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編集内容:誤解を呼びやすい箇所など、細かい文章の修正。

概要

 時空を外れた辺獄のような領域に住むとされる人間型の神。

 元々はクトゥルフ神話とは関係のない作品に登場した神。リン・カーターが『カルナマゴスの誓約(遺言と訳される場合もある)』という書物をクトゥルフ神話作品に登場させたことで間接的にクトゥルフ神話の世界に導入されることになった。そのため、TRPGでの分類は旧支配者となっているが、作者がそのようなつもりで創造したわけではおそらくないだろう。

 小さい子供ほどの大きさしかなく、悠久の時の中で朽ち果てたミイラのような萎びた姿をしている。手足はひきつれて硬直して動かない。頭髪も目鼻もなく、全身がひび割れのような網目状の皺に覆われている。

 原作の記述では「一度も呼吸したことがない中絶胎児のようだった」とある。

 召喚されると空の彼方から召喚者に向けて、青白い光の柱が端のように伸びてくる中を、ゆっくりと降下してくる。召喚者の眼前に到達すると、灰色の光の中に足を伸ばして浮かんでいる。手は前に突き出されたままになっている。

 異名は「塵を踏むもの」「塵埃を踏み歩くもの」と訳がぶれるが、クァチル・ウタウスが歩く描写はなく、硬直した足では不可能と思われるので「踏むもの」という解釈が正しいと思われる。

 この異名はクァチル・ウタウスが三次元から退去するとき老化して崩れ果てた犠牲者の塵の上にこの神の小さいくぼみのような足跡が残ることに由来する。

 退去する際は来たときと同じように帰る。

能力

 時間を超越し、不老不死を与える能力を持つと考えられてきたため、永遠の真理を求める魔術師たちにより祈願や召喚の儀式がたびたび行われてきた。

 クァチル・ウタウスに触れたものは即時に老化と死が訪れる。触れるものがおそらく例外なくすべて塵になってしまうのであらゆる攻撃による影響を受けない。

 TRPGでは正式な儀式で呼び出せば、実際に不死を与えてもらえることになっているが、原作小説では不老不死を授けてもらえる方法は登場していない。また、ゲーム上はクァチル・ウタウス自身の意思によっては、「触れられても塵にならず加護を受ける場合がある」というような記述がされている。

『カルナマゴスの誓約(遺言)』

 数多くの禁断の書物の中にもクァチル・ウタウスについての記述はない。唯一の例外が『カルナマゴスの誓約』だとされる。

 邪悪なる賢者カルナマゴスによって著され、古代の大妖術や、地球と宇宙の魔物の歴史について記されているほか、クァチル・ウタウスを含む魔物の召喚、支配、退去の呪文が記されている。写本が二冊作られたが一冊は宗教裁判所によって処分され、原本と写本の一冊ずつのみが現存する。

 この書物を読むと周辺の時間が加速され、読んだ人物を含めた全ての品物が老朽化・塵化する。

 クトゥルフ神話に登場する書物は、内容が異常であること以外はただの書物であることが多いのに対し、この本は読むと怪現象が発生し、その上この書物自体は時間の加速によって損傷しないことから、単に言及するだけでなく明らかにクァチル・ウタウスの加護を受けていると思われる。

関係性

 作品世界内でも知名度は低く、他のクトゥルフ神話的存在との関係を示した記述も見当たらない。

信仰

 無限の時間を求める多くの魔術師達によって求められ、祈祷され、儀式が行われてきた。

 クァチル・ウタウスを崇拝する知られた宗教組織はない。

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編集者:タルト
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