻略対象も心変わりを起こす。

また、本作の舞台となる国の人間は、成人の際に自らの意思で男女どちらになるかを選ぶまで「両方ついてない状態」であり、性別を持たない。そして主人公は成人を翌年に控えた未成年なので、男女どちらも恋愛対象になりうるし、男と女が主人公を巡って修羅場になることもある。彼(作中で未成年は「彼」と呼ばれる)は大抵ED前に自らの性別を決定するが、このとき恋人がいても相手と同じ性別を選ぶことが可能であり、通常の愛情EDとは別の結末を迎える。

主人公の能力値や印象度、相手の好感度などによる、選択肢やイベントの分岐が非常に多い。ED数は120以上。選んだ性別や、王になったか否かなどで決まる細かい文章の変化を含めると160以上に及ぶ。

回想モードや好感度表示機能などが追加された、シェアウェアの攻略支援版(648円)も公開されている。

ストーリー

異世界グラドネーラはリタント国の王位は、神の寵愛の証である選定印を宿す者にのみ譲られてきた。

ところが五代国王の治世に、辺境の村で暮らすある孤児が、先例のない二人目の印持ちだと発覚する。

彼はもう一人の王候補の住まう王城へと迎えられ、国王の庇護の下で生きることになったのであった。

「神の手がどちらの頭に冠を下ろすか、決めようじゃないか。」

登場人物

主人公(デフォルト名は「レハト」/名前変更可) 14歳/未分化/僕・私・俺から選択

取り得もない田舎者で、史上初の二人目の王候補。

たった一人の家族だった亡き母によって、額の印を痣だと思い込まされていた。

物語は彼の視点から語られるが、台詞や立ち絵が一切ないので二次創作では多種多様な主人公像が見られる。プレイヤーの選択次第で、運命の人と思っていた相手を謀殺することも、宿敵と思っていた相手への愛の告白も可能なことなどから、ゲーム中一番のツンデレにしてヤンデレとも呼ばれている。

刺殺・射殺・無理心中・衰弱死・餌など、死因が最も豊富。

攻略対象

ヴァイル・ニエッナ=リタント=ランテ 14歳/未分化/俺

王弟の子で、額に印を持つもう一人の王候補。

主人公とは同い年でまだ性別がないが、男を選んでムキムキになると公言している。

故に言動がやんちゃ坊主っぽく、時に傲慢とも言える一面を覗かせる。

まさかの二人目の出現に周囲が騒然とする中、当のヴァイルは主人公を良きライバルと見なして人懐っこく接してくるので、彼の友情EDは最も簡単な部類に入る。

ただし、そんな気さくな彼にも言ってはいけない言葉がある。

タナッセ・ランテ=ヨアマキス 17歳/男/私

ヴァイルの従兄で、女王リリアノの一人息子。

印を持たず、「決して王様にはなれない王子様」という微妙な立ち位置にいる。

城に着いた主人公を真っ先に歓迎してくれる上に、顔を合わせる度に進んで話しかけてきてくれる。

公式の人気投票では3冠を達成。ED・イベント部門でも、彼の愛情EDと重要イベントが1位に輝いた。

リリアノ・ランテ=リタント=ヨアマキス 36歳/女/我

主人公より年上の子持ちとは思えない、抜群のプロポーションを誇る女王様。

ヴァイルの伯母。息子のタナッセが幼い頃に夫とは離縁した。

一言で言うと完璧超人で、王としての評判も高い。

ローニカ・ベル=ハラド 52歳/男/私

城から主人公を迎えに来た老侍従。そのまま彼の側付きになる。

攻略対象中最年長で、主人公とは38歳差である。勿論彼との愛情EDも存在する。

田舎者の主人公にも慇懃な態度を取るが、年齢を重ねている分、彼の本心を窺い知るのは難しい。

サニャ・イニッテ=コノラ 16歳/女/私・サニャ

主人公の世話係に抜擢された、そばかすドジっ子召使い。

田舎の出でおかしな敬語を使い、たまに城の人間から笑われている。

彼女の憎悪ルートは、胸が痛んでやっていられない人と燃えてしまう人の大体二通りに分かれる。

グレオニー・サリダ=ルクエス 19歳/男/私・俺

王城を警備する衛士。

見てくれはガタイのいいお兄さん。しかし中身はいじられキャラ。

色々な意味で、一見わかりやすそうでいて案外難しい人。

幾度も彼と刃を交えた末の殺害EDに定評がある。

モゼーラ・ゼネ=トカーキ 22歳/女/私

理想に燃える直情型の文官。仕事上のミスで今の部署に左遷されたらしい。

過去の恋愛も実を結ばず、未だに独身であることを気にしている模様。

彼女との交流は、友情と愛情のどちらを育むかで、受ける印象が大分変わってくる。

ティントア・シーア=ファダー 18歳/男/僕

寡黙で浮世離れした雰囲気を持つ神官。

異性からは追い回され、同性からは性別を勘違いされるほど中性的な美形。

とあるEDでゲームシステムをも捻じ曲げる必殺技を炸裂させる。

ルージョン・アーネ=フィアカント 18歳/女/私・僕

薄幸のツンデレ魔女。

ある攻略対象と仲良くならないと出て来ない。

ちなみにこの国で魔術師とは、御伽話の魔物のようなもの。いるはずがないし、もしいたら「退治」される。

そんな訳で彼女のルートは一際物騒なイベントが多い。

トッズ 男/俺

ヒゲと軽口と胡散臭さで出来ている、自称20歳の商人。でもどう見てもおっさん。

商人がいそうな場所に行けば現れる。

本作のいかがわしい台詞の多くが彼の口から生み出されている。

ユリリエ・ヨアマキス=サナン 17歳/女/私

職業:愛の狩人にして生まれながらの貴族たるお嬢様。

タナッセは父方の従弟に当たるが、何故か彼に避けられているようだ。

彼女に獲物認定されるには、ある程度の評判と最低限の身だしなみ、そして社交界デビューが必要。

上記の「主人公が恋人と同じ性別を選んだ場合のED」に定評がある。

この他に立ち絵ありのサブキャラクターが複数いる。

非常に無口で大柄で忠臣の護衛、なんとも掴めない性格の元夫、ちょい役と見せかけて実は……な医者、小動物系おかっぱショタ見習い神官、鬼畜外道なエリート(笑)魔術師など。

全員攻略対象外だが、四月馬鹿を馬鹿正直に信じれば彼らにもう少し近づけるかもしれない。草うまい。

外部リンク

小麦畑(制作元)

「冠を持つ神の手」

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