メチルアルコールのこと。示性式はCH3OH。(3は小文字)
エチルアルコールとは異なり劇薬である。
概要
もっとも単純な構造を持つアルコールである。
ただし、上記のとおり劇薬なので、純粋なメチルアルコールの購入には毒劇物譲受書への
署名捺印が必要。
ただし、アルコールランプの燃料として販売されているものはエチルアルコールと混合した
変成アルコールなので毒劇物譲受書への署名捺印は不要。固体に加工したものは旅館、ホテルの
宴会や食事の鍋物や目玉焼きなどの加熱用途でおなじみのあの固形燃料である。
工業的製法(主流となっている製法)
一酸化炭素に、酸化銅-酸化亜鉛/アルミナ複合酸化物を触媒として、50~100気圧、
240~260℃で水素を反応させる。
用途
・燃料、助燃剤(概要にもある何らかの加工をした物を含む)
・フェノール樹脂や接着剤、酢酸およびホルマリンの合成原料
・溶媒
火の用心
揮発しやすく、引火しやすいため換気の悪い部屋の中に充満しているときに火花が散ったり、
また、直接火にかけたりすると爆発的に引火するので注意すること。
引火したら…
粉末消火器、二酸化炭素、砂を用いて消火すること。微量の場合を除き水をかけると火災が
広がる可能性がある。またメタノールの火は見えにくいのでその点も注意。
毒性
・代謝生成物が目の網膜を損傷することによる失明。(「目散るアルコール」というあだ名が
あるほど有名な中毒症状)
・死亡(致死量:0.3~1.0g/Kg)
上記の引火防止に加え、中毒症状防止のためにメタノールの使用の際は換気をよくすることが
大切である。