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氷の国のアマリリスの編集履歴

2017-05-03 11:55:06 バージョン

氷の国のアマリリス

こおりのくにのあまりりす

『氷の国のアマリリス』(こおりのくにのあまりりす)は、松山剛による日本のライトノベル。イラストはパセリ。アスキー・メディアワークスの電撃文庫より、2013年4月に刊行。

概要

『終末の時』によって氷河期が訪れ、全ては氷の下に閉ざされた世界。人類は『白雪姫』という冷凍睡眠施設で眠り続け、そして、それを守るロボットたちが小さな村を形成し、細々と地下での生活を続けていた。


副村長の少女ロボット・アマリリスは、崩落事故による『白雪姫』の損傷や、年々パーツが劣化する村人たちのケアに心を砕いていた。再び人と共に歩む未来のために。しかしある時、村長の発した言葉に、彼女と仲間たちは戦慄する。


「――人類は滅亡すべきだと思う」


これは、機械たちの『生き方』を描く感動の物語。


登場人物

  • アマリリス・アルストロメリア

主人公。ロボットたちの《村》の副村長を務める少女。元保育士ロボットで面倒見がよく、生真面目な性格。『氷上三輪(スノウモービル)』と呼ばれる乗り物の扱いと子守唄が得意。


  • アイスバーン・トリルキルティス

《村》の『評議会』の一員でよくアマリリスとコンビを組む。ロボットのくせに女性を口説くという悪癖がある。右腕には『亡霊刀(ファントム・ブレード)』と呼ばれる鋭い切れ味を誇る光剣を内臓している。


  • ビスカリア・アカンサス

『評議員』の一人。《村》一番の『整備士』で村民たちのメンテナンス・修理を一手に引き受ける。両腕は修理用の金属触手となっており、様々な工具が内臓されている。


  • ゲッツ

『鉄腕』の異名をもつ『評議員』の一人。元役者ロボットで、顔の人工皮膚は剥がしているのが『素』。その異名の通り、普通のロボット以上のパワーを有する。


  • カモミール

《村》の長を務めるロボット。いわゆる『生首』状態なのはボディ分の電力を節電するため、らしい。


  • カトレア

《村》一番の美人ロボット。『評議員』ではないが、村長集会や祭事等の司会進行を務める。


  • デイジー・ストック

《村》に住む元代理家族用の幼女ロボット。仕様上精神年齢は低めで、勝気でわがままで頑固な性格。よくギャーピーと遊んでいるが、口げんかすることも多い。


  • ギャーピー

《村》に住む旧式の元遊戯用玩具ロボットで、認識番号HGP-10βを文字って『ギャーピー』と呼ばれるようになった。経年劣化が激しく、よく修理してもらっている。


専門用語

▪白雪姫(スノウホワイト)

人間たちが眠る冷凍睡眠施設。100年以上も昔、人間たちは白雪姫に入って地下に潜り、ロボットたちはその地下空洞内にメンテンナンスのために配備された。人間達は『揺り籠(クレイドル)』と呼ばれるカプセル状の装置の中で眠り、世界の雪解けを待っている。


▪評議会(カウンシル)

《村》の意思決定機関。主に村の日常的な事柄を決定する。評議員のメンバーはアマリリス、アイスバーン、ビスカリア、ゲッツ、カモミールの5人。ちなみに、村の将来を左右するような大問題は『村民大集会(カレッジ・ミーティング)』と呼ばれる村民全員参加の会議で決定される。


▪金属凍傷(スチルド)

経年劣化に加えて超低温下にさらされ続けることで、ロボットのパーツがボロボロに破損する急性金属疲労現象。ロボット達の《死》に繋がる場合もある危険な症状である。現在、氷点下を下回る地下で100年もの生活を強いられているロボットたちの大きな問題となっている。


▪水晶株(クリスタル・プラント)

火力や原子力に代わるとされた未来エネルギー。植物のように株分けで無尽蔵に増やせ、大気汚染や放射線を出さないので、画期的なエネルギーとして利用され続けていた。しかし、その理想的なエネルギー資源は、ある日突然世界に牙を剥いた。


▪精神回路(マインド・サーキット)

人間の脊髄および神経にあたる『動作制御回路(コントロール・サーキット)』、各種回路の暴走を防ぐ『安全回路(セーフティ・サーキット)』に並ぶ、ロボットを構成する『三大回路(テトラサーキット)』と呼ばれる中枢回路の一つで、ロボットたちの精神を司る回路。人間で言えば脳にあたる。これさえ無事なら身体を用意することでロボットは修理が可能だが、逆に言えばバックアップがない状態で壊れてしまえば修理は不可能となる。


関連リンク

アスキー・メディアワークス 電撃文庫 ライトノベル

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