カバネ
かばね
生体
人を襲い、食らいつき、血を啜るが、一定量の血液を摂取すると対象の生死に関わらず、次の対象へと標的を移す。この特性上、多少ではあるが血液によって誘導する事ができる。
また、活動、存続に血液が必須という訳でもないため、なぜ人を襲うのかは不明である。
カバネを攻撃しようとも、表皮などの外傷は瞬く間に塞がってしまい、例え首を撥ねようとも活動を続け、カバネを完全に停止させるには心臓を破壊する以外に手段がない。
しかし、カバネの心臓は鋼鉄被膜と呼ばれる非常に強固な膜に覆われており、これを貫かなければならない。この膜は、刀はおろか銃弾すらも弾き、余程の刀の達人か、同じ個所に複数の銃弾を命中させる事のできる技量が必要となる。
カバネ化
カバネに襲われた人間の大半は、大量の出血によって命を落とす。しかし、死んだ者が即座にカバネ化するわけではなく、一定時間の「擬死」と呼ばれる状態を経たのちに、心臓が発光しカバネとなって蘇る。
噛まれて逃げおおせたとしても、すでにカバネのウィルスに感染しており、「カバネの潜伏期」と呼ばれる期間ののちに、突如として「擬死」を迎え、カバネとして蘇る。この潜伏期には個人差があるが、最長でも三日以内に発症する。
種類
カバネにはその生態によっていくつかの種類が存在する。
カバネ
一般にカバネと呼ばれる種類。基本的に素手だが、ナタや包丁などの武器を持つ個体もいる。
ワザトリ
カバネの中でも武術に長けた個体。剣術や格闘術など様々な種類が存在する。
その技術は達人の域で、カバネの身体能力も相まって、その驚異は通常のカバネの比では無い。
クロケムリ
大量のカバネで構成された巨大な集合体。無名は融合群体と呼び、「あいつは欲張りだから、人間でもカバネでも、何でも取り込む」と語っていた。
普段は個々のカバネであるが、何かしらの要因で集合体となる。心臓にあたるカバネが存在し、その個体の心臓を破壊すれば、統率を失い瓦解する。しかしその為には、それこそカバネの群れに飛び込む覚悟が必要であり、決して容易ではない。