ピュアドラゴン
ぴゅあどらごん
遍歴
誕生は2000年。その後しばらく多面的展開に向けた計画が進められたが、
しかし、2004年に入るとゲームアーツから(理由は定かでないが)長い間放置されたり、
かと思ったら2011年になって突然、何の前触れもなく戻ってきたりと、
結構忙しい遍歴を辿っている。
2000 - 誕生
アンゴルモアの大王なんて降りてこなかった1999年を越し、
21世紀を迎えた2000年、ある企画が、ゲームアーツにて立ち上がった。
その企画の名は「ピュアドラゴン」。
当時、ゲームフリークにて「ポケットモンスター」の制作に関わった後、
ゲームフリークを退社しフリーになったにしだあつこ氏がキャラクターをデザインしたこと、
主人公格のキャラクター、“チップ”と“ミッピ”をはじめとしたキャラクターの愛らしさ、
更にはゲームアーツのネームバリューもあって、ピュアドラゴンは話題を集めた。
色々な方面での展開を行う事が計画、ゲーム制作やアニメ展開も考えられ、
実際、小規模ながらも、実際に行われた展開もあった。
こうして企画は確かに進行し、事は順調に進んでいるように、
傍目には思われていた・・・のだが。
ある日。その音沙汰は突然、唐突に途絶えてしまう。
一体何があったのか、何があって企画停止となったのかを知る術はないが、
ともかくこの時、当時ピュアドラゴンの将来に期待していた人々の眼前に、
残酷にも「歩みが止まった」という、ひとつの事実が突きつけられたのである。
そして長い沈黙がはじまり、ピュアドラゴンの存在は、
次第に、人々の記憶から薄れてゆく事になった。
2011 - 突然の復活
音沙汰が無くなってより数年。その間、ゲームアーツ自体も、
「ラグナロクオンライン」で、良くも悪くも知られるオンラインゲーム運営大手、
ガンホーオンラインエンターテインメント(以下ガンホー)の傘下に入るなど、
色々な激動の波にさらされたこともあって、
ピュアドラゴンの存在は、ごく限られた人々の記憶に残されるに任せ、
このまま流れに呑まれ消え去ってゆくかのように思われた。
・・・ところが。
その長い沈黙は2011年6月、唐突に破られる。
おそらく、忘れられてしまったが故、多くの人達が予想もしていなかった形で。
ガンホーが2010年12月より配信を開始した、
iPhone/iPod/iPad向けのゲーム、「Twimon」。
このTwimonの期間限定配信キャラクターに、
・・・なんと、もうその姿は二度と見られないと思われた、
また、おそらく音沙汰が無くなった時、多くの人々がそう思ったであろう、
ピュアドラゴンの懐かしい面々が加えられていたのである。
しかも、過去制作された、アニメのパイロットフィルムをお土産に。
今後のピュアドラゴンの展開が、果たしてどうなるのか。
数年間に渡る、長い沈黙を破った先に、何が待ち受けているのか。
誰にも全く分からない、チップ達の新しい歩みは、今始まったばかりである。
キャラクター
メインキャラクター
キャラクター名 | 概要 |
---|---|
チップ | 主人公となる竜の子供。男の子。翼はあるが、まだ空を飛ぶことはできない。人を信じやすいタイプ。 |
ミッピ | チップの幼馴染の竜の子供。女の子。実はチップより年下なのだが、いつもチップよりエラそうに振舞う。考え方もお姉さんっぽいというかちょっぴり現実的。要はマセてる。 |
チップのパパ | 一見カッコよくてしっかりしている様に見えるが、どこかぬけているところが。チップの事を温かく見守っている。アニメ公開で「プロント」という名前であることが判明した。 |
チップのママ | おっとりしているが、なかなかのしっかり者。料理上手。チップ達が危ないことをしないか心配している。アニメ公開で「ブランチ」という名前であることが判明した。 |
サブキャラクター
キャラクター名 | 概要 |
---|---|
クロリン | デーモンの子供。チップの家に居候している。イタズラが好きなトラブルメーカー。 |
ラブリー | 天使の子供。ミッピの部屋に住んでいる。いつもはボーッとしているが、クロリンに対するツッコミは超一流だぞ。 |
サクラ | ナガミミウサギ族の女の子。ミッピの友達。自分の名前と同じ花を身につけている。 |
マリリン | 世界一セクシーな美女を目指しているおねぇさん。ちょっとワガママ。年齢を聞くと激怒するので本当の歳は誰も知らない。実はかなりのとs・・・おや誰か来たぞ |
ムームー | スライム族。身体が非常にやわらかく、伸びたり縮んだり、色々な形になったりする。 |
ギンジ | 青鬼。お宝に目が無くてオイシイ話にはすぐ飛びつくタイプ。天邪鬼で素直になれない。 |
キンタ | 赤鬼。食いしん坊で食べ物に目がない。美味い物があると聞けば地の果てだろうと行ってしまう。いつもニコニコしている。あと天然ボケ。 |
イエガメ | チップ達の家を支えている巨大な亀。チップのママの料理が好きなのんびりや。 |
「Twimon」におけるピュアドラキャラ
●2011年6/6~8/31までの期間限定で、「チップ」「ミッピ」「マリリン」「ギンジ」「キンタ」が配信。
各地の「拠点」に設定された、カラオケボックスやコンサートホール等を攻略することで、
キャラクターを仲間にすることが出来た。
残念ながら8/31をもって配信は終了。2011年9月現在、ピュアドラキャラの再配信予定は無く、
「今配信以後は入手不可能となる」との公式発言から、将来の再配信も行われない可能性がある(ソース)。
「Twimon」におけるキャラクターの特徴は以下。
キャラクター名 | 特徴 |
---|---|
チップ | 攻撃寄りのバランスタイプ。 |
ミッピ | HP寄りのバランスタイプ。 |
マリリン | HP寄りのバランスタイプ。 |
ギンジ | 攻撃タイプ。短時間で拠点を落とすのに向く。 |
キンタ | HPタイプ。複数の拠点を攻略する等に向く。 |
なお、ピュアドラキャラは概して成長速度が遅いものの、
同LVの他のキャラと比べ、攻撃力やHP、あるいはどちらかが高めに設定されている。
更に、拠点侵攻時にツイートを発信すると、
ピュアドラキャラ専用のリアクションが表記されることがある。
繰り返しになるが、ピュアドラキャラは6/6~8/31まで配信された、期間限定配信キャラクターである。
Twimonプレイヤーで気になっている方は・・・すみません、現在再配信の予定はないようです・・・。
小話的余談
「モモリン」と「クロスケ」?
●2001年6月に発売された、松下電器産業製PHS端末の内臓データに、
ラブリーとクロリンが使用されたことがある。
気になる人は、「KX-HS110」で検索してみよう。
・・・また、ラブリーとクロリンは、
PHS端末以外にも、松下電器産業製のFAXに使用された他、
「ウォーカープラス」において、キャラクターを使用したデータが配信されたりしたが、
何故か外部では、ラブリーは「モモリン」、クロリンは「クロスケ」と紹介されていたようである。
遍歴での記述の通り、本作のキャラクターはゲームフリーク退社後フリーになったにしだあつこ氏が手掛けたが、2000年に発売された同じゲームアーツの「グランディアⅡ」のキャロのデザインも手掛けており、どちらに先に関わっていたかは定かではないが、先に世に出たのはキャロの方である。
こちらはグランディアエクストリームに登場するキャロ。
公式サイト
●かつてピュアドラゴンには公式サイトがあり、
ゲームアーツの公式Webサイトから飛ぶことができた。
ただし、2004年の途中から「全面リニューアル中」と表示されたまま、
事実上の閉鎖状態とされ、2007年頃まで放置されていた。現在では削除されている。
参考:インターネットアーカイブで見る公式サイトの遍歴
できたころ:http://web.archive.org/web/20021012112957/http://www.puredragon.com/
全盛期:http://web.archive.org/web/20040317000732/http://www.puredragon.com/
放置期:http://web.archive.org/web/20070613030645/http://www.puredragon.com/