概要
普段は穏やかそうに見える二人だが、その内にはいつ爆発するかも知れぬ破壊衝動を抱いており、一度リミッターが外れると尋常でない戦闘能力を誇る。
彼らのバトルスタイルは天才型と秀才型といってもいいように実に対照的。
持って生まれた先天的な膂力を我流で磨き上げた、荒々しくもほぼ身一つで戦う静雄。逆に膨大な書物から知識を得て格闘術や他多彩な武器を扱い、正確かつ流麗な戦い方をするヴァローナ。
静雄は自らを鍛える事に対して勤勉な彼女に尊敬の意を称えているが、ヴァローナからすれば自分より強い静雄が言うそれは皮肉としか思えない。
二人の当初の関係は、とある騒動の犯人とその濡れ衣を被せられた追われ人というものだった。
初めて静雄と対峙し、そして人間離れした力に言い知れぬ破壊衝動を起こしたヴァローナは思わず静雄の身体に刃を突き立てる。が、結果五ミリしか刺さらず。
刺された事に激昂した静雄と暫し交戦するが、最後は彼の離脱によって勝敗はあやふやなままになった。
上記の事件より込み入った経緯を経て、ひょんな事から再会を果たした二人(当時ヴァローナは顔を隠していたため静雄は初対面だと思っている)は、同じ職場の同僚として働くことになった。
上司である田中トムのボディガードとして二人の存在は頼もしい事この上ないが、静雄だけの時以上に取り立ての際の負傷者率が上がっており、トムの悩みの種がまた一つ増える事となっているようだ。
血生臭い環境で育ち強さでしか人の価値を計れなかったヴァローナは、静雄の異能にそぐわぬ内面を垣間見る事により本当の人間の強さとは何かを知ろうとする。
自分の存在が彼女に生きる意味を与えている事を、静雄は知らない。